2010/02/25

腹式呼吸の効果と健康増進

普段、私たちはあまり意識せずに呼吸をしていますが、日本人は胸で呼吸をする「胸式呼吸」が多いと言われます。それに対してお腹をふくらませたり、へこませたりして、横隔膜を上下に動かして行う呼吸を「腹式呼吸」と言っています。
腹式呼吸は、ヨガや気功、太極拳などを行う場合の基本となっていますが、健康増進のために大きな力を発揮するのです。横隔膜を上下に動かす事により、お腹にたまった血液を全身にめぐらせ、酸素や栄養素を体中に運ぶ事ができるので、多くの病気を予防する事ができます。また血圧の上昇を防いだり、脳を活性化したり、便秘の改善や冷え症の改善、老化防止やダイエット効果まであるのです。その他リラクゼーション効果もありますので、精神安定にも役立ちます。
このようなすばらしい効果のある腹式呼吸は、できれば毎日やりたいですね。

腹式呼吸のやり方は、まずゆっくりと口から息を吐き、おなかをへこませます。身体の中の二酸化炭素を外に出すわけですが、身体にたまった悪いエネルギーを一緒に出す事をイメージしてやると効果的です。次におなかをふくらませながらゆっくりと鼻から息を吸います。新しいエネルギーを身体に取り入れるというイメージでやってみましょう。

腹式呼吸をやる時の姿勢は特に決まりはありませんので、椅子にかけて行っても、立ったままでも、あるいは布団に横になった時に行ってもOKです。楽にできる姿勢で行ってみましょう。
腹式呼吸のポイントは、「吐く・吸う」をゆっくり行う事とおへその下あたりの丹田(たんでん)というツボを意識して行う事です。丹田は身体の中心と言われるところなので、ここから全身に新鮮な血液とエネルギーが流れて行く事を意識して行いましょう。
また、腹式呼吸は毎日行うようにするとさらに効果的です。

2010/02/22

トイレが近い・シニアの頻尿の悩み

トイレが近い、トイレに行く回数が多いという悩みを持つシニアの方は少なくないようです。またこのような悩みはなかなか人には言えないため、がまんしてしまうという場合が多いようです。
人間は誰しも加齢とともに膀胱の機能が低下するため、膀胱にためておける尿の量が少なくなったり、尿意を我慢するのが難しくなります。
しかし、トイレに行く回数が1日に4~7回、夜間は1回なら正常な範囲です。昼間10回以上、就寝時2回以上の場合は頻尿の疑いがあります。

頻尿の原因としては、尿道や膀胱など泌尿器の疾患による病気による場合と、神経性や心因性の場合とがあります。この中でも最も多いのが、自分の意思とは関係なく膀胱が勝手に収縮してしまう「過活動膀胱」と言われます。シニア世代の10%以上、約800万人の人が過活動膀胱の症状で悩んでいると言われています。過活動膀胱による頻尿は、老化、神経障害、脳梗塞、前立腺肥大症、ホルモンバランスの崩れなどが原因となっています。しかし、原因が特定できない「突発性過活動膀胱」も多くなっています。

他に膀胱の粘膜が細菌に感染したために起こる「膀胱炎」も頻尿を引き起こします。
また、高血圧の薬による利尿作用やコーヒーなどに入っているカフェインの作用でも頻尿は起こります。
頻尿の悩みは本人にしかわからず、本当につらいものですが、我慢せずに思い切って泌尿器科の専門医を受診してみましょう。現在は色々な治療薬も開発されています。

参考サイト 頻尿の悩み・原因と対策は
  

2010/02/08

シニアの花粉症対策

そろそろ花粉が飛び始めて来ました。毎年、花粉症に悩まされるシニアの方は、早めに予防と対策を取りましょう。
最近は、テレビや新聞の「天気情報」と合わせて、「花粉情報」が提供されるようになりました。それにより、花粉の飛ぶ日がある程度予測できるようになりましたが、特に晴れて気温が高い日や、風が強く空気が乾燥している日は花粉が多く飛ぶというデータがあります。 また、雨の日の翌日で晴れた日は、雨で地面に落ちていた花粉が空気中に舞い上がるため、飛散量が多くなります。

花粉が多く飛ぶ日が予測できたら、花粉症を悪化させないための対策を取りましょう。
まず、外出する場合は、マスクやメガネをつけて花粉が人体に入り込まないようにしましょう。目が充血したり、赤くなったり、涙が出たりという目の異常を防止するためには、メガネの着用が望ましいのです。最近は、サイドにガードが付いている「花粉症専用のメガネ」も市販されています。また、部屋の中に花粉を撒き散らさないために、「空気清浄機」の使用も効果があります。

花粉症の症状は、くしゃみ、鼻水、かゆみ、目の充血などですが、毎年、重症化するというシニアの方は、早めに対策を立てましょう。

花粉症の治療のため病院に行くと、花粉が本格的に飛散する2週間前からの「薬物療法」が勧められます。病院では、一般に「抗アレルギー薬」の内服を基本に、各自の症状に合わせ、点鼻薬や点眼薬が処方されます。症状がひどい場合は、即効性のある「第一世代抗ヒスタミン剤」が処方される事もあります。この第一世代抗ヒスタミン薬は、副作用として眠気、喉が渇く(口渇)などの症状が出やすいため、あまり長期間の使用は望ましくないとされています。
また、副作用の少ない穏やかな効き目を望むなら、漢方薬という選択もあります。花粉症を予防したり軽減する漢方薬としては、葛根湯、葛根湯加川弓辛夷、麻黄附子細辛湯、 辛夷清肺湯などがあります。

2010/02/02

変形性膝関節症とヒアルロン酸

寒い朝、起き掛けにふと、膝の痛みを感じる事はありませんか?膝の痛みの多くは「変形性膝関節症」と言われるもので、特に中高年・シニアの女性に多くなっています。最初は膝関節がこわばり、何となく違和感を覚える程度ですが、徐々に歩き始める時に痛みを感じるようになります。歩き続けていると痛みは軽くなってきますが、そのまま放っておくと歩いている時でも、安静にしている時でも痛むようになり、正座ができなくなったり、膝に水が溜まったりします。

このような「変形性膝関節症」の治療法の一つに高分子ヒアルロン酸の関節注射があります。ヒアルロン酸は関節液の主成分で、もともと私たちの体の中にあり、関節がスムーズに動くよう粘性や弾性を保つ働きをしています。しかし、50代以降から体の中のヒアルロン酸はどんどん減って行き、全身の関節の動きがギクシャクとして来ます。これは老化現象のひとつとも言えますが、関節の中でも特に負担のかかる膝に異常が出やすいという事になります。
「変形性膝関節症」では、膝の関節が炎症を起こしており、関節液であるヒアルロン酸の濃度はますます減少している状態です。
そこでこの高分子ヒアルロン酸の関節注射により、ヒアルロン酸を補う事により、膝関節の動きを良くし、痛みを軽減しようとするのがこの治療法の目的です。
関節の動きに重要な働きをしているこのヒアルロン酸には、「飲むヒアルロン酸」というものも市販されていますので、膝にちょっとこわばりがあったり、違和感がある場合は、ためしてみる価値もありそうです。

人気の投稿