2009/08/28

新型インフルエンザと漢方薬

新型インフルエンザの感染が広がりを見せています。今回のインフルエンザは、弱毒性との事ですが、高齢者や持病のある方がかかると、重病になる危険があります。
慢性呼吸器疾患 、慢性心疾患 、糖尿病などの代謝性疾患 、腎機能障害 、ステロイド内服などによる免疫機能不全などの持病のあるシニアの方は特に注意して、感染予防につとめてください。
インフルエンザの予防には、マスクや、うがい、手洗い、咳や発熱などの症状のある人に近づかない、人混みの多い場所に行かないなどの注意が必要です。

新型インフルエンザの治療には、主にタミフルやリレンザが使われますが、意外にも漢方薬が効果がある事がわかってきました。漢方薬の麻黄湯(マオウトウ)は、初期のインフルエンザに効くと考える専門医も多く、病院でタミフルの変わりに処方される事もあるようです。小柴胡湯(ショウサイコトウ)や、古来から風邪薬として使われている葛根湯(カッコントウ)も熱や咳に有効、高熱時やけいれん時には、牛黄(ゴオウ)が有効と言われます。病中病後の滋養強壮、虚弱体質には、高麗紅参(コウライニンジン)が良く知られています。
新型インフルエンザの予防として、マスクや消毒液を用意しておく事はもちろんですが、漢方薬で体に免疫力をつけておくのもひとつの方法です。
ただし、漢方薬はまったく副作用がないという訳ではなく、体質によっては合わない場合もあるので、必ず、専門医や薬剤師のアドバイスを受けてから服用するようにしてください。
また、比較的副作用の少ないサプリメントとして、ショウキT1(タンポポ茶)もインフルエンザ対策に有効と言われています。

2009/08/16

スロージョギングで、楽しく体力づくり

シニアの健康管理におすすめなのが、NHKの「ためしてガッテン」で紹介されたスロージョギングです。これは、福岡大学の田中宏暁教授が提唱したもので、運動が苦手な人でも簡単にできて、普通のジョギングに比べ、疲れない走り方です。
スロージョギングの具体的なやり方は、姿勢をやや前に傾け、背筋を伸ばしながら、ゆっくりと走ります。足は、ランニングの時のように地面を蹴らないようにし、足の裏で地面を押すような感じで走ります。

人間の太ももには、速筋と遅筋という2種類の筋肉がありますが、スロージョギングは、遅筋だけを使った走り方で、ひたすらゆっくり走るのがコツです。時速5km前後の速度なので歩くのと同じくらいのペースです。このスロージョギングを毎日30分くらいずつ繰り返しているうちに遅筋が自然に鍛えられてきます。

また、スロージョギングの消費カロリーはウォーキングのおよそ1.6倍にもなるそうで、さほど疲れなくても、ダイエット効果があるそうです。
その他、体内の余分な脂肪や糖分が分解されやすくなるため、生活習慣病の改善にも役立ちます。
さらに、スロージョギングによって、脳の前頭前野の活動が活性化するため、決断力が上がり、記憶力がアップしたという報告もあります。

人間は、足から老化するとよく言いますが、スロージョギングを続けていれば、足の老化ばかりでなく、全身の老化や脳の老化も遅らせることができそうです。
ただし、無理なく、楽しくやる事を心がけてください。また、水分の補給も忘れずに・・・・・。

2009/08/12

ロコモティブシンドロームを予防しよう

ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)とは、日本語にすると「運動器機能低下症候群」と言い、略して「ロコモ」と呼ぶこともあります。
内臓脂肪が蓄積すると糖尿病や高血圧、高脂血症によって動脈硬化や心臓病、脳血管障害などの重大な病気につながる「メタボリックシンドローム」が騒がれていますが、「ロコモティブシンドローム」はそれと対になる症状と言われ、骨や関節などの運動器の障害のため、寝たきりなど要介護状態になる危険性が高い状態をさします。
運動器とは、身体機能を担う筋・骨格・神経系の総称であり、筋肉、腱、靭帯、骨、関節、神経、脈管系などをさします。

ロコモティブシンドロームの原因は、加齢によるものばかりでなく、中高年からの運動不足も影響します。運動不足になると、骨がもろくなって骨折しやすくなったり、階段の昇り降りが苦痛になったり、踏ん張りがきかなくなったりします。
そして、骨粗鬆症、変形性関節症、関節リウマチ、脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、腰部脊柱管狭窄症などを誘発し、それらの疾患をそのままにしておくと、将来的に運動器不安定症になり、さらに要介護状態になる危険性が高くなります。
「ロコモ」になって治療を受ける前に毎日少しずつでも体を動かし、予防する事が大切です。

ロコモティブシンドロームを予防するために、次のような自宅で簡単にできるロコモーショントレーニング(ロコトレ)がありますので、是非、行ってみてください。
●開眼片脚起立運動訓練
ダイナミックフラミンゴ療法(阪本桂造先生考案)とも言われ、片方の脚で、 左右1分間ずつ立つという動作を繰り返します。重症の場合は、机に両手をついて行ってもかまいません。徐々に指だけを机について片方の脚で立つというように、支えを減らしていきます。 
●スクワットまたは椅子からの立ち上り
スクワットを5-6回繰り返し、1日3回行います。重症の方は、机に両手をついて椅子から ゆっくり立ち上がり、ゆっくり座ることを繰り返します。

少しの心構えで、「ロコモ」も「メタボ」も予防する事ができます。

ロコモティブシンドロームの予防法

2009/08/05

水虫治療は再発防止が大切

今年は、梅雨の期間が長かったためか、水虫で悩むシニアの方も多かったようです。
特に今まで水虫にかかったことがないという方でも、足の裏や指の間がかゆくなったり、小さな水泡がたくさんできて皮膚がただれたり、ひどくなると化膿してしまう場合もあり、皮膚科を受診して初めて「水虫」である事がわかったというケースもあります。

水虫は、白癬菌(はくせんきん)という真菌(カビ)が皮膚に感染、寄生したために生じるものですが、家族の中に水虫の患者がいる場合、スリッパや浴室から感染する事があります。
また、プールや浴場など、多くの人が出入りする公の場で感染したり、病院などの共用スリッパから感染する事もあります。

水虫には、通常の足水虫の他、爪水虫、手水虫、シラクモ、ゼニタムシ、インキンタムシなどの種類がありますが、いずれも気付いたら早めに治療を受けるようにしましょう。
水虫の治療には、液剤、軟膏剤、内服薬などがあり、症状により、使い分けます。

また、水虫の治療でもっとも大切な事は、再発防止です。水虫は、かびの一種で、表面的に治ったと思っても、皮膚の下に潜んでいるのです。そのため、途中で治療をやめてしまうと、また白癬菌が増殖し、何度も再発を繰り返しやすいのです。
水虫は、治ったと思っても一ヶ月くらいは、治療を続けましょう。

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