2011/12/26

寒いと風邪をひきやすいのはなぜか

「寒い日に外を歩いて来たら風邪をひいた」とか、「お風呂からあがってしばらくそのままでいたら、体が冷えて風邪をひいた」という経験のあるシニアの方は多いと思います。
確かに寒いと風邪をひきやすくなりますが、その原因としては「空気の乾燥」と「体温の低下」が考えられます。

200種類以上あるといわれる風邪のウィルスは、冬の乾燥した空気中が大好きで、活発に活動し増殖します。風邪のウィルスは、空気中にばらまかれても湿度が高いとすぐに地面に落下してしまいますが、湿度が40%以下になると、なかなか落下せずに長時間空気中を漂います。
空気中を漂っているウィルスが多ければ多いほど、のどや鼻から感染して風邪をひきやすくなります。さらに空気が乾燥していると、のどや鼻の粘膜も弱くなるため、体内へのウィルスの侵入を簡単に許してしまいます。

また、体が冷えて体温が下がると免疫力が落ちるのも、風邪をひきやすくなる原因のひとつです。人間の体にもともと備わっている免疫力は、体内に細菌やウィルスが侵入すると、それと戦って排除する働きがあります。しかし、体温が1℃下がると、免疫力は30%低下するともいわれ、体内でウィルスが増殖しやすい環境になってしまいます。

風邪は、昔から「万病の元」と言われますが、特に持病のあるシニアの方は風邪をひかないように注意しましょう。そのためには、空気が乾燥する季節は、風邪のウィルスがたくさん浮遊していることを前提に、人ごみを避けたり、外出する際はマスクなどを着用してウィルスを吸い込まないようにしましょう。
また、体温が下がると免疫力が落ちて風邪をひきやすくなるので、体を冷やさないように工夫することが大切です。

2011/12/15

冬はイモ類や根菜類を積極的に食べよう

煮物や鍋物がおいしい季節になりましたが、冷えや免疫力低下が心配される今の時期、積極的に摂りたいのはイモ類や根菜類などの体を温める野菜です。
野菜には、体を温める野菜と体を冷やす野菜とがありますが、一般に白菜やほうれん草、小松菜、キャベツ、レタスなど、土の上にできる葉物野菜は体を冷やす性質を持っています。その反面、サツマイモや里芋などのイモ類や、ごぼう、にんじん、レンコン、玉ねぎ、生姜などの土の中にできる根菜類は、体を温める性質を持っています。大根は体を冷やす性質を持っていますが、熱を加えることにより、体を温める食材に変わります。また、白菜も漬物にしたり熱を加えることにより、体を温める食材に変わります。

イモ類や根菜類は、土の中でビタミンやミネラルなどの栄養分をたっぷり蓄えているため、積極的に摂ることにより、冷え性を予防できるほか、血行も良くなり免疫力がアップし、風邪などもひきにくくなります。
寒い冬を乗り切るには、体を温める野菜がたっぷり取れる煮物や鍋物の献立はピッタリと言えます。また、キャベツやレタスなどは、生で食べるより、電子レンジなどで熱を加えて温野菜サラダにすると、体を温めることができます。

2011/11/09

冷えがうつや認知症の原因に・・・

今年の秋は、通常より暖かい日が続いていましたが、北風が吹くようになるとやはり寒くなって来ます。そこで注意したいのが、体の冷えです。
体が冷えると、風邪を引きやすくなったり、胃腸障害を起こしたり、腰や膝に痛みを感じるようになるというシニアの方も多いですが、最近ではうつや認知症などの精神疾患も冷えが関係していることがわかってきました。
冷えは、全身の血行を悪くしたり、リンパの流れを滞らせたりしますが、脳の温度も下げてしまいます。通常は脳の温度は32~34℃ですが、認知症を患っている方の脳の温度は、それよりも低くなっています。

眠かったり、具合が悪かったりして脳の血流が悪くなると、頭がボーッとして物忘れが激しくなったり、やる気がなくなったりするのは、誰もが経験していますが、脳が冷えることによっても同じような現象が起こります。
脳が冷えるのを防ぐには、やはり体を冷やさないようにすることが大切です。
根菜類など、体を温める食べ物を積極的に食べるようにするほか、良く噛んで食べるのも脳への血流を良くして冷えを予防します。また、毎日、軽い運動をして全身の血流を良くしておくのも冷え予防になります。
外出時には、マフラーや手袋、靴下などで首元や手首、足首などを冷えから守りましょう。どうしても冷えてしまうというシニアの方は、湯たんぽやカイロなども利用してみましょう。

2011/11/02

咳やくしゃみと一緒に出る臭い玉とは?

咳やくしゃみをした時に、のどの奥から白く小さな塊が出てくることがあります。この塊をつぶしてみると、猛烈な悪臭を放つため、「くさ玉」とか「臭い玉」などと呼ばれています。
これは、医学的には「膿栓(のうせん)」あるいは「扁桃栓子(へんとうせんし)」というもので、扁桃腺にたまった汚れの塊です。
のどの奥にある扁桃には、小さなくぼみがたくさんあって、そこに食べ物のカスや細菌の死骸などがたまるようになっています。それらが塊になったものが膿栓で、誰の喉にも存在しています。膿栓は、細菌が喉から体内に侵入するのを防ぐ働きをしているわけですが、困ったことに、この猛烈な臭いが口臭の一因になることもあります。

膿栓自体は、たまれば自然に取れて健康に害を及ぼすことはないのですが、口臭の悩みをかかえているシニアの方にとっては、やっかい者とも言えますね。
臭いのもとになる膿栓をためこまないようにするには、こまめにうがいをするのが一番です。特に上を向いてのどを垂直にしてガラガラとうがいをすると、たまりかけた膿栓を排出することができます。
空気が乾燥してホコリが舞い上がるようになるこれからの季節、膿栓もたまりやすくなるので、風邪予防を兼ねてうがいを忘れないようにしましょう。

2011/10/12

免疫力を強くしておこう

朝晩の気温差が激しいと、風邪をひきやすくなったり、色々な感染症にかかりやすくなります。しかし、人間の体にはもともと免疫力というものが備わっているので、この免疫力を強くしておけば病気を防ぐことができます。
「免疫」という字は、病気を免れると書くように、色々な病気から自分の体を守るシステムなのです。
風邪をひくと咳や鼻水が出たり、熱が出たりしますが、これは風邪のウィルスを攻撃して体を守ろうとする免疫システムが作動している状態です。

免疫力が弱ければ、体の中に侵入したウィルスがどんどん増殖して命までがおびやかされることになります。また、ガン細胞が出現したとき、その増殖を食い止める力も弱くなるため、ガンにかかりやすくなります。

寒くなるこれからの季節を乗り切るためにも、今から免疫力を強くしておきましょう。免疫力を強くするためには栄養バランスのとれた食事をしっかりとること、睡眠を十分にとること、適度な運動をすることなどが大切です。また、体を冷やさないようにしたり、ストレスをためずに毎日笑いのある生活をすることも免疫力を強くするのに役立ちます。

それでも、免疫力が弱っているようでちょっと不安というシニアの方は、サプリメントなどを利用してみましょう。
免疫力を強くするサプリメントには、プロポリスや、アガリクス、ローヤルゼリーなどがあります。マルチビタミンやマルチミネラルなどのサプリメントで、必要な栄養素が不足しないようにしておくことも免疫力を強くするために役立ちます。

2011/10/01

りんごを食べて医者いらず

おいしいりんごが出回る季節になりました。
昔から「一日一個のリンゴは医者いらず」と良く言われますが、りんごには実際にすばらしい健康効果が認められています。りんごには、美容と健康に良いペクチン・カリウム・ポリフェノールが豊富に含まれているからです。

ペクチンは、水溶性の食物繊維ですが、腸内に入ると消化物やコレステロールを包み込んで体外に排出させやすくするほか、ゼリー化して粘膜の炎症部分を保護する働きがあります。また、腸内の善玉乳酸菌を増やす働きがあるため、下痢や便秘の改善にも役立ちます。

カリウムには、体内のナトリウムを排出する働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。血圧を下げることができれば、心疾患や脳卒中のリスクを減らすことができます。

ポリフェノールには、活性酸素の発生を抑えて動脈硬化、糖尿病、大腸がんなどのさまざまな生活習慣病を予防する働きがあるほか、美白効果や老化防止効果があります。
この他にもりんごには、酸味のもとになっているりんご酸やクエン酸が含まれ、疲労回復や食欲増進にも効果があります。

さらに生のりんごは、低カロリーで食物繊維が豊富で腹持ちが良いという特徴があります。そのため食前にりんごを食べると、食事の量を減らすことができ、ダイエットにも効果を発揮します。
美容と健康のためにも、今が旬のりんごをたくさん食べるようにしましょう。

2011/09/18

秋にも花粉症がある

朝夕、涼しくなってくると風邪をひきやすくなりますが、熱があるわけでもないのにくしゃみや鼻水が何日も続いている場合は、花粉症かも知れません。花粉症は、春ばかりではなく秋にもあります。9月~10月になると、毎年のようにくしゃみや鼻水が出るというシニアの方は、特に秋の花粉症の疑いが強くなります。

春先の花粉症は、スギやヒノキの花粉が原因となりますが、秋はブタクサ、ヨモギ、セイタカアワダチソウ、カナムグラなどの雑草の花粉が原因となります。症状は、春の花粉症と同じく、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、目ヤニ、目の充血などです。

秋の花粉症は、背の低い雑草の花粉が原因なので、スギやヒノキに比べて飛散量は少なく、一般に症状も軽い場合が多いようです。しかし、くしゃみや鼻づまりなど、不快な症状が続く場合は、内服の抗アレルギー薬や、粘膜の炎症を抑えるステロイドの点鼻薬などで緩和することができるので、耳鼻咽喉科などを受診してみましょう。

また、秋の花粉症が疑われる場合は、雑草の生えている空き地や草むら、山などには近づかないようにしましょう。特に、空気が乾燥して晴れている日、風が強い日などは要注意です。どうしても外出する場合は、春の花粉症の時期と同じように、メガネやマスク、帽子などを着用するようにしましょう。

2011/09/05

夏バテの後にやって来る秋バテ

9月に入ってから、ほんの少し秋の気配が感じられるようになりましたが、暑い日はあと少し続きそうです。7月、8月の猛暑日は、体から汗がどんどん失われて知らず知らずのうちに疲労がたまり、食欲も落ちて夏バテの症状が出てしまったシニアの方も、秋はホッと一息つける季節です。

しかし、油断すると夏バテの後に秋バテになってしまうことがあるので、注意が必要です。秋は晴れた日でも真夏のような暑さはなく、熱中症の危険性も少しずつ下がってきますが、気温の寒暖差が激しいという特徴があります。台風で蒸し暑い日が続いたと思えば、次の日はぐっと気温が下がったり、昼間は汗ばむほどの陽気になっても朝と夜は冷え込んだりということが起こります。
夏バテで体力が十分に回復していないときは、このような急激な気温の変化に対応しきれず、再び体調をくずしてしまいがちです。特に血圧の高い方や、その他の持病がある方は、悪化することがあるので、要注意です。

このような夏バテの後の秋バテを防ぐには、栄養バランスのとれた食事をしっかりとり、睡眠時間もたっぷりととることです。秋は、野菜や果物、魚類など旬の食べ物が豊富なので、毎日おいしくいただいているうちに体力も回復して来ます。
気温の変化に対応できるように、脱ぎ着の楽な衣類を重ね着するという工夫も、この季節の健康管理には有効です。
また、体も動きやすくなってくるので、体力をつけるためにウォーキングなどの軽い運動も始めてみましょう。

2011/08/24

脳卒中を予防する新しい薬とは?

脳卒中を予防する新薬が、2011年の3月に日本で発売されました。新薬の名前は、「ダビガトラン(商品名プラザキサ)」というもので、この領域では半世紀ぶりの新薬として注目されています。
脳卒中は、心臓の中にできた血の塊が脳に飛んで、脳の血管を詰まらせるために起こりますが、そのリスクのある人は、血を固まりにくくする薬を常時飲んで予防しています。

脳卒中予防薬として、現在最も多く使用されているのが「ワルファリン」ですが、ワルファリンは、個人の適量を見極めるため、定期的に血液検査をして使用量を調節する必要があります。また、薬が効き過ぎると逆に脳出血のリスクが高くなるという欠点がありました。さらに、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を制限しなければならないこともあります。

しかし、新薬のダビガトランは、個々人による使用量の調節は必要なく、ワルファリンよりも脳出血などの合併症が少ないことがわかりました。また、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を制限する必要もありません。ダビガトランには、1日110mgという低用量と1日150mgという高用量がありますが、アメリカのFDAは高用量のみを推奨するとしています。
日本では、脳卒中予防薬の使用は高齢者が多く、脳出血の頻度は欧米人より多いというデータもあるため、低用量と高用量のダビガトランのどちらを使用するかについて、医師の見解は分かれているようです。

2011/08/08

真夏のめまいに注意

高温になる真夏は、健康な人でもめまいを起こすことがよくあります。また、夏の間だけめまいに悩まされるというシニアの方もいます。
このような真夏のめまいの多くは水分不足が原因です。高温になると大量に汗をかきますが、その結果、体の中の水分が不足してきます。水分が不足すると、脳や内耳への血流が悪くなり、めまいを起こしやすくなります。特に、朝起きるときに決まってめまいがするという方は、睡眠中に汗で水分が失われた結果、めまいを引き起こしていることが考えられます。このような方は、寝る前と朝起きた直後にコップ一杯のスポーツドリンクなどを飲むようにすると、改善して来ます。

また、高温の中で立っている時などは、貧血や血圧の低下により一時的に脳の血液循環が悪くなってめまいを起こすこともあります。このような脳の血流不足による真夏のめまいは、しばらく安静にしていれば回復して来るため、心配はありません。

しかし、中には熱中症の前ぶれとしてのめまいや、脳の病気によるめまいもあるので注意が必要です。めまいの他に、激しい頭痛や意識障害が見られたり、ろれつが回らない、手足に力が入らないなどの症状を伴う場合は、急いで医療機関を受診してください。
ほかにも、暑さによる疲労や睡眠不足、食欲不振による栄養不足、ストレスなどもめまいの誘因になることがあります。暑くても、栄養や睡眠をしっかりとり、ストレスをためないようにすることが大切です。

2011/08/02

アナログ補聴器よりはデジタル補聴器を

補聴器には、色々な種類のものがありますが、増幅方式の違いから分けるとアナログ補聴器とデジタル補聴器の2種類になります。耳が遠くなって不自由な思いをしているシニアの方には、アナログ補聴器よりはデジタル補聴器のほうがおすすめです。

アナログ補聴器は音を電気信号に変換して増幅するもので、昔からある補聴器のタイプです。最近は技術も進歩しており、性能の良いものが出ていますが、音質や雑音の処理などでどうしても限界があります。アナログ補聴器は、入って来た音をそのまま電気信号に変換して音を大きくするため、聞きたい音を大きくすると同時に周囲の雑音も大きくなってしまうからです。アナログ補聴器はデジタル補聴器に比べて一般に安価ですが、不快なハウリング音も発生しやすく、せっかく補聴器を作っても使わないままになってしまうというシニアの方も多くいます。

一方、デジタル補聴器のほうは、補聴器の内部に最新の超小型コンピューターであるマイクロチップが組み込まれており、入って来た音を瞬時に数字に変換して増幅する仕組みになっています。音を増幅するだけでなく、音の種類や音量を判断することができ、聞きたい音を鮮明にすると同時に雑音と判断した音を小さくするなどの細かい調整が可能となっています。もちろん、ハウリング音も抑えることができるため、快適に補聴器を使用することができます。

このデジタル補聴器が登場したのは、1990年代に入ってからですが、当時はアナログ補聴器が主流でした。2004年には逆転してデジタル補聴器を買い求める人が増えて来ました。コンピュータの技術革新とともにデジタル補聴器の性能も飛躍的に進歩し、現在では8割以上のシニアの方がデジタル補聴器を選んでいます。デジタル補聴器はアナログ補聴器に比べて高価ですが、本当に自分の耳の聞こえの状態に合わせた補聴器を作りたいという方には、やはりデジタル補聴器のほうがおすすめです。

2011/07/26

乾癬の新しい治療薬・生物学製剤

乾癬は、皮膚に赤い発疹ができて盛り上がり、やがてボロボロとはがれ落ちて行くという慢性の皮膚疾患です。発疹が発生する部位は頭部をはじめ、肘や膝、髪の生え際、腰などで、かゆみを伴うこともあります。
日本では、この乾癬患者は10万人~20万人いると言われ、決してめずらしい病気ではありません。人から人へうつる病気ではありませんが、周囲の視線が気になり、プールや温泉などに行けないと悩んでいる方も多いようです。

乾癬は、もともと欧米に多い病気でしたが、最近は日本でも増えています。原因はまだはっきりと解明されていませんが、免疫異常による自己免疫反応が起きやすい人に、外傷やある種の感染症、薬剤、ストレス、気候などが影響して発症するのではないかと考えられています。
通常、皮膚は新しく作られてから垢となってはがれ落ちるまでに45日くらいかかりますが、乾癬の病変部では、わずか4日くらいで表皮が作られ、はがれ落ちて行きます。これは免疫の働きが過剰になって起きると見られており、一度発症すると良くなったり、悪くなったりを繰り返します。

この乾癬の症状を抑えるために、従来はステロイドやビタミンD3の外用剤を使用しますが、昨年から今春にかけて、重症の乾癬に対する新薬として「生物学製剤」が相次いで承認され発売されています。
「生物学製剤」は、遺伝子工学技術(バイオテクノロジー)と呼ばれる最先端の技術によって開発されたもので、免疫を下げる作用があるため、副作用に注意しながら使用する必要がありますが、優れた改善効果に期待が高まっています。
現在、日本皮膚科学会は、生物学製剤を使用できる医療機関として全国約500ヶ所を認定しています。

2011/07/09

節電よりも熱中症に注意!

電力不足が予想される今年の夏は、各家庭でも15%の節電を求められています。しかし、エアコンの使用を控えたり、設定温度を引き上げたりすることは、熱中症の危険性を高めることになるので、注意してください。
記録的な猛暑が続いた昨年の夏は、熱中症で1700人が亡くなっていますが、その中でも8割が65歳以上となっています。熱中症で運ばれるのは、まだ体が十分に暑さに慣れていない梅雨明け後が最も多くなっています。

高齢者が、熱中症になりやすいのは、若い人に比べて体内の水分が少ない上に、汗をあまりかかない、暑さを感じにくくなっていることなどが原因です。特に今年は、節電を意識してエアコンの使用を控えようとする傾向があります。
夏場の電力使用量のピークは、14時~15時となっています。その他の時間帯や夜は節電をしなくても電力が不足することはないので、暑いと思ったら我慢をせずに、エアコンや扇風機を使用しましょう。命の安全をおびやかしてまで節電をする必要はまったくありません。
高齢者のほか、心臓病や糖尿病などの持病のある方も、熱中症にかかりやすくなります。十分な水分補給とともに、部屋を涼しくして過ごしましょう。

2011/07/02

ブルーベリーとビルベリーはどう違う?

目の健康のために「ブルーベリー」のサプリメントを愛用しているシニアの方も多くなっていますが、原料名を良く見ると「ビルベリーエキス」などとなっています。
商品名が「ブルーベリー」なのに、原材料は「ビルベリー」が使われているのはちょっと不思議な感じがしますが、植物のブルーベリーとビルベリーはまったく別物です。

ブルーベリーは、北アメリカ原産の栽培品種で、樹高は1.5~3mほどになります。日本でも栽培可能で、ジャムやケーキの材料としても使われます。
一方、ビルベリーのほうは、北欧産の野生種で高さは約30cm程度にしかなりません。ビルベリーの果実は、ブルーベリーよりも小さく、果皮、果肉ともに青紫色をしています。また、ビルベリーには、ポリフェノールの一種で抗酸化作用のある「アントシアニン」がブルーベリーの3~5倍も含まれているため、目の疲労改善のほか、生活習慣病の予防や老化防止にも効果があるとされています。

このような理由からジャムやジュース、菓子の材料にするには、ブルーベリーのほうが適していますが、サプリメントにするには、ビルベリーのほうが優れていると言えます。
「目の健康にはブルーベリー」というイメージが定着してしまったためか、サプリメント名に「ビルベリー」はあまり使われないようですが、できれば原材料を良くチェックし、ビルベリーエキスが使われているものを選ぶようにしましょう。

2011/06/26

脂肪細胞と肥満の関係

いくら食べても太らないという人がいる反面、少し多めに食べると太ってしまうという人がいます。それは、ひょっとして脂肪細胞の数の違いによるのかもしれません。
脂肪細胞は、体内でエネルギーとして消費しきれずに余った分を中性脂肪として蓄える働きをする細胞です。脂肪細胞には、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞の2種類がありますが、褐色脂肪細胞は全部の脂肪細胞のうちわずか1%しかなく、熱を作り出して体温を維持したり、過剰なエネルギーを燃やす働きをしています。

肥満を引き起こすのは全身に分布する白色脂肪細胞のほうで、エネルギーを中性脂肪として蓄えています。
成人の場合、白色脂肪細胞は250億個~300億個あります。そして、この脂肪細胞は3~4倍にまで膨張させる事ができます。食べ過ぎたりしてカロリーをオーバーすると、それぞれの脂肪細胞が肥大化して肥満体となります。ところが、この脂肪細胞がこれ以上肥大化できなくなってしまった場合、今度は脂肪細胞の数が増加します。

注意しなければならないのは、この脂肪細胞はいったん増えてしまうと、殆ど減少しないということです。
脂肪細胞がふくらんでいるだけなら、食事制限や運動などで簡単にダイエットができますが、脂肪細胞の数が増えてしまうと、ダイエットもなかなか難しくなります。
最近太ってきたと感じたら、脂肪細胞が増える前に食事制限や運動などで、それ以上体重が増えないように注意しましょう。

2011/06/17

寿命を延ばすサーチュイン遺伝子とは?

何度かテレビでも紹介され話題になっているサーチュイン遺伝子は、老化を防ぎ寿命を延ばす遺伝子と言われています。このサーチュイン遺伝子は、もともと地球上の全ての生物が持っていますが、ヒトの場合は10番目の染色体に存在し、普段は休眠しているそうです。
サーチュイン遺伝子を目覚めさせるには、食事を制限する方法と、レスベラトロールを摂取する方法とがあります。サーチュイン遺伝子が目覚めると、細胞中のミトコンドリアが活性化され、活性酸素の発生を抑えたり、動脈硬化や高血糖、骨粗しょう症を防ぎ、薄毛や白髪などのさまざまな老化症状を抑えることもできると言われています。人間の体を構成する肌、血管、脳、筋肉、骨、などの様々な器官が若く保たれ、寿命が延びるというわけです。

レスベラトロールは1939年に北大の高岡道夫氏がバイケイソウから発見した、天然の抗酸化物質です。。動物実験では、長寿、抗炎症、抗癌、血糖降下、放射線障害抑止などの効果が確認されていますが、人間に関しては、まだ未知の部分が多くなっています。しかし、老化を抑え、寿命を延ばすアンチエイジング系のサプリメントとしてすでに出回っているようです。

動物実験においては、サーチュイン遺伝子の働きを強めることによって寿命が20~30%延びることが確認されましたが、人間ならば平均寿命100歳超えも夢ではなくなるかもしれません。

2011/06/07

梅雨時の体調不良を改善するには

うっとうしい梅雨のこの時期、体調を崩すシニアの方が増えています。1日ごとに気温差が激しく、体温調節がうまくできなくなってしまうことや、湿気が高く十分な睡眠がとれないことなどが原因になっています。また、冷たいものを飲んだり食べたりすることにより、胃腸の調子が悪くなってしまうこともあります。
曇りや雨の日が続くので、気分的にもすっきりせず、疲れが抜けなかったり、食欲不振や頭痛、足腰痛なども起こりやすくなります。

このような梅雨時の体調不良を改善するためには、まずは栄養のある食物を十分に摂ることです。特に「何となくだるい」「疲れが取れない」と感じている方は、豚肉や豆類などビタミンB群の豊富な食物を多めに摂るようにしてください。食べ物で不足しがちな方は、マルチビタミンやマルチミネラルなどのサプリメントを利用することにより、必要な栄養素を万遍なく摂ることができます。

また、寝苦しい季節ですが、梅雨時の体調不良を改善するためには、十分な睡眠をとることも大切です。寝具を工夫したり、室内の温度や湿度を快適な状態に保ち、早寝・早起きを心がけてみてください。毎日の睡眠時間を一定に保つことにより、自律神経が安定し、疲れを解消することができます。
また、血管のつまりを予防するためにも、寝る前と起きた直後にはコップ1杯の水を飲むことを習慣にしてみてください。水は、冷たい水よりも、常温の水がおすすめです。

2011/05/23

コラーゲン不足による老化現象とは?

アンチエイジング効果のあるサプリメントやドリンクとして人気のコラーゲンですが、このコラーゲンが不足すると、さまざまな老化現象が現れます。コラーゲンとはタンパク質の一種で、体を構成する皮膚や筋肉、内臓、骨、関節、目、髪などの組織に存在し、細胞と細胞をつなぐ役割を担っています。
張りのある皮膚、伸縮自在な筋肉、しっかりした骨と関節、正常な視力を保つ目、つやのある髪の毛などは、主にこのコラーゲンの働きによるものです。

ところが、コラーゲンは10代後半をピークに加齢とともに減少してきます。コラーゲンが減少すると、肌は張りを失ってシワやたるみが現れ、筋肉が弱って疲れやすくなり、老眼が現れたり、薄毛や白髪になったりと、さまざまな老化現象として現れます。さらに、骨粗しょう症や関節の痛みや変形を引き起こす可能性もあります。

いつまでも若さを保つためには、このコラーゲンの減少をくい止めたいところですが、まずは食品から摂るようにしましょう。コラーゲンは鶏肉の皮や豚の骨付き肉、魚類にも多く含まれています。食品に含まれるコラーゲンは、熱に溶ける性質を持っており、煮汁が冷めるといわゆる「煮こごり」となります。
また、コラーゲンが熱によって変成すると「ゼラチン」になり、ゼラチンをさらに加水分解して分子量を数千程度まで小さくすると「コラーゲンペプチド」と呼ばれるものになります。このコラーゲンペプチドは、サプリメントやドリンクとして利用されています。

2011/05/16

腸管出血性大腸菌O-111とO-157

富山県等の焼き肉チェーンで牛肉(ユッケ)を生で食べて食中毒を起こし、4人が死亡したといういたましいニュースがありましたが、あらためて食中毒の怖ろしさを感じます。この食中毒の原因となったのは、腸管出血性大腸菌のひとつである「O-111」というものでした。

大腸菌は、もともと人や家畜の腸内に存在しているもので、ほとんどのものは無害と言われています。しかし、大腸菌の中でも、下痢や消化器症状などを起こすものがあり、それらは病原性大腸菌と呼ばれています。さらにこの中でも特に強力なベロ毒素を産生して、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)をおこすものを、腸管出血性大腸菌と言っています。

今回、ユッケで食中毒を起こしたのは、この腸管出血性大腸菌のひとつであるO-111ですが、平成8年には、大阪府堺市で腸管出血性大腸菌O-157による集団食中毒が発生し、3人の死者が出ています。
大腸菌は、菌の表面にあるO抗原(細胞壁由来)とH抗原(べん毛由来)により細かく分類されており、O抗原による大腸菌だけでも、現在180種類あります。その中でO-111は111番目に発見され、O-157は157番目に発見されたもので、この他に日本でも被害を出したことのあるO-26などがあります。

これらの腸管出血性大腸菌に感染すると、2~9日の潜伏期間の後に発熱や腹痛、水溶性の下痢などを起こし、次第に血便になります。これは、ベロ毒素の作用によって大腸粘膜が破壊され、腸壁からはがれて出血するためです。重症化すると、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症を起こし、危険な状態になります。
特に子供や高齢者など、抵抗力の弱い人が感染すると重症化しやすいので、注意する必要があります。
また、症状から食中毒が疑われる場合は、できる限り早く病院の診察を受けるようにしましょう。

参考サイト 食中毒の症状と応急処置

2011/04/23

たこつぼ型心筋症に注意

東日本大震災後、避難生活を余儀なくされているシニアの方に注意して欲しいのが「たこつぼ型心筋症」というものです。「たこつぼ型心筋症」は、「エコノミークラス症候群」と並んで大震災の後などに起こりやすいと言われています。強い精神的なストレスが引き金となって起こる「たこつぼ型心筋症」は、1991年に広島市民病院の佐藤光先生らによって提唱された疾患で、阪神大震災や新潟県中越地震の後にも発症例が何例か見られました。

症状は、精神的に過度なストレスを受けたあとに心臓の筋肉が収縮しにくくなり、突然、胸の痛みや圧迫感、呼吸困難などが起こります。心臓の左心室下部の収縮が弱くなり、上部だけが収縮するため超音波などの画像診断では、ちょうどたこつぼのような形に見えます。心電図では、心筋梗塞に似た波形が出ますが、心臓の血管には狭窄や閉塞などの異常は見られません。

たこつぼ型心筋症は、50代以降の女性に多く発症しますが、精神的なショックがもとで心臓の筋肉が一時的に麻痺しているようなものなので、ストレスの除去や安静により数週間程度で回復します。しかし、まれに高度の心不全を起こす場合もあるので注意が必要です。

2011/04/15

不安で眠れない時の対処法

東日本大震災の後、不安で眠れないというシニアの方が増えています。余震が続いているのもひとつの原因ですが、あまりにも災害を受けた時のショックが大きく、心身ともに衰弱しているケースが多くなっています。
震災当日は一睡もできなかったという方が大部分で、その後2週間ほどは熟睡できなかったという方もいますが、それは危険を避けようとする人間の本能から来るもので普通のことです。徐々に眠れるようになれば心配はありません。
また、慣れない避難所での生活は、緊張状態が続いてストレスがたまるため、不眠になりやすくなりますが、1ヶ月以上たっても、「夜中に何度も目が覚める、地震や津波の光景が目に浮かび悪夢を見る、眠りにつくまでに何時間もかかる」といった場合は、ちょっと心配です。

「再び大きな地震が来るのではないか」といった不安感が不眠を引き起こしているため、不安をやわらげることが不眠の第一の対処法になります。万が一のために、「荷物をまとめておく、逃げ道を確保しておく、家具を固定しておく、地震保険に加入しておく、避難方法を家族と話し合っておく」などの地震に対する備えをしておくことにより、不安が軽くなり、心のストレスも軽減されます。
「この先、どうしたら良いかわからない」といった将来への不安を抱えている方は、自治体などの公的機関や第三者に相談してみましょう。

不安が少しずつ解消して来たら、寝る前に「軽いストレッチをする、温めた牛乳を飲む、好きな音楽を聴く」などして、リラックスするようにしましょう。徐々に眠れるようになって来ます。
それでも、どうしても眠れずつらい場合は心療内科などを受診してみましょう。カウンセリングを受けたり、必要な場合は睡眠導入剤や精神安定剤が処方されますので、医師の指示に従ってください。

2011/04/05

放射線被曝とβグルカン(ベータグルカン)

大震災による福島原発の事故は、収束までにまだまだ時間がかかりそうです。次から次へと発生するトラブルに懸命の復旧作業が続けられていますが、多くの国民が、放射性物質の拡散により水道水や毎日食べる野菜や果物は大丈夫なのだろうかといった不安を抱えています。

そんな中、放射線被曝を防ぐために「βグルカン(ベータグルカン)」というサプリメントを摂取すると良いという情報が出回っています。
βグルカン(ベータグルカン)は、主にアガリクスなどのキノコ類やパン酵母の細胞壁に含まれる成分で、以前から、免疫力を高め、がんやアレルギーを予防する機能性食品として知られていました。βグルカン(ベータグルカン)の中でもパン酵母(イースト菌)の細胞壁から抽出精製した高分子結合の多糖類であるβ1.3Dグルカンが注目されています。β1.3Dグルカンを放射線をあびる1週間から2週間前に服用しておくと、白血球の減少を緩和することができるという研究結果もあるそうです。

β1.3Dグルカンはすでにサプリメントとして製品化されていますが、1970年代にアメリカで多くの科学者が研究に取り組み、1990年以降はヨーロッパや日本でも多くの大学や研究機関で動物実験などが行われるようになりました。
しかし、まだ人体への効果や影響ははっきりと確認されていないというのが現状のようです。β1.3Dグルカンが本当に放射線被曝を予防できるのかどうかについては、研究結果を待つしかありませんが、情報に惑わされず、ひとりひとりが冷静な判断をするようにしましょう。

2011/03/18

地震酔いはあせらずじっくり治そう

東日本大震災から1週間がたちますが、「地震酔い」に悩む方が増えているそうです。地震酔いとは、車酔いや船酔いと同じように、視覚情報と三半規管で感じる平衡感覚にズレが生じ、自律神経が興奮して生じるもので、実際は揺れていないのに揺れていると感じて気分が悪くなったりする症状です。

特に今回の大地震は、揺れていた時間が非常に長く、東北地方および関東地方に大きな被害をもたらしました。目の前で家屋が倒壊するさまは、言葉では言い表せないほどの恐怖です。また地震当日の夜は、ひっきりなしに余震が続き、そのたびに身がすくむような思いをし、一睡もできなかったというシニアの方も多くいます。そのような経験による記憶と、「また、大きな地震が来たらどうしよう」といった不安が、地震酔いを悪化させている原因とも言えます。

地震酔いを改善する方法は、まずは自分で自分を安心させることです。今回の地震はマグニチュード9.0という巨大地震でしたが、余震は本震より大きく揺れることはありません。また、余震の起こる頻度も最初の3日間は確率70%、その後は40%、20%と徐々に落ち着いてきています。
「揺れている」と感じたら電気のスイッチのひもなどを確認してみてください。ひもが動いてなければ地震は来ていないので、お茶でも飲んでリラックスしましょう。また、あめをなめたり、チョコレートなどを口に入れるのも効果的です。
車酔いも車から降りてしばらくすれば改善するように、地震酔いも徐々に改善して来ます。あせらずじっくりと治しましょう。

2011/03/04

精神状態と血圧の関係

高血圧は、自覚症状がないうちにさまざまな生活習慣病を引き起こします。そのため、常に血圧の変動には気をつける必要がありますが、精神状態も血圧の上昇に大きな影響を与えます。
心配事や悩み、不安などがあってそれが長期間続くと、自律神経に影響を与え、交感神経の緊張状態が続いて血圧を上昇させてしまうのです。
また、急激な怒りや驚きといった精神状態は、感情中枢を興奮させ、血圧の上昇を招きます。このような時は、脳内の血管も急激に広がるため、顔が赤くほてったり、頭痛が起きたりすることもあります。

病院の診察室などで普段よりも高い血圧が計測されてしまう白衣高血圧(はくいこうけつあつ)も、精神状態が血圧に影響を与えるひとつの例と言えます。家庭で測定するときには何ともありませんが、病院の診察室で医師や看護士を目の前にすると、精神的に緊張し、それが自律神経に影響を与え、血圧が上昇してしまうのです。
職場の健康診断の時にも、「血圧が高く出たらどうしよう」といった不安な精神状態から、血圧が上昇してしまうこともあります。このような時は、深呼吸をして気持ちを落ち着かせてからもう一度測定してもらうようにすると、正確に近い血圧を測定することができます。

人間である以上、常に平安な心の状態を保つのはなかなか難しいですが、精神状態が血圧に影響を与えるということを知っておくことは大切です。特に長期間の心配事や悩みを抱えてストレスが溜まりがちなシニアの方は、気分転換や休息などをとることにより、血圧の上昇を抑え、安定させることができます。

2011/02/20

シニアの花粉症対策

今年もいよいよ花粉の季節がやってきましたね。今年は例年よりも多くの花粉が飛ぶと言われているため、毎年、花粉症に悩まされるシニアの方は、今からできる花粉症対策をしっかりと行っていきましょう。
基本的には、なるべく花粉に触れないようにすることです。外出時には、メガネやマスクで目や口から花粉が入るのを防ぎましょう。また、化繊系の上着を着ていくと、脱いだときに花粉を落としやすくなります。
布団を干したときは、取り込んだ後に掃除機などでしっかりと花粉を落としましょう。洗濯物は、できれば肌に直接触れる下着類だけでも、室内に干すことをおすすめします。室内の花粉が気になる方は、空気清浄機の利用もおすすめです。

花粉症の症状が重くなることが予想されるシニアの方は、病院にて症状を軽くする薬を処方してもらうようにしてください。病院に行くほどでもないという方は、最近話題の「べにふうき緑茶(紅富貴緑茶)」を飲んでみるのもよいかもしれません。べにふうき緑茶は、もともと日本の「べにほまれ」と中国系の「ダージリン」を交配して作られた紅茶用の茶葉ですが、抗アレルギー作用のあるメチルカテキンとストリクチニンが含まれていることがわかっています。
べにふうき緑茶は、特に鼻水や鼻づまりなどの症状があるときに飲むと改善効果があるようです。効きかたには、個人差があるので万人に効くというわけではないようですが、お茶の好きなシニアの方にはおすすめできる花粉症対策のひとつです。
そのほか、漢方薬やサプリメントによる花粉症対策もあります。
  ⇒ 花粉症を和らげる方法

2011/02/12

黒い食品ほど栄養豊富

黒豆や黒ゴマ、黒砂糖など、黒い食品に注目が集まっています。黒豆はお正月のおせち料理に良く使われますが、お正月に食べるだけでは、もったいないほど栄養豊富で、健康にも良い食品です。
畑の肉と言われる大豆の栄養と健康効果については、もうすでに多くの人が知っていますが、大豆の仲間である黒豆はさらに栄養が豊富です。黒豆には大豆と同じようにイソフラボンやサポニン、レシチンなどの栄養が含まれているほか、皮にはアントシアニンという色素が含まれています。
このアントシアニンは、ブルーベリーにも含まれていて視力の向上や疲れ目緩和に役立つほか、血液をさらさらにしたり、体内の活性酸素を減らして、がんの発生を防いだり、老化を防止する働きがあると言われています。
また、ゴマには血行を良くするビタミンEや抗酸化物質のセサミンやセサモリンが含まれていますが、黒ゴマにはやはりアントシアニンが含まれていて、白ゴマ以上に栄養豊富であることがわかっています。
黒砂糖もまた、白砂糖にはないカルシウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラルやビタミンを多く含み、血行促進や骨そしょう症の予防、冷え性の改善などに役立ちます。煮物や、コーヒー、紅茶に砂糖を入れる場合など、何気なく白砂糖を使ってしまいますが、もっと黒砂糖も活用したいですね。
このように、黒い食品と白い食品を比べるとやはり栄養的には、黒い食品に軍配があがります。どちらを買おうか迷ったときは、なるべく黒い食品のほうを選びましょう。

2011/02/08

年をとると体が縮む・・・その原因は?

「年をとると体が縮む」ということがよく言われます。実際に、90歳以上の高齢の方を見ると、身長・体重ともに減少しているのがわかります。
では、なぜ年をとると体が縮むのでしょう。その謎を解くカギは、体の水分量にあるようです。健康な成人の体の水分量は約60%ですが、加齢に従い、10%ほど減少して来ます。体内の水分量が減少するということは、体が乾きやすくなるということで、肌が乾燥しがちになり、しわやたるみを作ります。
それだけならよいのですが、水分が減ると体の各器官を構成している細胞も縮むのです。体を支えている骨量や筋肉量は20歳代から徐々に減少しますが、特に女性の場合は更年期のあたりから急激に減少します。脂肪組織だけは残るので、50代の頃は腰周りやお腹周りに脂肪がついている人が多いようです。これが俗に言う「中年太り」というものですが、さらに高齢になるとその脂肪も徐々に減少して来ます。
そのほか、肝臓や腎臓などの内臓を構成している細胞も縮み、身長・体重の減少に影響を与えます。また、内臓の萎縮は、それぞれの働きの低下を招き、病気にかかりやすくなります。同時に脳の萎縮や脳細胞の減少も起こっているわけですが、それが進行すると、認知症になる可能性もあり、これは何としても避けたいところですね。
このようなことが原因で、「年をとると体が縮む」わけですが、毎日、栄養バランスの良い食事を取り、適度な運動をして骨量や筋肉量を減らさないようにすれば、体の縮み方を最小限に抑えることができるかもしれませんね。

2011/02/01

寒さと冷えで頻尿になるのはなぜか

寒い日が続いているこの時期、寒さと冷えによる頻尿に悩まされるシニアの方も増えています。昼間はまだ良いとしても、夜間に何度もトイレに行くのはつらいですね。

寒いと頻尿になる原因のひとつは、汗の量です。私達はお茶を飲んだり、味噌汁を飲んだりと毎日水分を摂っていますが、暑い夏ならその水分の一部が汗となって体外に排出されます。しかし、寒い冬は殆ど汗をかきません。汗として流れ出る水分まで、尿のほうにまわることになり、どうしても尿の量が増えます。そのため、何度もトイレに行くことになってしまいます。

また、体が冷えると人間の脳はそれを「疼痛刺激」として感じてしまい、交感神経が優位になります。その結果、膀胱が過敏に反応し、収縮してしまうためにトイレが近くなってしまうのです。緊張したときや興奮したときなどもトイレが近くなりますが、やはり交感神経が優位になり、膀胱が収縮するからです。

寒さや冷えによる頻尿を防ぐには、ともかく体を冷やさないことが大切です。特に手足や下半身の冷えには注意してください。
また、普段から適度に体を動かし、全身の血液の循環を良くしておくことも寒さや冷えによる頻尿対策になります。

2011/01/29

糖尿病の予防と改善に菊芋(キクイモ)を食べよう

菊芋(キクイモ)は、ちょうど今の時期に出回っていますが、一見すると根ショウガのような形をしています。この菊芋には、血糖値を下げて糖尿病の予防と改善に効果があるとして注目されています。
菊芋には、天然のインスリンとも言われる「イヌリン」という食物繊維が含まれています。イヌリンは、胃腸で水分を吸収するときに腸内の糖を一緒に巻き込んで、体外へ排出する働きがあります。その結果、食後の血糖値の急上昇を防ぎ、糖尿病を改善すると考えられており、医療現場でも注目されています。

菊芋はイモ類でありながら、でんぷんを殆ど含んでおらず60%が植物繊維のため、便秘の改善や中性脂肪の減少、肝機能の改善、新陳代謝の促進、すい臓機能の改善などの効果もあるとされています。
そのほか、イヌリンにはコレステロールの吸収を阻害して体外に排出する働きや、塩分過多による血圧上昇を抑える働きも認められています。イヌリンのほかにも菊芋には、ミネラル、ビタミン、酵素、必須アミノ酸などの健康に良い成分がたくさん含まれています。菊芋は生活習慣病予防のためにも是非、食べるようにしたいですね。

菊芋を手軽に食べるには、歯ブラシなどで汚れを落とし良く洗った後に、皮付きのままアルミホイルに2~3個包んで、ストーブの上に置いておき、焼き芋のように柔らかくなったら食べるという方法がおすすめです。
また、皮をむいて水洗いし、スライスして生のままサラダにしたり、天ぷらにしたり、漬物にしたり、味噌汁の具にしたり、きんぴら風にしてもおいしくいただけます。

2011/01/23

風邪のひきはじめにたまご酒

ちょっと悪寒がして「風邪をひいたかな?」と思ったら、たまご酒を作って飲んでみましょう。たまご酒は、風邪を早めに治す方法として昔から伝わって来ましたが、それにはきちんとした科学的根拠もあります。たまご酒を作る時に使う日本酒に含まれるアルコールには、体温を上げて血行を良くする働きがあります。また、風邪のウィルスと闘うための重要な栄養素となる糖分やアミノ酸も含まれています。
たまごには、良質なタンパク質をはじめ、カルシウム・ナトリウム・ビタミンA・B群・Dなどが含まれており、体力の消耗を防いで抵抗力を高めます。また、卵白に含まれる「塩化リゾチウム」には、ウィルスの細胞壁を分解して殺してしまう働きがあり、卵白アルブムンには免疫力を強化する働きがあります。
たまご酒は、まさに日本酒とたまごの相乗効果によって風邪を撃退してくれる特効薬と言えます。
簡単なたまご酒の作り方をご紹介しますので、風邪のひきはじめに是非ためしてみてください。

たまご酒の作り方
・日本酒1カップを鍋に入れて沸騰させ、アルコール分を飛ばします。
・火を弱め、たまご1個を溶きほぐして入れ、ゆっくりとかき混ぜます。
・火を止め、好みで砂糖かはちみつを入れて出来上がりです。
※風邪を治す有効成分、「塩化リゾチウム」は熱に弱い性質があるので、たまごを加えるときは、必ず弱火にしてゆっくりとかきまぜるようにしてください。

2011/01/13

お酒の飲みすぎと肝臓の疲れ

年末、年始とお酒を飲む機会の多かったシニアの方は、ひょっとして肝臓が疲れているかもしれません。体内にアルコールが入ると、肝臓によってエネルギー源に変えられ、炭酸ガスと水に分解されて排出されます。しかし、毎日のように大量にアルコールが肝臓に送られると、肝臓はアルコールの処理に追われて疲れてしまい、脂肪を分解する余裕がなくなってしまいます。すると、中性脂肪が肝細胞につき、アルコール性肝臓病のひとつである「脂肪肝」という病気になってしまいます。
脂肪肝はアルコール性肝臓病の中でも軽いほうですが、無症状のことが多く、定期健診などで偶然見つかるケースが多くなっています。この脂肪肝は、肥満や糖尿病が原因のこともありますが、お酒の飲みすぎによる脂肪肝は、禁酒して食事に気をつければ短期間で改善します。
しかし、脂肪肝をそのままにお酒を飲み続けると、アルコール性肝炎や、肝細胞が繊維状に硬くなってしまう肝硬変へと悪化してしまいます。肝硬変は、アルコール性肝臓病の最終段階と言われ、腹水、黄疸、吐血などの重大な症状が現れ、命の危険にもさらされます。また、肝硬変になるくらいアルコールを大量に飲み続ける人の多くは、「アルコール依存症」になっている可能性も高く、そうなると回復も困難になります。

肝臓は、疲れていても自覚症状が殆どありません。このところお酒を飲む機会の多かったシニアの方は、しばらくの間、お酒を控えめにして肝臓を休ませてあげてください。また、不安な方は、病院で血液検査を受けてみましょう。

2011/01/08

肌が乾燥するとかゆみが出るのはなぜか

気温が低く、空気が乾燥している今の時期、乾燥肌によるかゆみに悩まされているシニアの方が多くなっています。かゆみは主に太ももやすね、腕、腰、わき腹などに生じ、かゆくて眠れない場合もあります。
このように、肌が乾燥するとかゆみが出るのはなぜなのでしょうか。

人間の肌はもともと角質層にある水分と自然に分泌される皮脂で、天然の保湿クリームを作り出し、それがバリアとなってさまざまな外的刺激から肌を守っています。しかし、肌が乾燥すると角質層の水分や脂質が失われ、細胞間に隙間ができて外部からの刺激を受けやすくなります。すると角質層の奥の真皮部分にある、かゆみの刺激を脳に伝える神経が表面まで伸びて来ます。このかゆみを感じる神経が外部からの刺激を直接受けるようになるため、かゆみを感じるようになってしまうのです。かゆいからと言ってかいてしまうと、その神経を刺激してますますかゆくなってしまいます。

このような乾燥肌から来るかゆみを改善するには、まず乾燥肌を改善することが先決です。入浴方法や洗顔方法、生活環境などを見直し、乾燥肌を改善して角質層を元の状態に戻しましょう。肌が乾燥しがちなシニアの方は、天然の保湿クリームを落とさないために、熱い湯の使用は避け、洗剤なども直接肌につけないように工夫しましょう。また、部屋の湿度を適度に保つことも大切です。

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