2016/05/05

エコノミークラス症候群を防ぐには?

エコノミークラスとは、飛行機のエコノミークラスのことですが、同じ座席に長時間座ったままでいることから発症する症状を「エコノミークラス症候群」と言っています。
長時間、同じ姿勢で座っていると下肢が圧迫されてうっ血状態となります。すると、足の静脈に血液が溜まり血液の塊(血栓)ができやすくなりますが、これを「深部静脈血栓症」と言っています。
血栓ができても、軽い場合は足がむくむ程度で命に関わるわけではありませんが、血液の塊が血流に乗って肺まで流れて行くと、肺の血管が詰まって息苦しくなったり胸に痛みが生じます。これが「肺塞栓症」で、最悪の場合は呼吸困難に陥り、死亡することもあります。
この「深部静脈血栓症」と「肺塞栓症」を合わせたものが「エコノミークラス症候群」で、「旅行者血栓症」と呼ばれることもあります。
エコノミークラス症候群は、飛行機内で起こるとは限らず、電車や自動車での長時間の移動や長時間の会議、劇場や映画館でも起こります。

エコノミークラス症候群を防ぐには、まずは十分に水分補給することが大切です。血液がドロドロの状態でいると、血が固まり血栓ができやすくなるからです。
特に飛行機の中や空調がきいている環境の中にいると、空気が乾燥しているため、体内の水分がどんどん失われていきます。このような環境にいる場合は、少なくとも1時間に50ccから80ccの水分を摂るようにしましょう。ただし、コーヒーや紅茶、アルコールは利尿作用があるため避けるようにしてください。

また、できる限り足を動かすようにすると、エコノミークラス症候群の予防になります。1時間に1度は席を立って歩いたり、車の中にいる場合は外に出て5分から10分歩くようにしましょう。
席を立てない場合は、座ったままでかかとの上下運動をしたり、ふくらはぎをマッサージして血行を促すようにしましょう。



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