2011/05/23

コラーゲン不足による老化現象とは?

アンチエイジング効果のあるサプリメントやドリンクとして人気のコラーゲンですが、このコラーゲンが不足すると、さまざまな老化現象が現れます。コラーゲンとはタンパク質の一種で、体を構成する皮膚や筋肉、内臓、骨、関節、目、髪などの組織に存在し、細胞と細胞をつなぐ役割を担っています。
張りのある皮膚、伸縮自在な筋肉、しっかりした骨と関節、正常な視力を保つ目、つやのある髪の毛などは、主にこのコラーゲンの働きによるものです。

ところが、コラーゲンは10代後半をピークに加齢とともに減少してきます。コラーゲンが減少すると、肌は張りを失ってシワやたるみが現れ、筋肉が弱って疲れやすくなり、老眼が現れたり、薄毛や白髪になったりと、さまざまな老化現象として現れます。さらに、骨粗しょう症や関節の痛みや変形を引き起こす可能性もあります。

いつまでも若さを保つためには、このコラーゲンの減少をくい止めたいところですが、まずは食品から摂るようにしましょう。コラーゲンは鶏肉の皮や豚の骨付き肉、魚類にも多く含まれています。食品に含まれるコラーゲンは、熱に溶ける性質を持っており、煮汁が冷めるといわゆる「煮こごり」となります。
また、コラーゲンが熱によって変成すると「ゼラチン」になり、ゼラチンをさらに加水分解して分子量を数千程度まで小さくすると「コラーゲンペプチド」と呼ばれるものになります。このコラーゲンペプチドは、サプリメントやドリンクとして利用されています。

2011/05/16

腸管出血性大腸菌O-111とO-157

富山県等の焼き肉チェーンで牛肉(ユッケ)を生で食べて食中毒を起こし、4人が死亡したといういたましいニュースがありましたが、あらためて食中毒の怖ろしさを感じます。この食中毒の原因となったのは、腸管出血性大腸菌のひとつである「O-111」というものでした。

大腸菌は、もともと人や家畜の腸内に存在しているもので、ほとんどのものは無害と言われています。しかし、大腸菌の中でも、下痢や消化器症状などを起こすものがあり、それらは病原性大腸菌と呼ばれています。さらにこの中でも特に強力なベロ毒素を産生して、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)をおこすものを、腸管出血性大腸菌と言っています。

今回、ユッケで食中毒を起こしたのは、この腸管出血性大腸菌のひとつであるO-111ですが、平成8年には、大阪府堺市で腸管出血性大腸菌O-157による集団食中毒が発生し、3人の死者が出ています。
大腸菌は、菌の表面にあるO抗原(細胞壁由来)とH抗原(べん毛由来)により細かく分類されており、O抗原による大腸菌だけでも、現在180種類あります。その中でO-111は111番目に発見され、O-157は157番目に発見されたもので、この他に日本でも被害を出したことのあるO-26などがあります。

これらの腸管出血性大腸菌に感染すると、2~9日の潜伏期間の後に発熱や腹痛、水溶性の下痢などを起こし、次第に血便になります。これは、ベロ毒素の作用によって大腸粘膜が破壊され、腸壁からはがれて出血するためです。重症化すると、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症を起こし、危険な状態になります。
特に子供や高齢者など、抵抗力の弱い人が感染すると重症化しやすいので、注意する必要があります。
また、症状から食中毒が疑われる場合は、できる限り早く病院の診察を受けるようにしましょう。

参考サイト 食中毒の症状と応急処置

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