2012/12/27

冬の手荒れに注意

寒さが厳しくなるとともに、手が荒れるというシニアの方は早めにケアしておきましょう。年末はどうしても忙しく、手の荒れに気づかない場合さえあります。
ひびやあかぎれ、しもやけなどがひどくなると、化膿してしまうことさえあります。
寒い時期に手が荒れるのは、気温の低下と空気の乾燥が原因です。手荒れに気づいたら、保湿成分の入ったハンドクリームを塗り、皮膚を保護するようにしましょう。

もうすでにひびやあかぎれができていて、痛みがある場合、寝る前にハンドクリームをたっぷり塗り、綿の手袋などをして寝ると、翌朝にはかなり改善されます。
もともと人間の皮膚は、「皮脂」という天然のクリームに覆われ、保護されています。しかし、加齢に伴い皮脂の分泌量は低下します。冬は気温の低下により皮膚表面の抹消血管が収縮するため、さらに皮脂の分泌量は低下します。
皮脂が少ない肌はカサカサ状態になり、ひびやしわを作りやすくなりますが、空気の乾燥がそれに追い討ちをかけます。
皮脂は、お湯や合成洗剤でも溶けて落ちてしまいます。寒い朝など、どうしてもお湯で手を洗いたくなりますが、なるべく水かぬるめのお湯を使うようにしましょう。
また、家事をするときには、必ずビニール手袋かゴム手袋をしてから行いましょう。

2012/12/16

手軽にできるラジオ体操

運動したいけど、外は寒い。北風が吹いて雪もチラチラ。
そんな時でも、手軽にできる運動がラジオ体操です。「新しい朝が来た・・・」の歌でおなじみのラジオ体操は、いつでもどこでもでき、あまり体に無理もかからないので、シニアの方にもおすすめです。
ラジオ体操には、第一と第二がありますが、第一は子供から高齢者まで一般の人ができるような内容になっており、第二のほうはややテンポが速く、体を鍛えて筋力をつけられるようになっています。

第一はわずか3分くらいですが、体を伸ばしたり、腕を回したり、ねじったり、両足で跳んだりと400種類以上ある前進の筋肉をまんべんなく動かせるように作られています。
このラジオ体操第一を毎日やるだけでも、全身の血行が良くなり、肩こりや腰痛が軽減したり、筋肉がついて足腰が鍛えられたり、免疫力がアップして病気にかかりにくくなったりします。
また、ラジオ体操は朝やるものと決まっているわけではありません。昼にやっても、夕方にやっても良いし、一日に一回と限らず2回やっても3回やってもいいのです。
健康増進のためにも、ラジオ体操を毎日の生活に取り入れてみましょう。

2012/12/04

糖尿病と高血圧には密接な関係が

代表的な生活習慣病である糖尿病と高血圧。このふたつには密接な関係があることがわかっています。
どちらも症状の自覚がないまま進行して行くという特徴がありますが、糖尿病の人が高血圧になる割合はそうでない人に比べて約2倍、高血圧の人が糖尿病になる割合も約2倍高いと言われます。

血液中の血糖値が高いと血液はドロドロの状態になりますが、血液を送り出すときに必要以上に圧力がかかるため、糖尿病の人は高血圧になりやすいと考えられています。
糖尿病の中でも肥満が原因となる2型糖尿病は、同時に高血圧や脂質異常症を引き起こします。そのため、糖尿病の人は高血圧を合併しやすく、高血圧の人は糖尿病を合併しやすいのです。
そして、糖尿病と高血圧は互いに影響し合って動脈硬化を促進し、脳疾患や心疾患のリスクを高めます。
また、高血圧をあわせ持っている場合、糖尿病性腎症や網膜症も悪化しやすくなります。

血糖値が高く、糖尿病の危険のあるシニアの方は、血圧のコントロールも忘れないようにしてください。今のところ高血圧だけというシニアの方は、血糖値が上昇しないように留意してください。
糖尿病も高血圧も、長年の生活から来る生活習慣病のひとつなので、食事や運動など、日常生活を改善することで予防することが可能です。
特にメタボリックシンドロームの原因となる肥満は、糖尿病にも高血圧にも直結しますので、十分に注意しましょう。

2012/11/28

肌の乾燥を防ぐには?

冬は空気が乾燥しますが、同時に顔や手足の肌も乾燥しがちです。
空気が乾燥していると、皮膚の表面から水分がどんどん蒸発してしまう上に、寒さから身を守ろうとして抹消血管が収縮してしまうため、血液が末端まで行き届かないからです。
特にシニア世代の場合は、肌の表面を覆ってうるおいを保っている皮脂の分泌量も低下しています。
毎年、冬になると肌がカサカサになり、時にはかゆみも出るというシニアの方は、乾燥を防ぐための対策をしましょう。

肌の乾燥を防ぐには、まずは皮脂を落としすぎないように注意することです。顔を洗うとき、強力な洗顔料や石鹸を使用すると汚れは取れますが、保護膜の役割をしている皮脂まで落としてしまい、洗った後は顔の皮膚が突っ張ったり、パサパサしたりします。
洗顔料や石鹸はなるべく天然成分のものを選び、洗うときもゴシゴシとこすり過ぎないように丁寧に洗うようにしましょう。お湯の使いすぎも、皮脂を溶かして落としてしまうため、肌の乾燥の原因になります。
特に汚れがひどくない場合は、水洗顔だけでも十分なときもあります。

肌の乾燥を防ぐもうひとつの方法は、保湿ケアです。化粧水や乳液、保湿ローション、保湿クリームなどで、失われた水分や皮脂と同じような成分を補うことにより、潤いのある肌を保つことができます。
化粧水や乳液、保湿ローションや保湿クリームは、色々な種類のものが販売されていますので、自分の肌に合うものを選ぶようにしましょう。肌に合うかどうかわからない場合は、お試しパックなどを取り寄せてためしてみるのも一つの方法です。


2012/11/07

シャンプーのし過ぎに注意

頭部や髪の毛を清潔に保つために、シャンプーをすることは大切ですが、シャンプーのし過ぎで頭皮や髪の毛を傷め、ハゲを促進してしまうことがあるので、注意してください。
頭皮に皮脂が溜まると、毛穴が詰まって抜け毛が増えハゲやすくなると思われがちですが、皮脂には細菌の侵入を防ぎ、毛根を守るという大切な働きがあります。
シャンプーをすると、頭部の汚れと一緒にこの皮脂も落とされますが、皮膚の自律神経の働きで脳にに命令が行き、新しい皮脂が分泌されます。このようなシステムのおかげで、頭皮の皮脂は一定量が保たれるようになっていますが、毎日のシャンプーのし過ぎで皮脂が落とされ続けると、このシステムが狂って来ます。
その結果、カサカサの頭皮になって抜け毛が増えたり、逆に皮脂がどんどん分泌されてギトギトの頭皮になったりします。

また、髪の毛の1本1本は、水をはじいてつやと潤いを保つ働きをしている保護膜(皮脂酸)に覆われていますが、シャンプーにより保護膜がはがされると、パサパサの髪になってしまい枝毛や切れ毛の原因にもなります。
さらに界面活性剤入りの化学成分が主体のシャンプー剤を使用すると、皮脂や保護膜を落とし過ぎるばかりではなく、皮膚の内側にまで入り込んで頭皮の正常な育毛システムを破壊します。
十分にすすいでシャンプー剤を落とせばある程度は防げますが、そのためにはシャワーで6分から7分ほど必要と言われます。
シャンプーをすればするほど、ハゲが進行してしまうという残念な結果にならないよう、シャンプーのし過ぎにはくれぐれも注意してください。

2012/10/25

グリーンスムージーで体をリフレッシュ

若い女性を中心に「グリーンスムージー」が人気になっていますね。
「グリーンスムージー」とは、米国のローフード(非加熱調理)研究家が考案したもので、緑色の葉物野菜と果物、水だけをミキサーで混ぜ合わせて作ったものを言います。単なる野菜ジュースでは?とも思われますが、グリーンスムージーの場合は、でんぷん質の多い穀類や根菜類、砂糖や塩などの調味料は一切入れないで作ります。

グリーンスムージーを毎日続けると、むくみや便秘が解消して肌もきれいになり、体の中から元気が沸いてくるという経験をした方が多いようです。
これは、緑色の葉の部分に含まれる「クロロフィル」の分子が、人間の血液の分子に近いため体内の血液がきれいになり、めぐりも良くなるからと考えられています。また、野菜の葉や果物には健康と美容に良いビタミンやカルシウム、その他のミネラル類、アミノ酸、酵素、食物繊維などが豊富に含まれているため、新陳代謝も活発になります。
体の中の毒だし(デトックス)にもなり、自然とダイエット効果が現れる人もいます。

本格的にグリーンスムージーを行う場合は、他の食べ物とは一緒に摂らず、何かを食べるときは、前後40分程度おくこととされ、常温で1日1リットルほど飲むと効果的とされていますが、シニアの方には無理のない方法で行うことをおすすめします。
バナナを入れると甘味が出て飲みやすくなりますが、どうしても飲みづらいという方は、ハチミツなどを入れてみましょう。また、1日1リットルというより、1日コップ1杯くらいを目安に、好きな時間においしく味わいながら飲むほうが長く続きます。
最近では、このグリーンスムージー関連の書籍がいくつか出版されていますので、興味のある方は書店で探してみてください。


2012/10/13

朝の血圧が高いときは要注意

現代の日本では4人に1人が高血圧と言われていますが、特に注意したいのは朝の血圧です。
日本高血圧学会のガイドライン2009では、140-90mmHg以上を高血圧としていますが、普段は正常値のシニアの方も、あるいは降圧剤を飲んでいる方も朝は血圧が高くなる傾向があります。

それは、人間の体が目が覚めると同時に交感神経が活発になって脈拍も速くなり、血圧が上昇するようにできているからです。日中の活動に備えるための自然な反応ですが、この朝の高血圧に伴って脳卒中や心筋梗塞、狭心症発作などが起こりやすくなっているのも事実です。
朝の高血圧を「早朝高血圧」とも言いますが、朝は脳疾患や心疾患の発作が他の時間帯に比べ3倍も多いこともわかっています。

気になるシニアの方は、家庭で毎朝の血圧を測定して記録してみてください。朝の血圧が高いとわかった方は、朝起きるときに急に起き上がらないように注意してください。
血圧が一気に上昇して脳卒中や心筋梗塞のリスクが高くなるからです。
目が覚めたらすぐには起き上がらず、布団の中で腹式呼吸をしたり、手足をマッサージなどしてからゆっくりと布団から出るようにしましょう。
もちろん、朝の血圧があまりにも高く毎日続くようなら、血圧測定の記録を持参してかかりつけの医師に相談することも大切です。場合によっては、早朝高血圧をコントロールできるような降圧剤に変えてもらうこともできます。

2012/09/20

アスピリンのガン予防効果とは

非ステロイド性の消炎鎮痛薬のひとつであるアスピリンには、ガン予防効果があるとの研究結果が数年前から英国や米国で発表されています。

アスピリンは、ヤナギの木に含まれる天然の消炎鎮痛成分「サリチル酸」をアセチル化して作られたもので、世界で初めて人工合成された医薬品と言われています。アスピリンはバッファリンなどの成分となっていますが、「ピリン系」と間違えられやすいため、市販の鎮痛薬には「アセチルサリチル酸」と表示されています。
私達の体の中には炎症や痛みが発生すると、「プロスタグランジン」という物質が作られて痛みを知らせてくれますが、アスピリンはこの「プロスタグランジン」が作られるのを抑制する働きがあります。あえて痛みを感じさせないようにして痛みを抑えるわけです。

アスピリンには、血栓形成を抑える作用もあるため、医療現場では心臓病や脳卒中の予防薬としても使われていますが、継続して服用した結果、ガンの発生率も低下したという研究結果が過去にも何度か発表されています。しかし、だからと言って個人が市販のアスピリンをガン予防のために飲むというのも危険が伴います。
アスピリンには、血栓による脳疾患や心臓疾患を予防する効果がある反面、出血を助長するという副作用があるからです。アスピリンの大量服用や長期服用は脳出血や肺出血のリスクを高めたり、胃潰瘍を悪化させることもあります。

有効なガン予防薬の出現は、人類にとってとても喜ばしいことですが、アスピリンに関してはどのような経過をたどってガンを予防するのかはっきりと解明されていません。
その効果や安全性についてもあと少し研究が必要なようです。

2012/09/04

朝食を抜くと血糖値があがる?

自覚症状がほとんどないまま進行する糖尿病は、重症化すると重大な合併症を引き起こします。糖尿病網膜症による失明や、脳梗塞、心筋梗塞、そして腎不全による人工透析を余儀なくされることもあります。
現在の日本における糖尿病患者は、予備軍を含めると2000万人以上もいるとの統計もありますが、その中の大半は過食や運動不足が原因の「2型糖尿病」と言われます。

過食が原因なら、朝食を抜いて1日2食にすれば、糖尿病の予防になるのではと思われがちですが、実際には朝食を抜くと血糖値はあがってしまいます。
血糖値は、血液中に含まれる糖分の量ですが、インシュリンというホルモンによって一定になるようにコントロールされています。食事をすると体内の糖分が増えますが、すぐにインシュリンが分泌され、いつもの血糖値に戻されます。
朝食を抜くと血糖値もあがらないため、インシュリンは分泌されませんが、昼食後の血糖値は朝食を食べた人よりも上昇します。朝食後のインシュリン分泌がなかったため、昼食後は過剰に分泌される傾向があるためです。
インスリンの分泌能力は年とともに下がりますが、過剰分泌が続くとさらに分泌量が減少してしまい、糖尿病の発症リスクが高くなります。

体重を減らす目的で朝食を抜く人もいますが、過剰に分泌されたインシュリンは、脂肪細胞に糖分を取り込む作用もあるため、逆に太ってしまうという現象も起こります。
糖尿病を予防するためには、やはり3食をきちんと食べ、適度な運動をすることが大切と言えます。

2012/08/26

認知症を予防するために趣味を持とう

認知症の高齢者が急増していることが、厚生労働省の推計で明らかになりました。10年前の2002年には149万人だったのが、2012年には300万人を超えたそうです。これは、65歳以上の10人に1人にあたるということで、本当に身近な病気でもあると言えます。
豊かな老後をおくるためにも、また家族や周囲に迷惑をかけないためにも、できる限り認知症は予防したいですね。

認知症を予防するには、普段から脳を活性化させておくことが大切です。新聞や本を読んだり、音楽を聴いたり、ドラマを見たりという行動は、色々なことを想像したり感動したりするので、脳の活性化にはぴったりです。
好きな趣味を持つことも認知症予防には大きな効果があります。つりや山登り、旅行、カラオケなどもおすすめですが、ジョギングやスイミング、ゲートボールなどスポーツ系の趣味は、体を鍛えることもできるので、老化防止にもなります。
スポーツ系は苦手というシニアの方には、ガーデニングがおすすめです。野菜や花の種をまいて苗が育って行く過程はまるで子育てをするような苦労がありますが、成長したときにはそれ以上の喜びがあります。次はどんな植物を育てようかと考えるのも、楽しいひとときです。

ほかにも、料理をしたり、俳句や短歌をつくってみたり、楽器を演奏したり、絵を描いたりと、脳の活性化につながり認知症を予防できる趣味はたくさんありますので、今からでもチャレンジしてみましょう。

2012/08/09

逆立ちで脳が活性化

家の中でいつでもできる逆立ちには、意外な効果があります。
足先から頭部へ血液が流れるため、脳の血行が良くなると同時に脳の隅々まで新鮮な酸素や栄養が補給され、老廃物が取り除かれます。その結果、脳が活性化し集中力や記憶力がアップし、認知症予防にもなるのです。
逆立ちをしたあと、なぜかスッキリとしてやる気が沸いてきますが、頭部の汚れた血のつまりが解消され、新鮮な血液が流れるようになったからです。

脳意外にも肩や首の血行が良くなって、肩こりや首こりも改善してきます。
また、普段は下がりっぱなしになっている内臓が逆立ちをすることによって正しい位置に戻るようになるため、胃下垂などの改善にも役立ちます。
全身の血行も良くなるため、新陳代謝もよくなって免疫力もアップし、風邪などちょっとした病気にはかからなくなります。シニア女性にとっては、肌つやもよくなり、アンチエイジング効果も・・・。

毎日、5分から10分、逆立ちをするだけでこのような健康効果が得られますが、慣れてないシニアの方にはちょっと難しいかもしれません。
そんな方は、仰向けに寝て下半身だけを壁などに寄りかからせるという半分逆立ちをおすすめします。これだけでも上半身の血行が良くなるため、色々な健康効果が得られます。
なお、何らかの持病をお持ちのシニアの方は、かかりつけの医師に相談の上、行うようにしてください。

2012/07/20

首の冷やしすぎが頭痛や肩こりを誘発

梅雨が明け、本格的な夏がやって来ました。
暑い夏を涼しく乗り切るために、また熱中症予防のために、「首を冷やすと良い」と言われますが、首の冷やしすぎは要注意です。

首には太い血管が通っているため、ここを冷やすと全身に冷やされた血液が運ばれて体温が下がりやすくなります。熱中症の危険があるときや、短時間冷やすだけなら問題はありませんが、就寝時に首に保冷剤などを巻いて一晩中冷やしたりすると、翌朝は肩こりや頭痛などの症状が出ることがあります。人により、寝違いのような症状を起こしたり、皮膚の弱い人では保冷剤を当てた部分が凍傷をおこしたようになることもあります。
また、日中でも何時間も続けて首を冷やし続けると、同様の症状が出やすくなります。冷やすことにより、首や肩、頭部への血流不足を起こすからです。

ほかにも、イライラしたり、眠れなくなったり、胃腸障害を起こしたり、時にはうつ症状を引き起こすこともあります。首の後ろには、副交感神経をつかさどる重要な部分があるため、ここを長時間冷やし過ぎると自律神経のバランスが崩れ、自律神経失調症のような症状が出やすくなるからです。

現在は節電意識も高くなり、色々な冷んやりグッズが出回っていますが、体調不良を起こさない程度に効果的に利用するようにしましょう。

2012/07/03

胃ろうと延命治療

「胃ろう」は、おなかに小さな穴を開け、管を通して胃に直接水分や栄養を流し込むという人工栄養補給法です。口から食べることができなくなった患者に対して行われるもので、1979年にアメリカで開発されました。
手術や管理が簡単なため、日本でも1990年代から急速に普及し、胃ろうによる治療を行う病院が増えています。
それまでにも点滴による人工栄養補給が一般に行われていましたが、胃ろうのほうが胃腸の運動を活発にして免疫機能を高めるため、回復が早くなるなどのメリットがあります。

しかし、高齢者の終末期に胃ろうが使われる場合、本人の望まない延命治療が長期間行われ、苦痛が長引くだけであるという問題が以前から指摘されていました。
胃ろうは、一時的な栄養補給に使用し、回復して再び口から食べられるようになるなら理想的な治療法ですが、胃ろう患者の7割以上は食べる力が回復しないという現実があります。

そんな中、最近になって日本老年医学会は、患者の意思や生活の質を考慮して胃ろうを中止することも選択肢に入れたガイドラインをまとめたそうです。胃ろうによって延命が期待できる場合でも、本人が希望しない場合は、医療関係者と本人、家族らと話し合った上で合意すれば、栄養分の減量や中止もできるものとしました。
胃ろうと延命治療について、普段から家族と話し合っておくのも良いかもしれませんね。

2012/06/14

健康寿命と平均寿命

先日、厚生労働省が2010年の統計をもとに、日本人の健康寿命は男性が70.42歳、女性が73.62歳であることを発表しました。日本は、世界一の長寿国と言われ、同じく2010年の平均寿命は男性が79.55歳、女性が86.30歳でした。
健康寿命とは、寝たきりになったり、何らかの介護が必要となったりせず、健康で自立した生活をおくれる期間を指しますが、シニア世代にとって重要なのは、平均寿命よりもむしろ健康寿命です。
いかに平均寿命が長くても、病気で苦しんでいてはとても幸福とは言えないからです。
平均寿命と健康寿命の差を計算してみると、男性は9.13年、女性は12.68年となり、この期間は何らかの病気を患っている不健康な期間ということになります。

厚生労働省では、次期健康づくり計画「第2次健康日本21」(平成25~34年度実施)で、健康寿命の伸び幅が平均寿命の伸び幅を上回るようにするための社会環境作りを目指していますが、確かに9年から10年以上もの期間、入院したり病院通いをしていたのでは、医療費や介護給付費が膨大な額になってしまいます。
超高齢化社会と言われて久しくなりますが、換言すれば、健康寿命が伸びれば高齢者が社会のお荷物になることも避けられ、次世代への負担も軽くしてあげることができます。
そのためには、ひとりひとりが健康に留意し、自立して生きられるようにすることが大切です。

2012/06/05

「老後の不安」を乗り越えるには?

平均寿命が延びている反面、老後の不安は増すばかりです。
80歳、90歳になっても、健康でいられるかどうか、また経済的に余裕のある生活ができるかどうか、子供たちや孫たちと仲良くやって行けるかどうか・・・。
超高齢化社会の日本では、本当に不安ばかりですが、何とか乗り越えて行きたいですね。

そのためには、体力的にも経済的にも自立する必要がありそうです。どこか体の調子が悪くなったら病院に行けばいいと安易に考えるのではなく、できる限り病気にならないように普段から努力することが大切です。
贅沢なものでなくても、栄養がかたよらないように毎日の食事を工夫し、おいしく食べることによって健康を保つことができます。筋肉を落とさないように運動をしたり、ストレスをためないように睡眠時間をたっぷりとることも大切です。「健康は財産」という言葉もありますが、健康でいられればこそ仕事をすることもでき、治療費の出費も抑えることができるので、まさに財産と同じですね。

経済的な自立に関しては、安易に生活保護に頼ろうなどと考えるより先に、働けるうちに少しでも預金をしておきたいですね。いずれ「若者ひとりがひとりの高齢者を支える時代が来る」と言われていますが、100歳を超えても自立して現役で仕事をしている高齢者もいます。
「支えてもらう高齢者」よりは、「自立して社会に貢献できる高齢者」になりたいですね。

2012/05/13

河内晩柑の健康効果

今の時期、柑橘類が好きなシニアの方におすすめなのが「河内晩柑(かわちばんかん)」です。
河内晩柑(かわちばんかん)とは、文旦の突然変異から生まれたミカン科の果物の一種ですが、熊本県熊本市河内町で発見され、遅い時期に採れることからその名がつけられています。また、「愛南ゴールド(あいなんゴールド)」、「美生柑(みしょうかん)」といった名前でも呼ばれています。
果皮が黄色で、外観からするとグレープフルーツに似ているため、「和製グレープフルーツ」とも呼ばれますが、味はまったく異なります。水分が多く、さっぱりとした甘さと酸味があり、グレープフルーツのような苦味はあまりありません。どちらかと言えば、文旦に似た味と言えます。

この河内晩柑には、他の柑橘類と同様に美容と健康に良いビタミンCや食物繊維のペクチンなどが豊富に含まれていますが、実の周りについている白い部分には、ポリフェノールの一種であるビタミンPも含まれており、高コレステロールや高血圧改善効果、抗アレルギー作用などがあります。
また、果皮には発がん抑制作用のある「オーラプテン」という物質が、他の柑橘類に比べて多く含まれていることが、松山大薬学部の天倉吉章教授の研究により明らかにされました。そのほか、アルツハイマー病を予防する「ヘプタメトキシフラボン」という物質が含まれていることもわかりました。

この河内晩柑、生産量は日本の柑橘類全体の1%にも満たないと言われ、店頭で見かけることは殆どありませんが、ネットでお取り寄せすることは可能です。
ちょっと汗ばむことの多くなったこの季節、冷蔵庫で冷やした河内晩柑を食べて、心身ともにリフレッシュしましょう。

2012/04/22

脂質異常症と悪玉コレステロール

体内にコレステロールが増えすぎると、血管に血栓ができやすくなり、動脈硬化の原因になることはすでに多くの人が知っています。以前は総コレステロール値 220mg/dL以上になると危険と判断され、「高脂血症」と呼ばれていました。
しかし、動脈硬化の危険因子には悪玉コレステロールと善玉コレステロール、中性脂肪の3つが関連していることから、それぞれの値を別々に設定し、2007年4月からは「高脂血症」から「脂質異常症」に名前も変わりました。
毎年、健康診断を受けているシニアの方はご存知のように、最近は総コレステロール値はあまり問題になりません。実際に総コレステロール値が高めのほうが長生きする確率が高いというデータもあるほどです。

「脂質異常症」の判断基準は、悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)が140未満、善玉コレステロール(HDL-コレステロール)が40以上、中性脂肪(トリグリセライド)150未満を正常としています。この3つの値のうちいずれかの数字を超えた場合が「脂質異常症」であり、食生活や生活習慣の見直しが必要となります。

善玉コレステロールについては、数字が高いほうが良いのですが、悪玉コレステロールと中性脂肪については、数字が高いほど動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを起こす危険性が高くなります。
体内の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすには、肉類や卵、バターなどのとり過ぎに注意し、野菜類や青魚類、海藻類、大豆製品などを多くとるように心がけることが大切です。

2012/04/11

内部被曝に負けない食事

昨年の福島第一原発事故に伴い、日本列島及びその周辺には、広範囲に放射性物質がばらまかれました。
汚染された土壌や海が完全に元通りになるには、今後何十年もかかることが確実視されています。しかし、人体に悪影響を与えることが確実な放射性物質は、臭いもなく見ることもできないため、どこにどれだけ含まれているのかさえわかりません。
知らず知らずのうちに、体内に放射性物質を取り込んでしまい、内部被曝から健康を害してしまう可能性がないとは言い切れないのが現状です。

私達にできることは、これ以上放射性物質を体内に入れないようにするとともに、内部被曝に負けない身体作りをすることです。通常の細菌やウィルスが体内に入って来ても、免疫力があれば病気にならないで済むように、放射性物質による内部被曝においても、免疫力が強ければ健康を保ち続けることができます。

内部被曝に負けない食品の代表として挙げられるのが、味噌やしょうゆ、ヨーグルトなどの発酵食品です。まだ、研究途上ですが、これらの発酵食品に含まれる微生物に、放射性物質を取り除く力があるのではないかとされています。
また、ビタミン・ミネラルを多く含む緑黄色野菜や、抗酸化作用のあるトマトやスイカ、黒豆、赤ワインなどは、免疫力を高め、ガンのリスクを減らす食品として、以前から注目されています。これらの食品を食卓に取り入れ、放射性物質による内部被曝に負けない身体作りをしましょう。

2012/03/30

ゴボウ茶の若返り効果とは?

色々な健康茶がブームになっていますが、最近、注目されているゴボウ茶もそのひとつです。ゴボウと言えば、日本では古くから煮物やきんぴらゴボウなどの料理に使われて来ましたが、ゴボウを食用としている国は日本と韓国、中国の一部だけで、欧米では殆ど食べないそうです。
そのゴボウの健康効果がテレビでも何度か放映され、ゴボウ茶の人気も高まっています。ゴボウ茶は、自宅で作ることもできますが、現在はネット通販で気軽に購入できるようになりました。

ゴボウ茶の若返り効果(アンチエイジング効果)が注目されていますが、それはゴボウの皮には「サポニン」という物質が多く含まれているからです。サポニンという語は、もともと「シャボン(泡)」から来ているように、水に溶けると石鹸のように泡立ちます。そして、体内に入ると血管内のコレステロールや脂肪を包み込んで体外へ流し出す働きがあります。身体が錆びて老化するのを防いでくれるというわけです。

ゴボウ茶には、他にも整腸作用のあるイヌリンが多く含まれ、便秘や肥満を改善したり、血糖値降下作用などがあることが知られています。
さらにリン、カリウム、アルギニンも含まれているので、むくみの改善や血圧降下作用、老廃物の排泄促進、新陳代謝の促進、大腸ガン予防の効果も期待できます。
若返り効果のほか、さまざまな生活習慣病予防にもなるゴボウ茶を積極的に飲むようにしたいですね。

2012/03/18

花粉症を軽減するお茶と食べ物

本格的な花粉症の季節になりました。今年は花粉の飛散量が少なめという予想が出ていましたが、やはりくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が出るとつらいものです。
少しでも花粉症のつらい症状を軽減するために、毎日のお茶と食べ物を工夫してみましょう。必ずしも万人に効くというわけではありませんが、花粉症を緩和する働きがあるお茶として知られているものに、甜茶(てんちゃ)、べにふうき茶、ルイボスティー、凍頂烏龍茶、ハトムギ茶などがあります。
これらのお茶に含まれているカテキンやフラボノイドが花粉症の症状を軽減すると言われています。

また、食べ物ではヨーグルト、大豆、レンコン、トマト、シソ、青魚などの魚介類、ぎんなん、長ネギ、ショウガ、ゴボウ、梅、カブ、ヤマイモなどが知られています。これらの食べ物に含まれているポリフェノールが花粉症の症状を軽減すると言われています。
また、話題になっているヨーグルトの場合は、どのようなものでも良いという訳ではなく、含まれている乳酸菌の種類により、花粉症の症状軽減に効果があるものとないものとがあるようです。乳酸菌の中でも2002年にキリンビール社が発見した「KW乳酸菌」、2006年に実験結果が発表されたカルピス社の「L-92乳酸菌」が良く知られています。
お茶や食べ物による花粉症対策は、何よりも副作用の心配がなく安全ですが、即効性がないため地道に続けていき、体質改善をはかる必要があります。

2012/03/13

ビタミンEの摂りすぎに注意

ちょっと栄養不足かなと感じた時に、必要な栄養分を手軽に摂れるサプリメントを利用する人が増えています。また、何らかの症状悪化を抑えたり病気を予防するためにサプリメントを摂ることもあります。
数あるサプリメントの中でも、ビタミン類のサプリメントはコンビニやドラッグストア、スーパーなどにも置いてあるので、いつでも購入できます。
しかし、最近クローズアップされているのが、ビタミンEの過剰摂取による副作用です。ビタミンEは代表的な抗酸化ビタミンで、活性酸素が原因の脳疾患や心疾患、ガンなどの病気を防ぎ、若々しさを保つ働きがあることが良く知られています。また、全身の血行を良くして新陳代謝を促進、血圧の上昇を抑えたり悪玉コレステロールの酸化を抑制する働きもあります。
このような作用だけを見れば、中高年世代やシニア世代には、積極的に摂取したほうが良いビタミンと言えますが、ビタミンEを過剰に摂取した場合、「骨粗しょう症」になる危険もあることがわかりました。
慶応大や東京医科歯科大、大阪医科大などの研究チームが3月4日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表したところによると、ビタミンEには骨を壊す働きのある「破骨細胞」を巨大化させて骨量を減少させ、骨粗しょう症を引き起こす作用があることが実験によりわかったそうです。
ビタミンEは、脂に溶けやすい性質があることから脂溶性ビタミンと呼ばれていますが、過剰摂取すると体内に蓄えられ、副作用を起こしやすいのです。
厚生労働省の食事摂取基準では、成人の場合のビタミンEの摂取量は、1日7ミリグラム程度で、上限は800ミリグラムと定められていますが、必要以上に摂り過ぎると逆に健康に悪影響を与える可能性があることを覚えておきましょう。

2012/03/04

朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒とは?

若い頃は、目覚まし時計をかけておいても朝なかなか起きられなかったのに、最近はまだ暗い4時とか5時に目が覚めてしまうというシニアの方が多くいます。もう一度寝ようと思っても、今度はなかなか眠れず、どうもスッキリしないという日が何日も続いている場合、ひょっとしたら「早朝覚醒」という睡眠障害のひとつかも知れません。

昔から「高齢者は朝が早い」というイメージがありますが、人は誰でも加齢に従い、睡眠パターンが変化します。睡眠は、「メラトニン」という眠りを誘うホルモンが関係しています。メラトニンは、日が沈み、暗くなって来る頃に脳の松果体から分泌され始め、体温や脈拍、血圧を低下させ、自然に眠りを誘います。
しかし、加齢に伴い、このメラトニンの分泌が抑えられるようになるため、夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」や、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」という睡眠障害が起きやすくなるのです。このメラトニンの分泌量は、70歳を超えると昼間と同じくらいになってしまうとも言われ、それに従って睡眠パターンも変化して来ます。

これは誰にでもあることなので、たとえ、早朝覚性があっても、生活に支障がなく、眠ることによりある程度疲れが取れるようなら心配はありません。朝早く目が覚めてしまったら、思い切って起きてしまい、朝ごはんの用意をしたり、お茶を飲んだり、体操をしたりするのも良いでしょう。

しかし、悩みや心配事が頭から離れずなかなか眠れなかったり、中途覚醒や早朝覚醒が頻繁にあるほか疲れがまったく取れないという場合は、注意が必要です。本人がしらないうちにうつ状態に陥っている可能性があるからです。このような場合は体調にも影響して来ますので、早めに専門医を受診しましょう。

2012/02/22

シニアと頻脈

毎日、自宅で血圧を測定しているシニアの方が多いと思いますが、血圧計には最高血圧と最低血圧のほか、脈拍数も一緒に測れるものがあります。
脈拍数は、運動をした場合や緊張した場合、驚いた場合は誰でも多くなりますが、安静時に脈の数が多くなると心配になりますね。

通常、大人の安静時の脈拍数は毎分50~70回と言われますが、100回を越える状態を「頻脈(ひんみゃく)」と言っています。この頻脈は不整脈のひとつですが、多くの場合、脈拍数が毎分150回から200回前後になります。
頻脈の症状として、脈が速くなると同時にめまいや息苦しさを感じることもありますが、意識がはっきりしていて心筋梗塞などの心臓疾患がなければ、特に治療の必要はありません。

しかし、「1分間に120回以上の頻脈が、突然始まり、突然止まる」と言う場合や、毎分200回~400回もの脈を打ち血圧が下がって脈がとれにくくなったり、息苦しさや胸苦しさを感じるとともに、めまいや立ちくらみがあったり、冷や汗が出たり失神したりする場合は、何らかの病気が隠れている可能性があり、病院での検査が必要です。

また、シニアに多い頻脈の中には、脈拍がバラバラで速くなる「心房細動」というものがありますが、この場合は長期間放っておくと心臓に負担がかかったり、脳梗塞を起こしやすくなることもあります。
治療の必要のない頻脈は、心理的ストレスやアルコールまたはカフェイン入り飲料を大量に飲みすぎた場合にも起こりますが、高血圧症の方や高コレステロール症の方、また脈が速くなる原因がわからず心配な方は、医師の診断を受けてみましょう。

2012/02/11

ノロウィルスによる食中毒に注意

通常の食中毒は、食物が腐敗しやすい梅雨期や夏に発生するケースが多くなっていますが、ノロウィルスによる食中毒は、冬から春にかけて多く発生します。
先日も、高齢者福祉施設でノロウィルスによる集団感染が発生したことが、ニュースになっていました。
ノロウイルスは、カキ等の二枚貝の生食や、消毒が不完全な飲料水などが主な感染源ですが、手指や食品などを介して、簡単に経口感染するため、人から人への感染力が非常に強いウィルスとして知られています。
ノロウイルスに感染すると、1日から2日の潜伏期間の後、激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、発熱、のどの痛みなどの症状が現れます。
感染しても軽い発熱や風邪のような症状だけで済んでしまう場合もありますが、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者の場合は、重症化しやすいので注意してください。
ノロウィルスによる感染を防ぐためには、手洗いや消毒をしっかりと行うとともに、生の食品は中心部まで加熱するようにしましょう。調理器具の殺菌・消毒にも気を配ってください。
また、下痢や嘔吐などの症状があり、ノロウイルスの感染が疑われる場合は、早めに医療機関を受診してください。

参考サイト
食中毒の症状と応急処置

2012/02/01

体を動かしてガン予防

冬はどうしても体を動かすことがおっくうになり、ついこたつに入ってテレビを見たり、読書をしたりする時間が長くなってしまいますが、健康のためにはやはり動くことが大切です。
あまり過激な運動をする必要はなく、家の中でスクワットをしたり、階段を昇り降りするだけでも立派な運動になります。体を動かすことによって全身の血行が良くなるため、免疫力がアップし、ガンやその他の生活習慣病を予防することができます。

運動をすると体内に活性酸素が発生しますが、運動を続けることにより、活性酸素を分解・無毒化するSOD酵素(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)が作られやすくなります。
活性酸素は、ウィルスや細菌と闘ってくれるため人間の体にとって必要なものですが、過剰に作られると体内の組織を傷つけ、ガンを発生させる原因となります。
この活性酸素の害から身を守るために、さまざまな抗酸化物質が発見され、サプリメントや健康食品として販売されていますが、まずは毎日の食事による栄養のバランスと運動、そして十分な睡眠で体の抵抗力を落とさないようにすることが大切です。

最近、アメリカがん研究所の会議で、「座っている時間が長ければ長いほど、ガンの発症率・死亡率が上がる」といった研究結果が発表され、話題になっています。
長時間座っている場合は、意識して立ち上がったり、体を動かしたりすることでガンを予防することができるようです。

2012/01/24

2012年春の花粉飛散数は少なめの予想

そろそろ花粉の季節がやって来ますね。
日本気象協会の発表によると、2012年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散数は、全国的に「例年並み」か「やや少なめ」と予想されています。
また、2012年春のスギ花粉の飛び始める時期は、九州と四国の一部で2月上旬から、関東・東海・近畿地方は2月中旬頃、東北地方は2月下旬頃と予想されており、これも昨年より遅いか、例年通りとされています。

2011年の春は花粉の大量飛散に悩まされ、今まで花粉症になったことがないけれど、花粉症を発症してしまったという人も多かったようですが、今年は花粉の飛散数が少なめという予想を聞いて一安心、というわけにもいかないようです。今まで花粉症の症状が出たことのある人は、少なめの花粉でも花粉症の症状が出てしまうからです。

花粉症に悩まされるシニアの方は、本格的に花粉が飛び始める前から、早め早めの対策をしておきましょう。そのためには、食事や日常の生活習慣を見直し、体の抵抗力をつけておくことが大切です。
食事は、欧米式の肉食を減らし、なるべく魚中心の日本食に切り替えましょう。花粉症予防に効果があると言われる食べ物には、青魚、シソ、キャベツ、ヨーグルト、玉ねぎ、レンコンなどがあります。
花粉症対策として緑茶、甜茶、べにふうき茶などのお茶も効果的なので、常備しておくのも良いですね。
まだまだ寒い日が続きますが、花粉症予防には、できるだけ体を動かして体力をつけておくことも大切です。

2012/01/09

ココアを飲んで冷え性予防

寒い日には、温かい飲み物が欲しくなりますが、特に冷え性(冷え症)のシニアの方におすすめなのが「ココア」です。体を温める飲み物として、ショウガ飲料が良く知られていますが、このほど森永製菓が検証した試験結果によると、ココアにもショウガと同じような冷え性抑制効果があることがわかったそうです。
ショウガの場合は、飲料摂取後、体温の上がり方が速い反面、温度低下が始まるのも速いそうです。一方、ココアの場合は、飲料摂取後、体温上昇がショウガよりゆっくりであるものの、温度低下もゆっくりとなるそうです。

ココアには「ポリフェノール」が含まれ、抗酸化作用があることはすでに知られていましたが、ココアに含まれる「テオブロミン」には、末梢血管の拡張作用があるために血流が促進され、体が温まるようです。

自宅でショウガ飲料を作るとなると、ショウガをすりおろして黒砂糖を入れたり、蜂蜜を入れたりと、ちょっとめんどうですが、ココアなら湯を入れるだけですぐに飲むことができます。
また、コーヒーのようにカフェインがたくさん含まれているわけではないので、就寝前にココアを飲んでも睡眠が妨げられることもありません。ココアに牛乳を入れて飲めばカルシウムも補給でき、リラックス効果もあるため、ぐっすりと眠ることができます。

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