2015/12/13

鼻の中が乾燥してムズムズする

冬になり空気が乾燥すると、皮膚も乾燥してかゆみが出たりしますが、鼻の中も乾燥しやすくなります。鼻の中が乾燥すると、鼻水が出るわけでもなく、風邪をひいているわけでもないのに、なぜかムズムズして鼻をかみたくなります。
これは、「ドライノーズ」という症状で「乾燥性鼻炎」とも言います。目が乾燥すると「ドライアイ」、口の中が乾燥すると「ドライマウス」と言っていますが、同様に鼻の中が乾燥すると「ドライノーズ」というわけです。

加齢とともに肌が乾燥しやすくなるように、「ドライ○○○」という症状も出やすくなるようですが、多くは体質によるものです。
しかし、鼻の粘膜が乾燥するドライノーズは、不快なだけでなく、放っておくと外部から侵入したウィルスやホコリなどをキャッチすることができず、そのまま肺の中まで送り込んでしまうことになり、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

対策としては、加湿器などを利用して室内の乾燥を防ぐことが大切ですが、濡らして絞ったバスタオルなどを近くにかけておくだけでも湿度調整に効果があります。
また、外出時には、ぬれたガーゼを入れたマスクを着用すると、鼻の乾燥を防ぐことができます。


2015/10/29

舌の色で健康状態がわかる

歯や歯ぐきについては常に清潔にしようと心がけている方も「舌」に関しては無頓着になりがちです。しかし「舌は健康のバロメーター」と言われるように、舌の色を時々観察することにより、全身の健康状態を知ることもできます。

鏡で舌を見てみると、多くの場合、うっすらと白っぽいものがかかっています。これは「舌苔(ぜったい)」というもので、舌から剥がれた上皮細胞や細菌、食べ物のカスなどが溜まって付着しているものです。
舌の表面が白いのは正常な状態なので、何の問題もありませんが、白い部分がいつもより厚くなっている場合は、免疫力や体力が落ちている時なので、体調や日常生活をもう一度見直してみてください。
また、黄色っぽい舌苔は喫煙者に多く見られますが、食べ過ぎや飲み過ぎによる胃の異常、便秘なども考えられます。
赤紫や青っぽい舌苔は冷え性の人に多く、手足の先端や腰などの血行不良が疑われます。
黒っぽい舌苔は、高熱を出したり脱水症状を起こしている時によく見られますが、感染症や炎症性疾患の影響が考えられます。抗生物質やステロイド剤などの長期服用でカビ菌の一種であるカンジダ菌が増え、舌苔が黒っぽくなることもあります。

いずれにしても、舌の色がいつもと違うと感じたら、かかりつけの医院や内科、口腔外科などで診察を受けるようにしましょう。
また、正常な舌苔の場合でも、口臭の原因となる場合があります。この場合は、市販の舌ブラシなどを使用して丁寧に取り除くようにしてください。通常の歯ブラシなどでゴシゴシこすり落とすと、舌に傷がついて痛むことがあるので避けてください。


2015/09/17

汗が出なくなると尿が増える?

汗を大量にかいていた真夏に比べ、肌寒さを感じるようになった秋には、あまり汗をかかなくなりました。しかし、なぜか尿量が増えて来ます。
似ているようで似ていない汗と尿ですが、もともとはどちらも血液内の水分で血漿(けっしょう)と呼ばれる体液です。
しかし、それぞれの目的は別で、汗は体温調節の役目があり、外気温が高かったり運動をしたりすると、皮膚の表面から自然に出てきます。汗の成分はおよそ99%が水ですが、その他にアンモニア、尿素、塩分、カリウム、乳酸、硫化物などが含まれています。

一方、尿のほうは血液によって腎臓に集められた老廃物が、多量の水とともにろ過されて体外に排出されるもので、体内の水分量を調節する役目もあります。尿の成分は、アンモニア、尿素、尿酸、リン酸カルシウム、クレアチンなどのほか、微量のホルモンやビタミンが含まれていることもあります。

汗と尿の成分にはアンモニアや尿酸など同一のものもありますが、汗は体内の水分量にかかわらず体温調節のために排出され、尿は体内の水分量が多ければ多く排出され、少なければ少なめに排出される傾向があります。
そのため、大量に汗をかく真夏は体内の水分量が減少して尿の量も少なくなり、汗をかかなくなった季節には体内の水分量がキープされているため、結果として尿量が増えます。
このように、体の中では、水分の量に対して常に絶妙なバランスが保たれていると言えます。



2015/08/11

高齢者の夜間熱中症が増加

猛暑日が続き、全国で熱中症による救急搬送が増えています。「こまめに水分補給を・・・」とよく言われますが、水分補給だけでは防げないのが熱中症です。

熱中症は、高温・多湿の環境で大量に汗をかき、体内の水分や塩分、糖分、ミネラルが不足したり、体温調節ができなくなってしまうことにより発症します。
初期症状は、めまいや頭痛、吐き気などですが、次第に血圧の低下、疲労感、おう吐などの症状が現れます。さらに脱水症状が進行し、体温調節機能が働かなくなると、体温が40℃を超えてひきつけや意識障害を起こします。

高齢者の場合は、寝ている間に熱中症が進行する「夜間熱中症」が増加しているそうなので、注意が必要です。最近の住宅は気密性が高く、夜になって外気温が下がっても室温は下がりにくく、高温・高湿度の環境の中で寝ていることになります。
また、高齢者は睡眠中に汗をかいて水分が多量に失われても「のどが渇いた」と自覚しにくく、対応が遅れがちです。

夜間熱中症を防ぐためには、窓を開けて通気性をよくする必要がありますが、無理な場合はエアコンや冷風機などで室内の温度と湿度を調整するようにしましょう。また、いつでも水分が取れるように、枕元に冷たい飲み物を用意しておくのもひとつの方法です。


2015/06/25

クーラーの冷やし過ぎによる夏風邪に注意

梅雨時の6月から7月にかけて、注意したいのが夏風邪です。
じめじめとした天候が続くこの時期は、どうしても食欲が落ちたり、睡眠不足になりがちです。その結果、免疫力が落ち、色々なウィルスに感染しやすくなります。

また夏風邪を誘引する大きな原因のひとつに「クーラーによる冷やし過ぎ」もあります。クーラーのきいた部屋に長時間いると喉がカラカラになることがありますが、こんな時は唾液による防御機能も働かないため、細菌やウィルスに感染しやすくなります。

特に、夜間クーラーをつけっぱなしにしている場合は要注意です。睡眠中、除湿された冷たい空気を吸い続けることになり、翌朝目覚めたときは、喉がカラカラで痛みさえ感じることもあります。体も冷え、気づいたら鼻水が出たり、熱が上がってきて風邪をひいていたということになりかねません。

熱中症の危険もあるため、蒸し暑い部屋でクーラーもつけずに我慢し続ける必要はありませんが、冷やし過ぎもやはり健康によくありません。クーラーの設定温度は28℃前後にし、できる限り一晩中かけつづるのは避けるようにしましょう。


2015/05/11

新玉ねぎの栄養と健康効果がすごい!

新鮮な新玉ねぎが出回っていますが、栄養豊富なこの新玉ねぎには驚くほどの健康効果があることがわかっています。
玉ねぎには、ビタミンB1、B2、C、カリウム、カルシウム、亜鉛、リン、鉄など多くの栄養素が含まれていますが、注目すべきは「硫化アリル」と「ケルセチン」です。

辛みのもとになっている成分「硫化アリル」には、血液をサラサラにし、コレステロールの代謝を促進して血栓をできにくくする働きがあります。その結果、血圧を下げたり、動脈硬化や脳血栓、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病などを予防することができます。
また、「硫化アリル」には、胃の消化を助けて食欲を増進したり、ビタミンB1の吸収を促進する働きもあるため、疲労回復や不眠の改善、イライラの解消にも効果があると言われます。

一方、ポリフェノールの一種である「ケルセチン」には強い抗酸化作用があり、体に溜まった毒素を排出したり、がんを防いだり、老化を遅らせる作用があることも知られています。さらに脂肪を燃えやすくする働きもあるため、メタボリックシンドロームの予防にもなります。

このような玉ねぎのすばらしい成分を効果的に摂取するには、生で食べるのが一番です。水分が多くみずみずしい新玉ねぎは、通常の玉ねぎと栄養成分が同じくらい含まれていても、あまり辛く感じません。スライスしてサラダにしたり、酢で漬けたり、ジュースなどにして積極的に食べたいですね。


2015/01/08

もちによる窒息事故を防ぐには?

毎年、1月に多いのが高齢者のもちによる窒息事故です。もちをのどに詰まらせたことによる救急搬送は、70代、80代が最も多くなっていますが、時には小さな子供や20代、30代の若い世代の場合もあるそうなので、注意が必要です。

日本人が大好きなもちは、とても粘着性があります。煮たばかり、あるいは焼いたばかりの熱々のもちは柔らかいものの、ちょっと温度が下がると硬くなります。口に入れた瞬間は柔らかくても、噛んでのどを通る時にはいくぶん硬くなっているため、食道や気管に詰まりやすくなります。
もちを食べるときには、この温度差による変化を頭に入れておきましょう。

また、高齢者の場合、噛む力が弱くなっているため、よく噛まずに大きな塊のまま飲み込もうとしてしまいがちです。さらに唾液の量も減少している場合が多く、ますますのどに詰まりやすくなります。
食べ物を飲みこむ際の「嚥下(えんか)反射」機能が、加齢に伴い低下してくるので、うまく飲み込めずにのどに詰まってしまうこともあります。

もちを安全においしく食べるためにも、家族に高齢者や小さな子どもがいる場合は、ちょっとした工夫が必要です。焼く前、あるいは煮る前のもちをなるべく小さくカットしておきましょう。
また、唾液の減少を補う意味でも、お茶やスープを飲みながらもちを食べるようにすると、もちがのどにつかえるのを防ぐことができます。






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