2009/12/27

加湿器が原因の加湿器病

空気が乾燥してくると、インフルエンザや風邪のウィルスの増殖が活発になります。
室内の空気の湿度を上げて空気の乾燥を防いでおけば、ウィルスの活動が弱まり、インフルエンザや風邪に感染する危険性が減少するため、最近は加湿器を設置する家庭が増えています。
しかし、この加湿器の手入れが不十分なため、容器の中で細菌やカビなどの微生物が繁殖し、それが空気中にばら撒かれる事が原因で「加湿器病」にかかることがあるのです。
加湿器病は、アレルギー性の肺疾患ですが、加湿器から空気中にばらまかれたカビや細菌がアレルゲンとなり、これを長期に渡って吸い込んだ場合に発症します。具体的な症状は風邪のような咳や発熱、悪寒、全身の倦怠感などですが、重症化すると呼吸困難を起こす場合があります。

加湿器には、色々な種類がありますが、最も加湿器病を起こしやすいのは「超音波式の加湿器」です。超音波式の加湿器は、熱を使用しないためやけどの心配もなく、運転中の騒音も殆どありません。水がなくなれば継ぎ足すだけで良いので、手軽に使用できるという事で普及しましたが、タンクの中や本体の水にカビや細菌が発生しやすいという欠点があります。
まめに清掃すれば良いのですが、たとえ毎日清掃してもカビや細菌の発生を完全に抑えるのは難しいのが実情です。
「加湿器病」を予防するには、「超音波式」の加湿器の使用をやめ、「気化式」や「スチーム式」、「ハイブリッド式」の加湿器を選ぶ事です。

参考リンク
 加湿器病(過敏性肺臓炎)に注意!

2009/12/14

シニアの耳鳴り改善法

耳鳴りに悩むシニアの方が増えています。
日本では、65歳以上の3人に1人が耳鳴りや難聴に悩まされているというデータがあります。内耳の炎症や細菌感染などによる耳鳴りは、原因がはっきりしていますが、そのような病態が認められない耳鳴りの多くは原因不明です。しかし、ホルモン分泌の変化や高血圧、首や肩のこり、頚部のゆがみ、歯の噛み合わせ、ストレスや過労、自律神経の乱れ、冷え、低血圧、貧血などにより耳鳴りが悪化する事がわかっています。
耳鳴りは、一度なり始めるとすぐに治るというわけには行きませんが、軽減したり、気にしないようにしながら上手につきあって行く事はできます。
耳鳴りを軽減するには、首や肩を温めて血行を良くする、ストレスをためないようにする、自律神経を鍛える、歯の噛み合わせのバランスをとるなどの方法があります。
耳鳴りのサプリメントや市販薬もありますが、効果がある人とない人とがあるようです。また食用菊やすりごま、納豆などの意外な食品で改善したという例もあります。耳のツボ押しや爪もみで軽減したという人もいます。
色々と自分に合う方法をためしてみるのも良いかも知れませんね。
しかし、何よりも耳鳴りはくよくよと悩んでストレスをためてしまうと、なかなか軽減しないので、耳の中がにぎやかでも気にせず、楽しく暮らすようにしましょう。
シニアの耳鳴りは病的なものでなければ、自然に音が小さくなって行く場合が多いようです。

参考リンク
 ・耳鳴りの種類と改善法
 ・耳鳴り・難聴お助けグッズ

2009/12/07

カラオケポリープに注意

年末にかけて、クリスマスや忘年会などのイベントが続きます。カラオケの好きなシニアの方は、「カラオケポリープ」に注意してください。
歌を歌いすぎて声がかすれたり、のどがガラガラになって痛くなったりという経験はありませんか?のどには、2つの声帯があって声を出す時はその声帯が振動します。普通に会話をしている時は、1秒間に100回ほどの振動ですが、高音で歌を歌う時は1000回くらい振動する事もあります。
そしてこの声帯に無理をかけ過ぎると、こぶができますが、これが「カラオケポリープ」と言われるものです。このポリープには声帯の粘膜が破れて内出血を起こす「血腫」とペンダコのように硬くなる「結節」の2種類があります。
軽症の場合は、半月から1ヶ月ほど声を出さないように安静にしていれば、ポリープが自然に落ちて治ってしまう場合が多いのですが、治らない場合は薬物療法がとられます。
さらに重症化すると、内視鏡を用いた手術が行われる事になります。手術後1週間ほどは、「完全沈黙」を求められます。
このような「カラオケポリープ」を防ぐには、たとえ好きなカラオケでも続けて何曲も歌わないようにする事です。声帯にかかる負担を考え、1曲歌い終わったら10分間くらいはのどを休ませてあげましょう。時々お茶やジュースなどを飲んで、のどを乾燥させないようにする事も大切です。アルコール類は少量なら適度にのどを湿らせる事ができるので良いのですが、多量に飲むと、のどの毛細血管が拡張して出血する事もあるので、注意してください。
また、のどを乾燥させないために、酸味のある食べ物を口に入れたり、アメをなめるのもカラオケポリープを防ぐひとつの方法です。

2009/12/04

血管に骨!恐怖のカルシウムパラドックス

カルシウム足りていますか?
ちょっと自信のないシニアの方はカルシウム不足の怖さを認識してください。
人間の体の中のカルシウムは99%が骨に蓄えられ、残りの1%は血管の中にあります。この血管の中のカルシウムの量は常に一定に保たれているのですが、不足すると副甲状腺ホルモンが分泌され、骨から血液の中へカルシウムを溶け出させるのです。
しかし、カルシウムが不足している状態が続くと、血管の細胞はカルシウムを溜め込もうとします。そうして血管の中に骨と同じカルシウムの固まりができてしまうのです。
カルシウムが不足すると、骨からカルシウムが血管に溶け出してしまうので、骨のほうはもろくスカスカになり骨そしょう症に・・・。逆に血管にはカルシウムが溜まって石灰化してしまう。これを「カルシウムパラドックス」と言うそうです。
カルシウムが溜まってしまった血管は硬くなり、動脈硬化に・・・。動脈硬化になると血管が詰まったり、心臓からの血液が全身へスムーズに流れなくなり、ついには心筋梗塞や脳梗塞へとなる危険性があります。
カルシウムの不足はこのように骨そしょう症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血などの他にも色々な病気を引き起こします。認知症やアルツハイマー、アレルギー症状やがんの発症にもカルシウムの不足は関係しています。
健康で長生きするためにも、カルシウムを十分に摂るようにしましょう。

参考サイト
・カルシウムが不足するとどうなるか
・恐怖のカルシウムパラドックスとは?
・カルシウム不足が動脈硬化の原因に

2009/11/25

定年後のアルコール依存症に注意!

定年後の飲酒量が増え、アルコール依存症に苦しむシニアの方が増えています。仕事中心の生活から解放され、自由な時間が増えたことが原因の一つとしてあげられています。
何もする事がないのでつい昼間からビールを飲んでしまう、お酒を飲んでしまう・・・こんな状態が危険です。
アルコール依存症になる酒量の目安として、1日につき日本酒3~4合以上を毎日飲み、10年から15年以上続けた場合になりやすいというデータがあります。しかしこれには個人差があり、もっと少ない量やもっと短期間でもアルコール依存症になる人もいます。逆にこれだけの量を飲んでも依存症にならない人もいます。

では、どんな場合にアルコール依存症と診断されるかというと、「飲酒のコントロールができない」、「離脱症状がある」のどちらかがある場合となっています。
飲酒のコントロールができない状態とは、たとえば朝からお酒を飲んでしまう、飲んではいけない席でも飲んでしまう、適量がわからず酔いつぶれるまで飲んでしまうというような状態です。
また、離脱症状とは、何らかの事情で酒が飲めない状況になると、手や体が震える、汗が出る、脈が速くなる、動悸がする、精神が不安定になりイライラする、眠れなくなる、幻覚が現れるなどの症状を言います。このような症状はアルコールにより、脳に異常が生じるためとされています。

アルコール依存症になると、断酒以外の選択肢はないとされています。しかし、完全に断酒するには、離脱症状(禁断症状)を長期間かけて乗り越えなければならず、かなりの困難が伴います。
何かの拍子にちょっとでもアルコールを口にしてしまうと、容易に元に戻ってしまうのがこの病気の恐ろしさと言えます。

現代は、男性ばかりでなく女性のアルコール依存症患者も増えています。女性の場合は男性の半分の期間でアルコール依存症になりやすいという統計もあります。
定年後に自由な時間が増えてもアルコールに頼らず、趣味を見つけたり、好きな事をして楽しんだり、またはボランティアなどで社会とのかかわりを持ったりと、張りのある毎日を過ごしましょう。せっかくの人生の黄金期をアルコールに捧げてしまうような事だけは避けてください。

参考サイト
  中高年・シニアの趣味ガイド

2009/11/14

シニアの乾燥肌対策

秋から冬にかけて、空気が乾燥して来ると肌も乾燥ぎみになってきます。乾燥肌をそのまま放っておくと、シミやシワ、肌荒れの原因になります。
乾燥肌は、空気の乾燥の他に、暖房の使用、洗剤や石鹸の使用、食事の栄養バランスや刺激の強い化粧品の使用などが密接に関係しています。

特に注意したいのが、洗顔料です。健康な肌は、皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗の水分で天然の保湿クリーム(皮脂膜)が作られ、それが肌を保護しています。肌を乾燥から守るとともに、細菌などから守る働きもあるのです。ところが、洗顔料でこの皮脂膜を落としてしまうと、肌に必要な水分も油分もなくなってしまい、乾燥肌になってしまう上、にきびや湿疹もできやすくなってしまうのです。
シニアの乾燥肌対策の第一歩は、顔を洗う場合、洗顔料はなるべく使わずに水かぬるま湯でパシャパシャと洗うようにする事です。ファンデーションをつけた場合はクレンジングのみでも大丈夫ですが、どうしても気になる方は、なるべく無添加で、刺激の少ない洗顔料を使用するようにしましょう。
洗顔の後、肌が突っ張るような時は肌が危険な状態にある事を示しています。すぐに化粧水などで水分をたっぷりと補うようにしましょう。
化粧水は、界面活性剤や着色料、香料などの合成添加物の入ったものは避けて、天然のセラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が入ったものを選ぶようにしましょう。

体の内側から乾燥肌対策をする場合は、季節の緑黄色野菜や大豆製品、ナッツ類、ゴマ、ハチミツなどをたっぷり摂るようにしましょう。
また、乾燥肌を防ぐサプリメントとしては、ビタミンB2やB6、ベータカロチン、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、コンドロイチン硫酸などがあります。

2009/11/09

たばこ増税の前に禁煙を!

たばこの増税論が国会で浮上しています。たばこは、環境や健康にも良くないことから、たばこ増税に反対する国民の声も少ないようです。
たばこ愛好者のシニアの方は、このような機会に思い切って禁煙しませんか?
たばこは、火をつけた瞬間に4000種類以上の化学物質を発生し、そのうちの約200種類が有害物質で、さらには50種類が発ガン物質だそうです。口の中、肺の中まで汚染される事になります。
また、たばこの煙は吸っている本人ばかりでなく、周囲にいる人の健康にも悪影響を与えるのです。
「健康に悪いという事はわかっているけど、なかなかやめられない」という方も多いと思いますが、たばこを吸い続ける事によって、失うものはあっても得るものは何もありません。
逆に思い切って禁煙する事により、「食事がおいしくなる、がんになるリスクが減る、加齢臭が減少する、家族に煙たがられなくなる、たばこ代がなくなるのでおこづかいが増える、たばこによる火事の心配がなくなる」など、メリットがたくさんあります。
現在は、禁煙飴やニコチンパッチ、電子タバコなどさまざまな禁煙グッズが市販されており、インターネットからでも気軽に購入する事ができます。
たばこ増税の前に思い切って禁煙しましょう。
参考サイト 中高年からの禁煙法

2009/11/02

秋は抜け毛が増える!?

秋になってから、「抜け毛が増えた」と感じるシニアの方が多いかも知れません。髪の毛は一年中抜けますが、特に季節の変わり目には誰でも抜ける本数が増えるようです。

通常の1日の抜け毛の本数は70本から100本と言われますが、この範囲なら心配はありません。また、人間にはヘアサイクルというものがあり、秋から冬にかけては毛髪の成長率が低下するため、抜け毛が増えるというデータもあります。この場合、1日に抜ける髪の毛の本数は120本から140本くらいになります。
もうひとつ、秋に抜け毛が増える原因として、夏の間の紫外線があげられます。夏の間に頭皮に浴びた紫外線の影響で、頭皮がダメージを受け、それが秋になって正常な毛髪の成長を妨げているからです。それでも、1日の抜け毛の本数が200本前後なら、頭皮のケアをきちんとする事により回復してきます。
抜けた毛の先端がマッチ棒の頭のように丸くなっていれば自然脱毛なので心配いりませんが、先端が細くてひょろひょろしていたり、しっぽのようなものが付いている場合はちょっと注意が必要です。特にこのような抜け毛が全体の抜け毛の3割以上ある場合は、異常脱毛が考えられますので、早めに対策を取りましょう。
抜け毛を増やさないためには、バランスのとれた食生活や、十分な睡眠、適度な運動が必要です。また、刺激の少ないシャンプー剤を選んで、頭皮を清潔に保つ事も忘れないようにしましょう。

2009/10/29

爪もみで免疫力アップ!

免疫力をアップして健康を増進するために「爪もみ」をやってみませんか?
現代人がかかえている病気の殆どは、自律神経のうちの交感神経が過度に緊張し過ぎて、リンパ球が減少し、免疫力が低下することが原因となっています。交感神経の緊張はその他にも全身の血流を阻害したり、活性酸素を大量に発生させます。

そこで「爪もみ」です。
爪の生え際には、神経線維が密集しているため、ここを刺激することにより、交感神経側に傾いた自律神経の働きを副交感神経が優位な方向に導きます。その結果、リンパ球が増え、免疫力がアップするのです。
爪もみは、殆ど全ての病気に有効と言われますが、特に親指は、ぜんそく・咳などの呼吸器系の病気に、人差し指は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃弱などの消化器系の病気に、中指は耳鳴り・難聴などの耳の症状に、小指は、脳梗塞・高血圧・物忘れ・パーキンソン病・メニエール病・不眠・糖尿病・肥満・子宮筋腫・生理痛・うつ症状・肝炎など、循環器系の病気に対応しています。

「爪もみ」の仕方は、爪の生え際の両脇を、反対側の手の親指と人差し指で両側から、少し痛いと感じるくらいの強さで、押すようにもみます。これを親指、人差し指、中指、小指の順に各々10秒ずつを目安にもみましょう。
また、薬指は、交感神経を刺激してしまうため、もまないようにします。
これを1日に朝昼晩の3回ほど行うようにすると、徐々に体のつらい症状が改善して来ます。(ただし、症状により、個人差はあります)手の指の爪もみの他、足の指の爪もみも効果があります。

爪もみは、誰でも手軽にできる健康法なので、是非毎日の生活に取り入れてみましょう。

2009/10/26

冷え症を予防しよう

だんだん、寒くなって行くこの時期、毎年「冷え症」に悩まされるシニアの方は、今のうちから予防しておきましょう。
体は、外気の寒さを感じると、内蔵や脳などの生命にとって大切な器官に優先的に血液を流そうとします。そのため、手や足などの末端血管は収縮して血流も少なくなるため、一時的に手足が冷たくなります。通常は、ある程度の時間がたてば元に戻りますが、「冷え症」の場合は、いつまでも末端の毛細血管が縮んだ状態が続き、血流が回復しないという状況が続きます。

このような「冷え症」を放っておくと、手足のしびれや肩こり、頭痛、便秘、腰痛やむくみなど体のさまざまなトラブルの原因になります。 また、全身の血行が悪くなるため、シミやシワなどもできやすくなります。
「冷え症」を予防するには、末端の毛細血管の収縮が早めに回復できるように、全身の血行を良くしておく事です。そのためには、ウォーキングや家の中でもできるストレッチなどで、体を動かす習慣をつけておきましょう。
食生活では、熱を生み出す元となる3大栄養素と、これらをエネルギーに変える働きのあるビタミンやミネラルをきちんと摂ることが大切です。また、大根、ごぼう、人参などの野菜類を多くとるようにしましょう。このような根菜類は、体を温める働きがあります。その他、ショウガやにんにく、唐辛子、ねぎなどの香辛野菜も血行を良くする働きがあります。

毎日の入浴は熱いお湯に短時間でつかるより、ぬるめのお湯にゆっくりつかるようにすると、体の芯から温まるため、冷え症の予防になります。
また、普段から厚めの下着、くつしたや手袋、マフラーの着用などで、体を冷えから守るようにしましょう。おなかを冷やさないための腹巻なども有効です。

2009/10/20

サツマイモは健康と美容に良い

サツマイモがおいしい季節になりました。サツマイモは実は健康と美容にとても良い食品なのです。一昔前までは、「サツマイモを食べると太る」と言われましたが、意外にもお米と同じ量を食べてもカロリーが低いのです。サツマイモは糖分が多いため太る食品と誤解されていましたが、蒸したサツマイモとご飯のカロリーを比較すると、100グラムあたりのカロリーは、ご飯が約150キロカロリー、サツマイモは125キロカロリーです。

サツマイモの主成分はでん粉ですが、各種ビタミンやミネラル類も豊富に含まれています。また、セルロース、ペクチンといった食物繊維も非常に多く含まれています。食物繊維には腸内をきれいにし、便秘を解消させる作用がある他、血液中のコレステロールを低下させたり、血糖値をコントロールする働きもあります。
黄色みを帯びたサツマイモに含まれるβ-カロチンは脂質抗酸化物質として生体膜を守り、がん細胞の増殖を抑制する働きがあると言われています。
また、サツマイモに含まれるミネラルの一種、カリウムには、ナトリウムを排泄する作用があり、高血圧の予防にもなります。
その他、サツマイモにはみかんと同じくらいのビタミンCが含まれていますが、美容にも良いこのビタミンCは熱に強く、焼き芋にしても約30%ほどの損失で済みます。また、老化を防ぎ、若々しさ保つ栄養ビタミンEも含まれています。アルカリ性のダイエット食品としても脚光を浴びているサツマイモをもっとたくさん食べたいですね。

ところで、サツマイモを料理する場合は、良く洗って皮のまま料理するか、むく場合はできるだけ皮を薄くむくのがポイントです。皮の近くに食物繊維などの栄養素が集中しているからです。

2009/10/07

ストレスと過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、大腸や小腸などに異常が認められないにもかかわらず、腹痛や下痢、便秘などを繰り返すという症状が現れます。心理的な不安やストレスなどが原因となって引き起こされるもので、下痢型、便秘型、下痢と便秘の両方を繰り返す交替型の3つに分類されます。

過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome)は、略して「IBS」とも言いますが、島根大医学部第二内科の木下芳一教授の調べによると、国内の20-79歳の男性のうち、下痢系の過敏性腸症候群にかかっている人が1割近くいることが分かりました。しかし、この疾患についてまだ知らない人も多く、市販薬を飲んで我慢してしまうというケースが多いようです。
腹痛や下痢、急な便意や便秘、ガスがたまるなどの胃腸の症状が長期的に続くようなら、病院を受診してみましょう。
病院では問診の後、性格テストや心理テスト、自律神経の働きを調べる検査などを行い、過敏性腸症候群かどうかを調べます。便秘や下痢などの症状を緩和するために、「腸運動調整薬」や「抗うつ薬」、「精神安定剤」などが処方される事もあります。

しかし、何よりも心の不安を取り除き、ストレスを軽減する事が大切です。現代はストレス社会と言われていますが、そのストレスを心の中に溜め込んでしまうと、自律神経のバランスが崩れ、排便のメカニズムが狂ってしまうという悪循環に陥りがちです。
過敏性腸症候群と診断されてもあまり心配せず、おおらかに構え、規則正しい生活を送るようにしましょう。

2009/10/05

健康生きがいづくりアドバイザー

秋は、好きな趣味に没頭したり、資格を取得したりするのにはとても良い季節です。まだまだ元気なシニアの方は、得意な分野で資格を取得してみませんか?

「健康生きがいづくりアドバイザー」という資格がありますが、これは中高年者を対象にした、人生の生きがいづくりをサポートする専門のコンサルタントです。日本は今、超高齢化社会に向かっていますが、年金問題や介護問題、老人医療問題などのさまざまな問題がシニア世代を直撃しています。「人生80年時代」と言われる長い人生を、健康で生き生きと過ごすにはどのようにしたら良いか、専門的な立場から助言とサポートを行う「健康いきがい作りアドバイザー」が求められているのです。
「健康生きがいづくりアドバイザー」は、健康で豊かな老後に向け、行政や企業、地域や各施設などのさまざまな組織や団体と連携し、中高年者の生きがいづくりを支援します。

「健康生きがいづくりアドバイザー」の受験資格は、特になく年齢、性別、学歴などに関係なく誰でも受ける事ができます。この資格は、通信講座か養成講座で、支援活動の基本論などを学んだ後、一次試験を受けます。試験に合格後、3泊4日の資格認定研修会を受講します。資格認定研修会では、健康生きがいづくりアドバイザーとして必要とされる知識と技術を実践を通してマスターします。この研修会を受講した後に、最終資格審査試験を受験し、認定・登録となります。

「健康生きがいづくりアドバイザー」試験の問い合わせ先
 財団法人 健康・生きがい開発財団   
 東京都文京区小石川5-2-2 わかさビル4F 
  TEL:03-3818-1451

2009/09/29

スポーツと血圧の関係

各地で運動会なども行われ、スポーツをするには絶好の季節になりましたね。秋晴れの下、汗を流すのは本当に気持ちのいいものです。ただし、普段から血圧の高いシニアの方はスポーツをする時はちょっと注意してください。
軽い運動、特に有酸素運動は高血圧の予防や改善にとても良いのですが、運動の仕方をちょっと間違えるとよけいに血圧が上がってしまう場合があるからです。たとえば、ハアハアしながら走ったり、息をこらえて重いものを持ち上げたりする運動は急激に血圧上昇が起こります。その結果、心筋梗塞や脳卒中のような重大な事態を引き起こす可能性があります。
特に重症高血圧の方や、心臓や血管に病気を持っている方はスポーツをする時は要注意です。体に負荷がかかり過ぎ、運動中に血圧上昇により発作がおこる事があるからです。このような方は、必ず主治医に相談をしてから無理のないスポーツを始めるようにしましょう。また、始める時には、準備運動(ウォーミングアップ)などを充分に行い、体を温めてから行うようにしましょう。

運動会への参加を勧められる事があったら、体に無理のかからない競技を選びましょう。一般にリレーや綱引きなど、勝敗を決めるための競技は、血圧が高くなる傾向がありますので、注意してください。体に無理がかからず、気持ちよい汗がかけるスポーツを楽しみましょう。

2009/09/19

物忘れを防ぐには?

最近、ちょっとした事が思い出せない、忘れっぽくなったという事ありませんか?「もしかして、認知症では・・・」と心配しているシニアの方もいるかも知れませんね。しかし、そんなふうに心配している人のうち90パーセントは単なる加齢によるもので、認知症ではないそうです。

忘れっぽくなったと言っても、何かヒントを与えれば思い出す程度のもの忘れは、正常なもの忘れの範囲で、アルツハイマー病などの前兆となる病的な物忘れは、ヒントを与えても思い出す事ができなくなります。また、数分前の会話や出来事を忘れてしまったり、同じ事を何度も質問したり、新しい事が覚えられない、捜し物が増えるなどの症状が現れます。物忘れがひどくなったという意識がなく、作り話をして物忘れをごまかす事もあります。このような病的な物忘れの場合は、本人は気付かないため、家族が気付くという場合が殆どです。

加齢による物忘れは、脳が衰えて行く事が原因なので、それを防ぐには、脳を活性化する必要があります。体のどの部分でもそうですが、脳も使わなくなると機能が衰えて来るのです。「最近、物忘れをするようになった」と感じたら、危険信号ととらえ、意識して脳を活性化させましょう。
毎日、たくさんの事に興味を持ち、感動したり、手先を動かしたり、新聞や本を声を出して読んだり、意識して暗算をしたり、頭を使って考えたりしましょう。他にも適度に運動したり、栄養バランスの良い食事を取ったり、規則正しい生活をする事も大切です。
家に閉じこもらず、趣味を持って活動したり、人と会話をしたり、大声で笑ったりする事は脳の活性化にとても役立ちます。
また、サプリメントの中でも、イチョウ葉エキスやDHA,EPA,レシチン、カルニチン、アスタキサンチンなどは脳の活性化に効果的であると言われています。

2009/09/10

夏の疲れを早めに回復するには?

9月になっても夏の疲れがなかなか取れない場合があります。
全身が疲れていたり、何となく元気が出ない、何もやる気がおきない、食欲が出ない、イライラして眠れない、風をひいている訳ではないのに熱っぽい、めまいや立ちくらみがするなどの症状があるシニアの方は、夏バテの症状が長引いている可能性があります。
夏バテは、暑い外気と冷房のきいた室内を行ったり来たりを繰り返すうちに、体温を一定に保とうとする自律神経が対応しきれなくなって起きてくる症状です。
また、大量に汗をかいて水分が不足しているのに、水分補給が十分に行われなかった場合も夏バテの症状が起こります。
さわやかで、気持ちの良い秋を満喫するためにも、夏バテの症状を早めに回復したいですね。
そのためには、良質なタンパク質を摂ったり、旬の野菜をたくさん食べて、栄養補給をしましょう。夏の間、冷たいものを食べて疲れた胃腸の働きが少しづつ回復して来ます。また、生活のリズムを整えて、自律神経を正常な状態に戻す事も大切です。ぬるめのお湯にゆっくりつかってリラックスしたり、睡眠を十分にとるのも夏の疲れをとるのに効果的です。
夏の疲れがとれたら、朝夕過ごしやすくなって来た今の時期、外に出てウォーキングやジョギングを楽しみ、体力づくりを始めてみましょう。

2009/09/04

認知症やパーキンソン病にタンゴセラピー

アルツハイマー型認知症や、パーキンソン病などのさまざまな治療にタンゴを利用する「タンゴセラピー」が話題になっています。
タンゴは元々、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの港町から始まったものですが、ヨーロッパからの貧しい移民達が、異国での寂しさやうっせきするやりきれなさを吐き出すように踊り始めたのが始まりといわれています。最初は男性同士で踊っていましたが、現在は男女がペアを組んで踊るのが一般的です。

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が急激に減ってしまい、脳が萎縮して記憶障害や知能低下がおきて来ますが、タンゴセラピーを治療に取り入れ、進行を遅らせたり、改善させたりするという試みが各国で行われています。

また、パーキンソン病は、肉体的・精神的運動に困難をきたす症状を持つ神経病のひとつですが、タンゴがこの病に苦しむ人達の作業療法として、取り入れられている病院もあります。ブエノスアイレス市のオスピタル・クリニカ病院ではリハビリの補助と、患者の感情の支えとしてタンゴを実践するグループを創設したそうです。

タンゴは、足を複雑にからませながら踊るので、一見、難しいダンスと思われがちですが、運動や音楽が苦手な初心者でも簡単に踊れるという特徴があります。キリッと背筋を伸ばし、リズムにのってリラックスして踊るので、体幹部が鍛えられ、余分な脂肪が取れてくると同時に、精神的にも癒され、日頃のストレスや疲れが解消します。
健康なシニアの方も、タンゴに挑戦して生き生きライフを楽しむのもいいかも知れませんね。

2009/08/28

新型インフルエンザと漢方薬

新型インフルエンザの感染が広がりを見せています。今回のインフルエンザは、弱毒性との事ですが、高齢者や持病のある方がかかると、重病になる危険があります。
慢性呼吸器疾患 、慢性心疾患 、糖尿病などの代謝性疾患 、腎機能障害 、ステロイド内服などによる免疫機能不全などの持病のあるシニアの方は特に注意して、感染予防につとめてください。
インフルエンザの予防には、マスクや、うがい、手洗い、咳や発熱などの症状のある人に近づかない、人混みの多い場所に行かないなどの注意が必要です。

新型インフルエンザの治療には、主にタミフルやリレンザが使われますが、意外にも漢方薬が効果がある事がわかってきました。漢方薬の麻黄湯(マオウトウ)は、初期のインフルエンザに効くと考える専門医も多く、病院でタミフルの変わりに処方される事もあるようです。小柴胡湯(ショウサイコトウ)や、古来から風邪薬として使われている葛根湯(カッコントウ)も熱や咳に有効、高熱時やけいれん時には、牛黄(ゴオウ)が有効と言われます。病中病後の滋養強壮、虚弱体質には、高麗紅参(コウライニンジン)が良く知られています。
新型インフルエンザの予防として、マスクや消毒液を用意しておく事はもちろんですが、漢方薬で体に免疫力をつけておくのもひとつの方法です。
ただし、漢方薬はまったく副作用がないという訳ではなく、体質によっては合わない場合もあるので、必ず、専門医や薬剤師のアドバイスを受けてから服用するようにしてください。
また、比較的副作用の少ないサプリメントとして、ショウキT1(タンポポ茶)もインフルエンザ対策に有効と言われています。

2009/08/16

スロージョギングで、楽しく体力づくり

シニアの健康管理におすすめなのが、NHKの「ためしてガッテン」で紹介されたスロージョギングです。これは、福岡大学の田中宏暁教授が提唱したもので、運動が苦手な人でも簡単にできて、普通のジョギングに比べ、疲れない走り方です。
スロージョギングの具体的なやり方は、姿勢をやや前に傾け、背筋を伸ばしながら、ゆっくりと走ります。足は、ランニングの時のように地面を蹴らないようにし、足の裏で地面を押すような感じで走ります。

人間の太ももには、速筋と遅筋という2種類の筋肉がありますが、スロージョギングは、遅筋だけを使った走り方で、ひたすらゆっくり走るのがコツです。時速5km前後の速度なので歩くのと同じくらいのペースです。このスロージョギングを毎日30分くらいずつ繰り返しているうちに遅筋が自然に鍛えられてきます。

また、スロージョギングの消費カロリーはウォーキングのおよそ1.6倍にもなるそうで、さほど疲れなくても、ダイエット効果があるそうです。
その他、体内の余分な脂肪や糖分が分解されやすくなるため、生活習慣病の改善にも役立ちます。
さらに、スロージョギングによって、脳の前頭前野の活動が活性化するため、決断力が上がり、記憶力がアップしたという報告もあります。

人間は、足から老化するとよく言いますが、スロージョギングを続けていれば、足の老化ばかりでなく、全身の老化や脳の老化も遅らせることができそうです。
ただし、無理なく、楽しくやる事を心がけてください。また、水分の補給も忘れずに・・・・・。

2009/08/12

ロコモティブシンドロームを予防しよう

ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)とは、日本語にすると「運動器機能低下症候群」と言い、略して「ロコモ」と呼ぶこともあります。
内臓脂肪が蓄積すると糖尿病や高血圧、高脂血症によって動脈硬化や心臓病、脳血管障害などの重大な病気につながる「メタボリックシンドローム」が騒がれていますが、「ロコモティブシンドローム」はそれと対になる症状と言われ、骨や関節などの運動器の障害のため、寝たきりなど要介護状態になる危険性が高い状態をさします。
運動器とは、身体機能を担う筋・骨格・神経系の総称であり、筋肉、腱、靭帯、骨、関節、神経、脈管系などをさします。

ロコモティブシンドロームの原因は、加齢によるものばかりでなく、中高年からの運動不足も影響します。運動不足になると、骨がもろくなって骨折しやすくなったり、階段の昇り降りが苦痛になったり、踏ん張りがきかなくなったりします。
そして、骨粗鬆症、変形性関節症、関節リウマチ、脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、腰部脊柱管狭窄症などを誘発し、それらの疾患をそのままにしておくと、将来的に運動器不安定症になり、さらに要介護状態になる危険性が高くなります。
「ロコモ」になって治療を受ける前に毎日少しずつでも体を動かし、予防する事が大切です。

ロコモティブシンドロームを予防するために、次のような自宅で簡単にできるロコモーショントレーニング(ロコトレ)がありますので、是非、行ってみてください。
●開眼片脚起立運動訓練
ダイナミックフラミンゴ療法(阪本桂造先生考案)とも言われ、片方の脚で、 左右1分間ずつ立つという動作を繰り返します。重症の場合は、机に両手をついて行ってもかまいません。徐々に指だけを机について片方の脚で立つというように、支えを減らしていきます。 
●スクワットまたは椅子からの立ち上り
スクワットを5-6回繰り返し、1日3回行います。重症の方は、机に両手をついて椅子から ゆっくり立ち上がり、ゆっくり座ることを繰り返します。

少しの心構えで、「ロコモ」も「メタボ」も予防する事ができます。

ロコモティブシンドロームの予防法

2009/08/05

水虫治療は再発防止が大切

今年は、梅雨の期間が長かったためか、水虫で悩むシニアの方も多かったようです。
特に今まで水虫にかかったことがないという方でも、足の裏や指の間がかゆくなったり、小さな水泡がたくさんできて皮膚がただれたり、ひどくなると化膿してしまう場合もあり、皮膚科を受診して初めて「水虫」である事がわかったというケースもあります。

水虫は、白癬菌(はくせんきん)という真菌(カビ)が皮膚に感染、寄生したために生じるものですが、家族の中に水虫の患者がいる場合、スリッパや浴室から感染する事があります。
また、プールや浴場など、多くの人が出入りする公の場で感染したり、病院などの共用スリッパから感染する事もあります。

水虫には、通常の足水虫の他、爪水虫、手水虫、シラクモ、ゼニタムシ、インキンタムシなどの種類がありますが、いずれも気付いたら早めに治療を受けるようにしましょう。
水虫の治療には、液剤、軟膏剤、内服薬などがあり、症状により、使い分けます。

また、水虫の治療でもっとも大切な事は、再発防止です。水虫は、かびの一種で、表面的に治ったと思っても、皮膚の下に潜んでいるのです。そのため、途中で治療をやめてしまうと、また白癬菌が増殖し、何度も再発を繰り返しやすいのです。
水虫は、治ったと思っても一ヶ月くらいは、治療を続けましょう。

2009/07/30

シニアのあせも対策

あせもは、乳幼児や子供ばかりではなく、大人や高齢者でもかかります。
あせもとは、正式には汗疹(かんしん)と呼ばれますが、汗をかいたままにしておく事により、汗腺が塞がれて炎症を起こしたものです。

人間の皮膚表面には約200万~400万個のエクリン汗腺というものがあり、運動や外気温の上昇で体温が上がると、このエクリン汗腺で汗が作られます。汗は、汗管という細い管を通って皮膚の上に汗を出して体温を調節していますが、汗をかいてそのままにしておくと、汗に含まれる塩分や、垢やほこりなどで、この汗管の出口が塞がれてしまいます。
さらにどんどん、汗が作られると、行き場をなくした汗がたまり、皮膚が炎症を起こします。あせもができると、痒みなどの自覚症状の他、小さな赤いブツブツができたり、悪化すると二次感染を起こして水や膿を含んだものができる事もあります。

シニアの場合、あせもができる原因としては、高温多湿の環境に長時間いた場合や、病気による発熱がもとで大量に汗をかいた場合、通気性の悪い衣服を着用していた場合などが考えられます。また、ギブスをしていて、肌に密着する部分があせもになる事もあります。

シニアのあせもを防ぐには、汗をかいたらすぐに拭き取るようにし、可能ならばシャワーを浴びるようにしましょう。また、普段から通気性の良い衣服を着るようにする事も大切です。
それでもあせもができやすい人は、発汗を抑えるスプレーやローションなどが市販されていますので、そのようなものを使用するのも一つの対策です。

あせもができてしまった場合は、市販されている生薬の桃の葉ローションや、非ステロイド軟こうで治すことも可能です。しかし、悪化してしまった場合は、皮膚科を受診し、ステロイド軟こうを処方してもらいましょう。

2009/07/25

活性水素水はなぜ体にいいのか

水は、私たちの体にとってなくてはならないものですが、その水にも色々な種類があります。市販されているものだけでも、天然水や、ミネラルウォーター、還元水、海洋深層水などがあります。

また、近年、体に良い水として注目されているものが「活性水素水」というものです。
「病を治す不思議な水」として、有名なフランスの「ルルドの水」、メキシコの「トラコテの水」、ドイツの「ノルデナウの水」などは、いずれも活性水素が豊富に含まれている水である事がわかってきました。
活性水素水は、水を構成する水素が「H2」という分子ではなく、原子「H」として存在しており、体内で活性酸素と結びつく事により、無害な水「H2O」として、体外に排出します。

我々の体には、体の錆と言われる活性酸素が徐々にたまって行き、生活習慣病などのさまざまな病気を引き起こす原因になっている事はすでに知られています。活性酸素は、息をしたり食べたものを消化したりするだけでも発生しますが、その他にも紫外線を浴びた時や、激しい運動をした時、飲酒や喫煙、大気汚染や食品添加物、ストレスが蓄積した時なども発生します。
その結果、高血圧や高脂血症、脳血管障害や心臓障害、肝障害、ガンやアレルギー、痴呆症などの原因になる他、シミや、しわなどを作り、老化を早めます。

しかし、活性水素水を飲むことにより、この活性酸素を体外に排出する事ができるので、さまざまな病気の予防になるばかりでなく、アンチエイジング効果も期待する事ができます。
また、活性水素水は、胃腸内の異常発酵を改善する事ができるので、便の悪臭が消え、食品からの栄養が体中に行き渡るようになり、人間の体を健康体へと導きます。

自然界に存在する活性水素水はごく稀ですが、最近ではペットボトルにスティック状のものを入れておくだけで、自宅で活性水素水が作れるようになってきています。
人間の体にとって重要な水は、できる限り良質のものを選んで飲むようにしましょう。

2009/07/20

夏の抜け毛に注意

夏、抜け毛が多くなったと感じるシニアの方は頭皮の健康に注意してください。
暑い夏はどうしても汗をかきますが、その汗をそのままにしておくと雑菌が繁殖したり、皮脂が毛穴をつまらせたりして、抜け毛の原因になります。

人間の皮膚には、マラセチュアや皮膚ブドウ球菌、アクネ桿菌など約20~30 種類の雑菌が常在していますが、これを「皮膚常在菌」といいます。この中でカビの仲間であるマラセチア・フルフルという菌は、皮脂が多いと活発に繁殖し、フケの原因にもなります。また、毛穴につまった汚れが多くなると、それをえさにアクネ桿菌が異常繁殖し、抜け毛を促進します。
その他、脂が古くなって酸化することにより、炎症がおこり毛が抜けるというケースもあります。

このような皮脂の酸化や、雑菌の繁殖を防ぐためには、汗をかいたらタオルでこまめに拭き取り、なるべく毎日シャンプーをするようにしましょう。夏の間の頭皮のケアは何よりも清潔に保つことが大切です。

また、紫外線も頭皮に悪影響を与えます。直射日光を浴びると、髪の毛はキューティクルを失い、切れやすくなる他、強い日射しにより地肌がダメージを受け、抜け毛の原因になるのです。
外出する時は、必ず帽子などをかぶって紫外線を避けるようにしましょう。ただし、帽子をかぶる際には、なるべく風通しのよいものを選んでください。頭皮が蒸れると雑菌の繁殖を促進してしまい、より抜け毛がひどくなる恐れがあります。
ヘルメットをかぶる機会の多い方も要注意です。

2009/07/15

健康な汗をかこう

汗には、健康な汗と不健康な汗があります。
汗は、皮膚の下の小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)から出てきますが、小汗腺は手のひらや足の裏に多く分布し、全身に200~500万個もあります。また、大汗腺はわきの下や陰部など、特定の部位に分布し、匂いの強い汗を出します。
汗の分泌量は、健康な人で通常1日に700~900mℓ、夏季や運動時には10ℓくらい出ます。

現代人は汗をかくのが下手になったと良く言われますが、汗には体温を調節するという重要な役割があります。外気の暑さや運動などで、体に熱が溜まった時、汗をかくことにより体の外へ熱を放射して一定の体温を保つようになっているのです。体温調節のために出て来るのは、エクリン腺からの汗ですが、この汗は、99%以上が水で、匂いもあまりありません。
このような健康な汗は、サラッとしていてべとつきもなく、筋肉が疲労してできる乳酸や二酸化炭素を一緒に押し出す働きがあるので、疲労回復にも効果があります。また、汗をかく事により、カロリーを消費し、新陳代謝を促進しするので肥満解消や、素肌のアンチエイジング効果が期待できます。

一方、わきの下や外陰部にあるアポクリン腺は、体温調節ではなく匂いのある汗を出す役割があります。この匂いは、本来は異性を引きつけるものとして必要なものですが、体臭の原因にもなっており、現代人には、むしろ嫌われています。このような汗の臭いを防ぐには、体を清潔に保ち、肉類の食品を減らす、下着をまめに取り替える、制汗剤を利用するなどの方法が考えられます。

しかし、エクリン腺から出る健康な汗は、むしろどんどん出すようにしましょう。
冷暖房のきいた部屋で過ごす事により、汗をかかなくなると汗腺機能が低下してしまい、体温調節がうまくできなくなってしまいます。できれば、真夏でも冷房の設定温度は、あまり下げずにちょっと汗ばむくらいにしておきましょう。朝方のウォーキングなどで汗をかくのも気持ちのいいものです。
もちろん、汗をかいた時は、タオルなどですぐに拭き取り、下着を替えるなどして、さっぱりとしておく事も大切です。また、水分補給も忘れずに行ってください。

2009/07/11

肺マック症と浴室のヌルヌル

最近、中高年女性に急増している病気に「肺MAC(マック)症」というものがあります。
肺マック症は、風邪の時に見られるようなしつこい咳や痰がいつまでも続き、病気が進行すると微熱、発汗、食欲不振、体重減少、倦怠感、貧血、血痰などが生じてきます。
肺マック症の初期の段階は、結核と似ているため、誤診されることもありますが、結核とは異なり、うつる事はありません。
この病気を引き起こすのは、非結核性抗酸菌という菌の仲間で、「アビウム」と「イントラセルラーレ」という細菌です。この菌は、通常はプールや噴水などの水周りや、土の中、動物のフンなどに生息しており、水やほこりに混じって体内に入り、抵抗力が落ちた時に感染しやすいとされています。肺マック症は、欧米では1980年代後半から増加していますが、なぜか日本では、持病のない中高年女性を中心に急増しています。
新規患者数は、年間で8000人から10000人に上ると見られています。
症状の進行は、比較的緩やかで、殆ど自覚症状がないまま回復してしまう場合もありますが、進行した場合、抗結核薬が必ずしも効かないため、治療が長引くケースが多くなっています。

また、この肺マック症の感染経路は不明でしたが、大阪市立大医学部付属刀根山結核研究所の西内由紀子助教(細菌学)らの研究によると、自宅浴室が主な感染源になっている事がわかりました。肺マック症の患者29人の自宅浴室から、水やヌルヌルした汚れを集め、病原菌の有無を調べたところ、約半数にあたる15人の浴室から肺マック症の原因であるアビウム菌とイントラセルラーレ菌を発見し、このうち7人が感染している菌と浴室の菌が遺伝子レベルで一致していたのです。
菌の発見場所で最も多かったのは、浴槽内の「追い炊き口」で、その他、浴槽内の水や排水口、シャワーヘッドなどからも検出されました。

肺マック症を防ぐには、体の抵抗力を落とさないようにするとともに、浴室を清潔に保ち、乾燥させて菌の繁殖を防ぐようにする事が大切です。

2009/07/09

水筒紳士のすすめ

最近、職場や学校では、マイボトルにマイドリンクを持参してくる独身男性が増えているとの事です。彼らを称して、「水筒男子」と言うそうな・・・。
昨年からの不況で節約意識が高まったのと、エコブームの影響も関係しているようですが、自分のお気に入りの飲み物を飲むという事は、何よりも健康にいいようです。職場や学校で飲む飲み物は圧倒的にお茶とコーヒーが多いようですが、夏でも温かい飲み物を飲みたい人もいます。しかし、この時期、自販機は殆どが冷たい飲み物になっていて、捜しても見つからない。そうするとやはり、マイドリンクという事になります。メタボリックシンドロームが気になる人は、肥満予防の効果のあるお茶を持参する事もできます。
デパートやホームセンターでの水筒類の売れ行きが好調のようですが、その中でも、ふたを開けてすぐに飲めるタイプが人気です。通勤、通学途中でもいつでも飲めて、温かい飲み物は温かく、冷たい飲み物は冷たく保存しておく事ができるからです。

マイボトルにマイドリンクは、若い男性ばかりではなく、シニアの健康にも多いに役立ちそうです。しかし、「水筒男子」という言葉にはちょっと抵抗がある・・・という事で、「水筒紳士」あるいは女性なら「水筒婦人」と呼ぶべきところでしょうか。
自販機で缶コーヒーやペットボトルのお茶を買えば、不要なゴミが出ます。最近はリサイクル運動がかなり浸透してきていますが、一度出たゴミは誰かが回収しなければなりません。しかし、マイボトルなら洗って何度も使う事ができる・・・マイボトルを持参している人は「環境の事をきちんと考えている人」 「時代の流れに敏感な人」というイメージが定着しつつあります。
「水筒男子」はまだまだ増えそうな感じですが、「水筒紳士」、「水筒婦人」も、もっと増えて欲しいですね。

2009/07/08

加齢臭を予防しよう

40代を過ぎると増えてくる加齢臭。自分でも知らないうちに周囲から「臭い」なんて思われているかも知れません。加齢臭は男性に多いのも事実ですが、女性にもあるので、注意してください。
加齢臭の原因は、肌の皮脂腺という毛穴から出てくる「ノネナール」という物質ですが、このノネナールとは、皮脂腺に溜まったパルミトオレイン酸という物質が、過酸化脂質と結びついてできたものです。ノネナールは、不飽和アルデヒド(有機化合物)の一種で、若い人たちの皮脂腺からは、殆ど検出されない事がわかり、加齢臭の原因とされたのです。また、加齢臭が女性よりも男性に多く見られるのは、男性のほうが皮脂の分泌量が多く、汗やタバコの臭いと混ざって中高年特有の臭いになるからと言われます。女性の場合は、女性ホルモンの影響でノネナールの発生が少なく、普段から肌の手入れにも敏感なため、加齢臭はさほど感じないようです。しかし、更年期を過ぎると、女性ホルモンの分泌量が減少してくるので、注意が必要です。

加齢臭は「青臭さ」と「脂っぽい」臭いが混ざったような臭いです。
自分に加齢臭があるかどうかを判断するには、朝、起きた時に枕の臭いをかいでみる事です。また、脱いだシャツの襟元をかいでみる事により臭いがあれば、加齢臭があると判断できます。

加齢臭を予防するには、まず何よりも肌を清潔に保つことです。特に汗をかきやすい季節には、入浴やシャワーをこまめに浴びるなどして、早めに汗を落としましょう。
また、脂質の多い肉類の食事を減らし、植物性タンパク質やビタミン類を多くとるようにするとノネナールの発生を減らす事ができます。
アルコールの摂取を減らし、タバコの吸いすぎに注意する事も大切です。
ストレスもまた、加齢臭の発生原因になるので、規則正しい生活習慣を保ち、ストレスをためないようにしましょう。毎日、軽い運動を行い、血液の循環を良くしておくのも加齢臭対策として有効です。

2009/07/07

カラオケで健康増進

シニアの健康にカラオケはとてもプラスになります。
よくNHKの「のど自慢大会」などで高齢者の方が出場されていますが、歌が好きな方は何歳になっても元気はつらつとしています。
カラオケが健康にいいのは、自然に腹式呼吸をしているからなのです。腹式呼吸をすると、横隔膜や腹部の筋肉が鍛えられると同時に、腸や内臓が刺激され、全身の血行も良くなります。全身の血行が良くなれば、新陳代謝も良くなり、新たな栄養物を取りこみやすくなると同時に老廃物が体から排出されやすくなります。
毎日、運動をすれば体の新陳代謝は良くなりますが、自分から体を動かすということはどうしてもおっくうになり、長続きしないというシニアの方が多いようです。しかし、カラオケならば楽しみながら続ける事ができます。
また、歌詞を覚え、それを皆の前で表現するという事は脳の活性化につながります。リズムに乗り、歌の情景を思い浮かべながら歌うという事は、特に右脳を刺激します。脳が活性化すれば、ボケ防止になるばかりでなく、若かえりの効果もあるのです。
周囲の人とのコミュニケーションもはかれ、ストレスを発散する事もできるので、些細な事でくよくよする事もなくなります。時には、薬を服用する事以上に、カラオケは健康増進に役立ちます。
シニアの健康ライフにもっともっとカラオケを取り入れたいですね。

2009/07/06

熱中症に注意!

蒸し暑い日が続いています。日本列島はまだ完全には梅雨が明けていませんが、今の時期から熱中症には、十分注意しておきましょう。
熱中症は、梅雨明け直後など、急に暑くなった時に起こりやすくなるからです。まだ体が暑さに慣れていないためと言われますが、真夏になるとさらに熱中症の危険性は高くなります。
特に高温多湿の環境で起きやすくなるので、シニアの方も気をつけてください。長時間、炎天下で作業をしたりスポーツをしたりする場合は要注意です。また、熱中症は戸外でなくても室内や車内で起こる事もあります。体から大量の汗が流れ、水分や塩分が失われると、体温が急激に上昇し、頭痛や吐き気、嘔吐、顔面蒼白、倦怠感や、筋肉のけいれんをおこしたり、失神したりします。
寝たきりの高齢者が室内で熱中症にかかるケースもあります。
このような症状が見られたら、まず涼しいところに移動し、衣服をゆるめて水分と塩分を補給してください。水だけでは塩分が取れないので、できればスポーツドリンクなどを飲んでください。また、体温が上がっていますので、濡らしたタオルなどで体を冷やすのも有効です。
吐き気や嘔吐がひどく、水分と塩分の補給ができない時は、病院で点滴を受けるようにします。意識障害などが見られる場合は危険な状態なので、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。

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