2018/10/29

空気の乾燥と手荒れ

寒い季節になると手が荒れるというシニアの方は、今のうちから予防しておきましょう。気温の低下とともに湿度が低下すると、肌表面の水分が蒸発しやすくなって色々な肌トラブルを起こすからです。

この肌トラブルの中でも最も多いのが手荒れですが、空気が乾燥してくると水仕事をしたり、紙やダンボールに触れたりしただけでも、手がカサカサしてきます。そして、カサカサした状態を放っておくと皮膚表面が硬くなり、「ひび」や「あかぎれ」が生じ、出血したり痛みを感じるようになります。

寒い日は、何をするにも水よりはお湯を使いたくなりますが、お湯は肌表面を守っている皮脂膜をはがしてしまうため、手荒れにつながります。水を使った場合でも、すぐに拭き取らないと、今度は「しもやけ」の症状が出ることがあります。

少し面倒でも、水仕事やその他の家事、ガーデニングなどをする時は必ず手袋をするようにすると、手荒れを予防することができます。カサカサしていると感じた時は、早めにハンドクリームなどで保湿しておきましょう。

すでに「ひび」や「あかぎれ」で痛みがある場合は、症状に合わせた薬を塗り、悪化させないようにしましょう。手全体が荒れている場合は、就寝前にビタミンE入りの薬用ハンドクリームを塗り、もめんの手袋をして寝るようにすると、翌朝にはかなり改善することができます。

ただし、アレルギー性の手湿疹の場合は、皮膚科を受診して症状に合わせた塗り薬などをもらうようにしてください。


2016/10/06

トランス脂肪酸はなぜ体に悪いのか

近年、バターは品薄ぎみで高価ですが、マーガリンはさほどではありません。パンに塗るにはマーガリンで十分と考えがちですが、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の危険性が叫ばれています。

マーガリンの原料は植物性の油で、もともとは液体です。そこに水素を添加すると化学反応を起こし、油が固まります。この過程で大量に発生するのがトランス脂肪酸で、「狂った油」とか「食べるプラスチック」などとも言われます。
実際にマーガリンの構造はプラスチックと似ていますが、何年も腐ることもなく、カビが生えることもありません。それだけでも少し怖いものを感じますが、問題はさまざまな病気を引き起こす可能性があることです。

トランス脂肪酸は、体内細胞の細胞膜の中に入り込み、細胞の働きを狂わせたり、体に必要な栄養素を破壊したりします。その結果、心臓病や脳血管障害、発ガンの大きな原因になることがわかっています。
そのほか、悪玉コレステロールの上昇や、アルツハイマー病、パーキンソン病、アレルギー疾患、糖尿病などの原因になることも多くの研究で明らかにされています。

このような健康被害が明らかになるにつれ、世界保健機関(WHO)は、2003年にトランス脂肪酸の摂取量を摂取エネルギーの1%(約2g)未満にするように勧告。米国食品医薬品局(FDA)はトランス脂肪酸の食品添加物を2018年6月から原則禁じるなど、世界中で規制が進んでいます。
しかし、日本では「大多数の日本国民のトランス脂肪酸摂取量は、WHOが推奨する総エネルギー比1%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さい」という理由から、今のところ表示の義務付けもありません。

白米が主食の日本人は、確かにトランス脂肪酸の摂取量が少ないかもしれませんが、国民全ての人が摂取量が少ないというわけでもなく、また量が少なければ安心というわけでもありません。
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニング、それらを原料としたパンやクッキー、ケーキ、ビスケット、ドーナツ、マヨネーズ、スナック菓子、インスタント麺、アイスクリームなどにも入っています。
健康を守るためにも、トランス脂肪酸の入ったものは、できる限り摂らないようにしましょう。



2016/08/07

膝の痛みとグルコサミンサプリメント

シニアに人気のサプリメントのひとつに、「グルコサミン」があります。グルコサミンはエビやカニに含まれるキチン質を原料として作られていますが、膝関節の痛みに効くといった宣伝文句とともに色々な種類のものが販売されています。

多くのシニアの方を悩ませる膝の痛みは、「変形性膝関節症」というもので、骨と骨とをつなぐ関節の部分の老化や変形が原因で起こります。関節部には、骨同士の摩擦をスムーズにするために柔らかい軟骨がついていて、さらに骨の滑りを良くするために「関節液」というものが存在します。
この軟骨や関節液の成分となっているのが、グルコサミンやコンドロイチン、コラーゲン、ヒアルロン酸などですが、これをひとまとめにしてサプリメントとして製品化されているものもあります。

特にグルコサミンは軟骨の原料となる成分で抗炎症作用もあるため、膝の痛みを軽減したいという目的でサプリメントを購入する方も多いようです。
しかし、グルコサミンは皮膚や血管などほかの場所にも存在し、都合よく膝の関節部に運ばれるとは限りません。膝関節の老化や変形が軽い場合は、痛みが和らいだ例があるようですが、重症化している場合は確実な効果は確認されていないようです。

しかし、変形性膝関節症の予防や、骨と関節部の健康のためにグルコサミンやコンドロイチン、コラーゲン、ヒアルロン酸などが配合されたサプリメントを摂るのはおすすめです。コラーゲンやヒアルロン酸は、肌の潤いを保つ成分としても良く知られています。
過剰摂取による副作用の報告は今のところないようですが、一日の摂取量は守るようにしましょう。



2016/05/05

エコノミークラス症候群を防ぐには?

エコノミークラスとは、飛行機のエコノミークラスのことですが、同じ座席に長時間座ったままでいることから発症する症状を「エコノミークラス症候群」と言っています。
長時間、同じ姿勢で座っていると下肢が圧迫されてうっ血状態となります。すると、足の静脈に血液が溜まり血液の塊(血栓)ができやすくなりますが、これを「深部静脈血栓症」と言っています。
血栓ができても、軽い場合は足がむくむ程度で命に関わるわけではありませんが、血液の塊が血流に乗って肺まで流れて行くと、肺の血管が詰まって息苦しくなったり胸に痛みが生じます。これが「肺塞栓症」で、最悪の場合は呼吸困難に陥り、死亡することもあります。
この「深部静脈血栓症」と「肺塞栓症」を合わせたものが「エコノミークラス症候群」で、「旅行者血栓症」と呼ばれることもあります。
エコノミークラス症候群は、飛行機内で起こるとは限らず、電車や自動車での長時間の移動や長時間の会議、劇場や映画館でも起こります。

エコノミークラス症候群を防ぐには、まずは十分に水分補給することが大切です。血液がドロドロの状態でいると、血が固まり血栓ができやすくなるからです。
特に飛行機の中や空調がきいている環境の中にいると、空気が乾燥しているため、体内の水分がどんどん失われていきます。このような環境にいる場合は、少なくとも1時間に50ccから80ccの水分を摂るようにしましょう。ただし、コーヒーや紅茶、アルコールは利尿作用があるため避けるようにしてください。

また、できる限り足を動かすようにすると、エコノミークラス症候群の予防になります。1時間に1度は席を立って歩いたり、車の中にいる場合は外に出て5分から10分歩くようにしましょう。
席を立てない場合は、座ったままでかかとの上下運動をしたり、ふくらはぎをマッサージして血行を促すようにしましょう。



2016/04/03

血管年齢を若く保とう

「見た目が若々しい人は、血管年齢も若い」とよく言われます。
一般に血管は加齢とともに硬くなって行きますが、この硬さを年齢で表したものが「血管年齢」です。血管年齢が実年齢より若ければ、体の隅々まで酸素や栄養素が行き届き、体を若々しく保つことができます。
しかし、血管が老化して硬くなると血管年齢も高くなり、脳卒中や心臓病などのリスクも高くなります。柔軟性を失ってしまった血管は、血流によって傷ついたり、血栓ができやすくなるからです。

血管年齢は、医療機関で「加速度脈波計」「脈波速度検査」などの検査を受けることにより知ることができますが、日頃から生活習慣に留意することにより、血管年齢を若く保つことができます。

毎日の食生活で、肉類よりはDHAとEPAが豊富な青魚を多く食べることにより、血液の流れを良くして血管年齢の老化を遅らせることができます。

バターや生クリーム、チーズなどの乳製品には、体内で固まりやすく血管を詰まらせる原因となる「飽和脂肪酸」が多く含まれているため、控えめにしましょう。シニアにとっては、カルシウム補給も大切ですが、カルシウムはなるべく小魚や野菜類、海藻類から摂るようにしたほうが安心です。

塩分や糖分の摂りすぎも、血管年齢を上げる要因のひとつとなっているので、注意が必要です。
また血管をしなやかに保つためには、毎日適度な運動をして血流を良くしておくことも大切です。