2015/09/17

汗が出なくなると尿が増える?

汗を大量にかいていた真夏に比べ、肌寒さを感じるようになった秋には、あまり汗をかかなくなりました。しかし、なぜか尿量が増えて来ます。
似ているようで似ていない汗と尿ですが、もともとはどちらも血液内の水分で血漿(けっしょう)と呼ばれる体液です。
しかし、それぞれの目的は別で、汗は体温調節の役目があり、外気温が高かったり運動をしたりすると、皮膚の表面から自然に出てきます。汗の成分はおよそ99%が水ですが、その他にアンモニア、尿素、塩分、カリウム、乳酸、硫化物などが含まれています。

一方、尿のほうは血液によって腎臓に集められた老廃物が、多量の水とともにろ過されて体外に排出されるもので、体内の水分量を調節する役目もあります。尿の成分は、アンモニア、尿素、尿酸、リン酸カルシウム、クレアチンなどのほか、微量のホルモンやビタミンが含まれていることもあります。

汗と尿の成分にはアンモニアや尿酸など同一のものもありますが、汗は体内の水分量にかかわらず体温調節のために排出され、尿は体内の水分量が多ければ多く排出され、少なければ少なめに排出される傾向があります。
そのため、大量に汗をかく真夏は体内の水分量が減少して尿の量も少なくなり、汗をかかなくなった季節には体内の水分量がキープされているため、結果として尿量が増えます。
このように、体の中では、水分の量に対して常に絶妙なバランスが保たれていると言えます。



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