2010/01/23

風邪予防に乾布摩擦

昔から日本に伝わる乾布摩擦は、シニアにとっても効果的な健康法です。乾布摩擦は風邪予防になる他、冷え性の改善や喘息などのアレルギー疾患の改善にもつながります。
乾いた布で皮膚をこする事により、自律神経のバランスが整えられ、免疫力がアップするからです。全身の血行がよくなるため、新陳代謝も促進され、老化予防にもなります。

人間の身体は、皮膚が一番先に気温の変化を感じ取り、それを脳に伝え、脳は汗を出したり毛穴を縮めたりという指令を出して体温調節を行っています。しかし、何もしないと加齢とともに皮膚感覚は衰えて来ますので、温度の変化に対する反応が遅れ、体温調節がうまく行かなくなっていろいろな症状が出て来ます。

寒い時期こそ乾布摩擦を積極的に行って、皮膚の感覚を鍛えておきましょう。
乾布摩擦は、木綿の乾いた布かタオルで全身をこするだけです。慣れるまでは、弱めにこすり、だんだん慣れてきたら、少し赤みがかる程度にちょっと力を入れてこするようにしてみましょう。
布やタオルでもの足りない方は、乾布摩擦用のたわしなども市販されていますので、利用してみてください。
乾布摩擦を行う時間帯は、朝起きて着替える前が最適ですが、血圧が気になる方は身体が温まって安定してくる午後に行ってみてください。また、お風呂に入る前や寝る前なども効果的です。乾布摩擦を行う場合、必ずしも服を脱がなくても、服の上からこすっても効果があります。

2010/01/19

笑いは老化防止とガン予防に

「笑う」という事は、人間の特権のようなものですが、健康にとても良く、老化防止やガン予防にもなります。笑いは脳の前頭葉を刺激し、それが免疫をコントロールする間脳に伝わり、間脳は神経ペプチドという情報伝達物質を作り出します。神経ペプチドは、血液やリンパ液を通じて身体の中を流れ、免疫細胞のひとつであるNK細胞を増やし、働きを活発化します。
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、人体の中でガン細胞が生まれた時にいち早くそれを見つけ、攻撃して消滅させるという頼もしい細胞なのです。

「笑い」はこのように免疫力を高める効果がある他、自律神経がバランスよく働き、ストレスも解消、全身の血行も良くなり、さまざまな老化現象を遅らせます。
また、血圧を下げたり、血糖値を下げる効果もあるので脳梗塞や糖尿病のリスクを軽減します。脳波にアルファ波が多く現れるため、記憶力や集中力も増し、認知症の予防にもなります。
そして、何よりも笑うことにより、家族や周囲の人との人間関係が良くなります。

現代のシニア世代を取り巻く社会環境は必ずしも良くありませんが、免疫力をアップして健康を維持するためにも、毎日笑いながら過ごしましょう。鏡に向かって笑顔を作るだけでも効果があります。90歳とか100歳という高齢で元気な方を見ると、皆いい笑顔をしています。「笑い」と「長寿」は、切っても切れない関係にありそうです。

2010/01/16

ひび・あかぎれの治し方と予防法

空気が乾燥するこの時期、手や足のひび・あかぎれで悩んでいるシニアの方も多いようです。皮膚の一番外側は表皮で覆われていますが、寒さや空気の乾燥などにより水分や油分を失ってしまうと、この表皮の伸縮性が無くなり、反り返って亀裂ができてしまいます。これが「ひび」ですが、さらに悪化して真皮層までひび割れ、血がにじんだりしたものを「あかぎれ」と言っています。

ひびやあかぎれができると、かゆみが出たり痛みが出たりして、とてもつらいものです。手全体が赤くなってひびがたくさん入った時は、夜寝る前にハンドクリームを塗り、もめんの手袋をして寝ましょう。一晩でかなり改善します。あかぎれの部分は、液体絆創膏を塗ると痛みを抑えるとともに、回復が早くなります。液体絆創膏はあかぎれの部分を覆うように塗っておけば、水分をはじきますので、水仕事もできます。塗った時にしみるものと、しみないものがありますので、薬局で購入する時は、注意書きを良く読んでください。

このようなひびやあかぎれを予防するには、室内を乾燥させないようにする事です。また、洗剤は手の皮脂まで落としてしまい、手荒れの原因になりますので、食器を洗う時や洗濯をする時は、必ずゴム手袋やビニールの手袋をしましょう。ハンドクリームをこまめに塗って皮膚の油分を補う事も大切です。保湿効果があり、皮膚を修復する働きのあるアロエ軟膏などを塗るのも効果的です。

また、外側ばかりでなく体の内側からもひびやあかぎれの予防をしましょう。血行を良くし肌の新陳代謝を促進するビタミンEや皮膚を丈夫にし炎症を抑えるビタミンA、皮膚の代謝を高めるビタミンB1などが有効です。このような栄養素を含む食品を多くとり、不足しているようならサプリメントで補うのもひびやあかぎれの予防になります。

2010/01/08

ビタミンとミネラル

シニアの健康維持に欠かせないのがビタミンとミネラルですね。ビタミンもミネラルも体の中では作れないため、食事から摂る必要があります。
ビタミンとミネラルは、三大栄養素と言われるタンパク質や脂質、糖質と違って、必要量はわずかで済みますが、不足すると体調を崩す他、色々な欠乏症が現れます。何となく体調がすぐれない、眠りが浅い、疲れやすいといった症状が続く場合はビタミンやミネラルが不足している場合があります。

ビタミンCが不足すると肌が荒れたり、風邪を引きやすくなったり、ビタミンAが不足すると視力に影響を及ぼします。ビタミンEが不足すると全身の血行が悪くなり、老化を早め、冷え性になったり疲れやすくなります。また重要なミネラルであるカルシウムが不足すると骨そしょう症を引き起こしたり、鉄が不足すると貧血を起こしたりします。

このような事を防ぐためにも、毎日の食事に緑黄色野菜や淡色野菜、小魚や海藻類、大豆製品などをしっかり摂りましょう。必要なビタミンは13種類、ミネラルは16種類あります。これらをまんべんなく摂るには、食材も色々なものを摂るのが効果的です。「1日に30種類の食材を食べましょう」と良く言われますが、主食や副食合わせて少なくとも20種類の食材は摂りたいところですね。
それでも不足する場合は、サプリメント(栄養補助食品)を利用するのもひとつの方法です。色々な種類のビタミンやミネラルを摂取できる「マルチビタミン」や「マルチミネラル」を摂取すると相乗効果が期待できます。

しかし、「何事も過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉にもあるように、過剰摂取には十分に注意しましょう。栄養があるからとサプリメントを多めに摂っても、それだけ効き目が良くなるというわけではなく、場合によっては副作用(過剰症)があらわれ、健康を害してしまう事もあります。
特に体調のすぐれない方や、何らかの薬を常用しているシニアの方は、サプリメントを摂る場合、必ず主治医か薬剤師に相談してから摂取するようにしてください。

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