2009/07/30

シニアのあせも対策

あせもは、乳幼児や子供ばかりではなく、大人や高齢者でもかかります。
あせもとは、正式には汗疹(かんしん)と呼ばれますが、汗をかいたままにしておく事により、汗腺が塞がれて炎症を起こしたものです。

人間の皮膚表面には約200万~400万個のエクリン汗腺というものがあり、運動や外気温の上昇で体温が上がると、このエクリン汗腺で汗が作られます。汗は、汗管という細い管を通って皮膚の上に汗を出して体温を調節していますが、汗をかいてそのままにしておくと、汗に含まれる塩分や、垢やほこりなどで、この汗管の出口が塞がれてしまいます。
さらにどんどん、汗が作られると、行き場をなくした汗がたまり、皮膚が炎症を起こします。あせもができると、痒みなどの自覚症状の他、小さな赤いブツブツができたり、悪化すると二次感染を起こして水や膿を含んだものができる事もあります。

シニアの場合、あせもができる原因としては、高温多湿の環境に長時間いた場合や、病気による発熱がもとで大量に汗をかいた場合、通気性の悪い衣服を着用していた場合などが考えられます。また、ギブスをしていて、肌に密着する部分があせもになる事もあります。

シニアのあせもを防ぐには、汗をかいたらすぐに拭き取るようにし、可能ならばシャワーを浴びるようにしましょう。また、普段から通気性の良い衣服を着るようにする事も大切です。
それでもあせもができやすい人は、発汗を抑えるスプレーやローションなどが市販されていますので、そのようなものを使用するのも一つの対策です。

あせもができてしまった場合は、市販されている生薬の桃の葉ローションや、非ステロイド軟こうで治すことも可能です。しかし、悪化してしまった場合は、皮膚科を受診し、ステロイド軟こうを処方してもらいましょう。

2009/07/25

活性水素水はなぜ体にいいのか

水は、私たちの体にとってなくてはならないものですが、その水にも色々な種類があります。市販されているものだけでも、天然水や、ミネラルウォーター、還元水、海洋深層水などがあります。

また、近年、体に良い水として注目されているものが「活性水素水」というものです。
「病を治す不思議な水」として、有名なフランスの「ルルドの水」、メキシコの「トラコテの水」、ドイツの「ノルデナウの水」などは、いずれも活性水素が豊富に含まれている水である事がわかってきました。
活性水素水は、水を構成する水素が「H2」という分子ではなく、原子「H」として存在しており、体内で活性酸素と結びつく事により、無害な水「H2O」として、体外に排出します。

我々の体には、体の錆と言われる活性酸素が徐々にたまって行き、生活習慣病などのさまざまな病気を引き起こす原因になっている事はすでに知られています。活性酸素は、息をしたり食べたものを消化したりするだけでも発生しますが、その他にも紫外線を浴びた時や、激しい運動をした時、飲酒や喫煙、大気汚染や食品添加物、ストレスが蓄積した時なども発生します。
その結果、高血圧や高脂血症、脳血管障害や心臓障害、肝障害、ガンやアレルギー、痴呆症などの原因になる他、シミや、しわなどを作り、老化を早めます。

しかし、活性水素水を飲むことにより、この活性酸素を体外に排出する事ができるので、さまざまな病気の予防になるばかりでなく、アンチエイジング効果も期待する事ができます。
また、活性水素水は、胃腸内の異常発酵を改善する事ができるので、便の悪臭が消え、食品からの栄養が体中に行き渡るようになり、人間の体を健康体へと導きます。

自然界に存在する活性水素水はごく稀ですが、最近ではペットボトルにスティック状のものを入れておくだけで、自宅で活性水素水が作れるようになってきています。
人間の体にとって重要な水は、できる限り良質のものを選んで飲むようにしましょう。

2009/07/20

夏の抜け毛に注意

夏、抜け毛が多くなったと感じるシニアの方は頭皮の健康に注意してください。
暑い夏はどうしても汗をかきますが、その汗をそのままにしておくと雑菌が繁殖したり、皮脂が毛穴をつまらせたりして、抜け毛の原因になります。

人間の皮膚には、マラセチュアや皮膚ブドウ球菌、アクネ桿菌など約20~30 種類の雑菌が常在していますが、これを「皮膚常在菌」といいます。この中でカビの仲間であるマラセチア・フルフルという菌は、皮脂が多いと活発に繁殖し、フケの原因にもなります。また、毛穴につまった汚れが多くなると、それをえさにアクネ桿菌が異常繁殖し、抜け毛を促進します。
その他、脂が古くなって酸化することにより、炎症がおこり毛が抜けるというケースもあります。

このような皮脂の酸化や、雑菌の繁殖を防ぐためには、汗をかいたらタオルでこまめに拭き取り、なるべく毎日シャンプーをするようにしましょう。夏の間の頭皮のケアは何よりも清潔に保つことが大切です。

また、紫外線も頭皮に悪影響を与えます。直射日光を浴びると、髪の毛はキューティクルを失い、切れやすくなる他、強い日射しにより地肌がダメージを受け、抜け毛の原因になるのです。
外出する時は、必ず帽子などをかぶって紫外線を避けるようにしましょう。ただし、帽子をかぶる際には、なるべく風通しのよいものを選んでください。頭皮が蒸れると雑菌の繁殖を促進してしまい、より抜け毛がひどくなる恐れがあります。
ヘルメットをかぶる機会の多い方も要注意です。

2009/07/15

健康な汗をかこう

汗には、健康な汗と不健康な汗があります。
汗は、皮膚の下の小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)から出てきますが、小汗腺は手のひらや足の裏に多く分布し、全身に200~500万個もあります。また、大汗腺はわきの下や陰部など、特定の部位に分布し、匂いの強い汗を出します。
汗の分泌量は、健康な人で通常1日に700~900mℓ、夏季や運動時には10ℓくらい出ます。

現代人は汗をかくのが下手になったと良く言われますが、汗には体温を調節するという重要な役割があります。外気の暑さや運動などで、体に熱が溜まった時、汗をかくことにより体の外へ熱を放射して一定の体温を保つようになっているのです。体温調節のために出て来るのは、エクリン腺からの汗ですが、この汗は、99%以上が水で、匂いもあまりありません。
このような健康な汗は、サラッとしていてべとつきもなく、筋肉が疲労してできる乳酸や二酸化炭素を一緒に押し出す働きがあるので、疲労回復にも効果があります。また、汗をかく事により、カロリーを消費し、新陳代謝を促進しするので肥満解消や、素肌のアンチエイジング効果が期待できます。

一方、わきの下や外陰部にあるアポクリン腺は、体温調節ではなく匂いのある汗を出す役割があります。この匂いは、本来は異性を引きつけるものとして必要なものですが、体臭の原因にもなっており、現代人には、むしろ嫌われています。このような汗の臭いを防ぐには、体を清潔に保ち、肉類の食品を減らす、下着をまめに取り替える、制汗剤を利用するなどの方法が考えられます。

しかし、エクリン腺から出る健康な汗は、むしろどんどん出すようにしましょう。
冷暖房のきいた部屋で過ごす事により、汗をかかなくなると汗腺機能が低下してしまい、体温調節がうまくできなくなってしまいます。できれば、真夏でも冷房の設定温度は、あまり下げずにちょっと汗ばむくらいにしておきましょう。朝方のウォーキングなどで汗をかくのも気持ちのいいものです。
もちろん、汗をかいた時は、タオルなどですぐに拭き取り、下着を替えるなどして、さっぱりとしておく事も大切です。また、水分補給も忘れずに行ってください。

2009/07/11

肺マック症と浴室のヌルヌル

最近、中高年女性に急増している病気に「肺MAC(マック)症」というものがあります。
肺マック症は、風邪の時に見られるようなしつこい咳や痰がいつまでも続き、病気が進行すると微熱、発汗、食欲不振、体重減少、倦怠感、貧血、血痰などが生じてきます。
肺マック症の初期の段階は、結核と似ているため、誤診されることもありますが、結核とは異なり、うつる事はありません。
この病気を引き起こすのは、非結核性抗酸菌という菌の仲間で、「アビウム」と「イントラセルラーレ」という細菌です。この菌は、通常はプールや噴水などの水周りや、土の中、動物のフンなどに生息しており、水やほこりに混じって体内に入り、抵抗力が落ちた時に感染しやすいとされています。肺マック症は、欧米では1980年代後半から増加していますが、なぜか日本では、持病のない中高年女性を中心に急増しています。
新規患者数は、年間で8000人から10000人に上ると見られています。
症状の進行は、比較的緩やかで、殆ど自覚症状がないまま回復してしまう場合もありますが、進行した場合、抗結核薬が必ずしも効かないため、治療が長引くケースが多くなっています。

また、この肺マック症の感染経路は不明でしたが、大阪市立大医学部付属刀根山結核研究所の西内由紀子助教(細菌学)らの研究によると、自宅浴室が主な感染源になっている事がわかりました。肺マック症の患者29人の自宅浴室から、水やヌルヌルした汚れを集め、病原菌の有無を調べたところ、約半数にあたる15人の浴室から肺マック症の原因であるアビウム菌とイントラセルラーレ菌を発見し、このうち7人が感染している菌と浴室の菌が遺伝子レベルで一致していたのです。
菌の発見場所で最も多かったのは、浴槽内の「追い炊き口」で、その他、浴槽内の水や排水口、シャワーヘッドなどからも検出されました。

肺マック症を防ぐには、体の抵抗力を落とさないようにするとともに、浴室を清潔に保ち、乾燥させて菌の繁殖を防ぐようにする事が大切です。

2009/07/09

水筒紳士のすすめ

最近、職場や学校では、マイボトルにマイドリンクを持参してくる独身男性が増えているとの事です。彼らを称して、「水筒男子」と言うそうな・・・。
昨年からの不況で節約意識が高まったのと、エコブームの影響も関係しているようですが、自分のお気に入りの飲み物を飲むという事は、何よりも健康にいいようです。職場や学校で飲む飲み物は圧倒的にお茶とコーヒーが多いようですが、夏でも温かい飲み物を飲みたい人もいます。しかし、この時期、自販機は殆どが冷たい飲み物になっていて、捜しても見つからない。そうするとやはり、マイドリンクという事になります。メタボリックシンドロームが気になる人は、肥満予防の効果のあるお茶を持参する事もできます。
デパートやホームセンターでの水筒類の売れ行きが好調のようですが、その中でも、ふたを開けてすぐに飲めるタイプが人気です。通勤、通学途中でもいつでも飲めて、温かい飲み物は温かく、冷たい飲み物は冷たく保存しておく事ができるからです。

マイボトルにマイドリンクは、若い男性ばかりではなく、シニアの健康にも多いに役立ちそうです。しかし、「水筒男子」という言葉にはちょっと抵抗がある・・・という事で、「水筒紳士」あるいは女性なら「水筒婦人」と呼ぶべきところでしょうか。
自販機で缶コーヒーやペットボトルのお茶を買えば、不要なゴミが出ます。最近はリサイクル運動がかなり浸透してきていますが、一度出たゴミは誰かが回収しなければなりません。しかし、マイボトルなら洗って何度も使う事ができる・・・マイボトルを持参している人は「環境の事をきちんと考えている人」 「時代の流れに敏感な人」というイメージが定着しつつあります。
「水筒男子」はまだまだ増えそうな感じですが、「水筒紳士」、「水筒婦人」も、もっと増えて欲しいですね。

2009/07/08

加齢臭を予防しよう

40代を過ぎると増えてくる加齢臭。自分でも知らないうちに周囲から「臭い」なんて思われているかも知れません。加齢臭は男性に多いのも事実ですが、女性にもあるので、注意してください。
加齢臭の原因は、肌の皮脂腺という毛穴から出てくる「ノネナール」という物質ですが、このノネナールとは、皮脂腺に溜まったパルミトオレイン酸という物質が、過酸化脂質と結びついてできたものです。ノネナールは、不飽和アルデヒド(有機化合物)の一種で、若い人たちの皮脂腺からは、殆ど検出されない事がわかり、加齢臭の原因とされたのです。また、加齢臭が女性よりも男性に多く見られるのは、男性のほうが皮脂の分泌量が多く、汗やタバコの臭いと混ざって中高年特有の臭いになるからと言われます。女性の場合は、女性ホルモンの影響でノネナールの発生が少なく、普段から肌の手入れにも敏感なため、加齢臭はさほど感じないようです。しかし、更年期を過ぎると、女性ホルモンの分泌量が減少してくるので、注意が必要です。

加齢臭は「青臭さ」と「脂っぽい」臭いが混ざったような臭いです。
自分に加齢臭があるかどうかを判断するには、朝、起きた時に枕の臭いをかいでみる事です。また、脱いだシャツの襟元をかいでみる事により臭いがあれば、加齢臭があると判断できます。

加齢臭を予防するには、まず何よりも肌を清潔に保つことです。特に汗をかきやすい季節には、入浴やシャワーをこまめに浴びるなどして、早めに汗を落としましょう。
また、脂質の多い肉類の食事を減らし、植物性タンパク質やビタミン類を多くとるようにするとノネナールの発生を減らす事ができます。
アルコールの摂取を減らし、タバコの吸いすぎに注意する事も大切です。
ストレスもまた、加齢臭の発生原因になるので、規則正しい生活習慣を保ち、ストレスをためないようにしましょう。毎日、軽い運動を行い、血液の循環を良くしておくのも加齢臭対策として有効です。

2009/07/07

カラオケで健康増進

シニアの健康にカラオケはとてもプラスになります。
よくNHKの「のど自慢大会」などで高齢者の方が出場されていますが、歌が好きな方は何歳になっても元気はつらつとしています。
カラオケが健康にいいのは、自然に腹式呼吸をしているからなのです。腹式呼吸をすると、横隔膜や腹部の筋肉が鍛えられると同時に、腸や内臓が刺激され、全身の血行も良くなります。全身の血行が良くなれば、新陳代謝も良くなり、新たな栄養物を取りこみやすくなると同時に老廃物が体から排出されやすくなります。
毎日、運動をすれば体の新陳代謝は良くなりますが、自分から体を動かすということはどうしてもおっくうになり、長続きしないというシニアの方が多いようです。しかし、カラオケならば楽しみながら続ける事ができます。
また、歌詞を覚え、それを皆の前で表現するという事は脳の活性化につながります。リズムに乗り、歌の情景を思い浮かべながら歌うという事は、特に右脳を刺激します。脳が活性化すれば、ボケ防止になるばかりでなく、若かえりの効果もあるのです。
周囲の人とのコミュニケーションもはかれ、ストレスを発散する事もできるので、些細な事でくよくよする事もなくなります。時には、薬を服用する事以上に、カラオケは健康増進に役立ちます。
シニアの健康ライフにもっともっとカラオケを取り入れたいですね。

2009/07/06

熱中症に注意!

蒸し暑い日が続いています。日本列島はまだ完全には梅雨が明けていませんが、今の時期から熱中症には、十分注意しておきましょう。
熱中症は、梅雨明け直後など、急に暑くなった時に起こりやすくなるからです。まだ体が暑さに慣れていないためと言われますが、真夏になるとさらに熱中症の危険性は高くなります。
特に高温多湿の環境で起きやすくなるので、シニアの方も気をつけてください。長時間、炎天下で作業をしたりスポーツをしたりする場合は要注意です。また、熱中症は戸外でなくても室内や車内で起こる事もあります。体から大量の汗が流れ、水分や塩分が失われると、体温が急激に上昇し、頭痛や吐き気、嘔吐、顔面蒼白、倦怠感や、筋肉のけいれんをおこしたり、失神したりします。
寝たきりの高齢者が室内で熱中症にかかるケースもあります。
このような症状が見られたら、まず涼しいところに移動し、衣服をゆるめて水分と塩分を補給してください。水だけでは塩分が取れないので、できればスポーツドリンクなどを飲んでください。また、体温が上がっていますので、濡らしたタオルなどで体を冷やすのも有効です。
吐き気や嘔吐がひどく、水分と塩分の補給ができない時は、病院で点滴を受けるようにします。意識障害などが見られる場合は危険な状態なので、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。

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