2010/10/31

首への負担が頭痛を引き起こす

最近、頻繁に頭痛がするというシニアの方は、首のこりを疑ってみてください。「頭痛の原因の7~8割は首が原因」と言われるほど、首と頭痛は関連があります。
頭痛や肩こりは、自覚症状として現れますが、首はあまり自覚症状として現れません。しかし、首の細い筋肉が「3~5kg」もある頭を支えているのです。
そして、前かがみになったり、猫背になるとその重さが2~3倍もの負担となって首にかかってきます。「首がこる」という表現の仕方もありますが、肩こりと同じように知らないうちに首もこっています。

首には、頭を支えるという役目の他に、脳へと続く神経や動脈などの重要な器官が入っています。首がこると血液の循環も悪化しますから、頭痛のほかにめまい耳鳴り、集中力の低下、気力の低下などの症状が現れて来ます。さらに悪化すると手のしびれや脱力といった症状も現れます。

このような首のこりを防ぐには、首への負担がかからないように普段から姿勢に気をつけることが大切です。同じ姿勢を長時間続ける場合は、時々軽い体操などをして、首や肩の周りの筋肉のこりをほぐすようにしましょう。
慢性的に首の違和感や痛みがある場合は、枕の影響も考えられます。自分の頭の高さにあったものを選ぶようにしましょう。また、あまり柔らかすぎる枕も頭が沈んでしまい、首に負担がかかりますので、注意してください。

2010/10/15

玄米を食べる時の注意

おいしい新米が出回っています。つやつやとした真っ白な白米は何と言ってもおいしいものですが、健康のためには「玄米」のほうが良いという話を時々聞きます。
確かに玄米には、胚芽の部分に、ビタミン・ミネラル・食物繊維などたくさんの栄養成分が含まれています。お米の胚芽の部分は次の新しい生命の芽を出すための中心なので、栄養成分の宝庫と言えますが、同時に残留農薬も凝縮されている可能性が高いのです。

無農薬・有機栽培の玄米なら残留農薬の心配はありませんが、もうひとつ問題なのは胚芽や表皮に含まれている「フィチン酸」という物質です。フィチン酸には強力な排泄作用があるため、体内の毒素を出してくれます。それと同時にミネラルと結合してフィチン酸塩になるため、ミネラルも排出してしまうのです。
この毒素排出作用のため、玄米を食べて病気が治るということもありますが、食べ続けるとミネラル不足に陥ります。玄米を長年食べている人は虫歯になりやすいというデータもありますが、これは身体にとって重要なミネラルであるカルシウムが奪われてしまうことが原因と言われます。
玄米は栄養豊富で身体に良いというのは本当ですが、盲目的に玄米ばかりを食べるのは危険です。玄米を食べる場合は、必ず無農薬のもの選び、また長期間食べ続けないことが健康を守るためには大切です。

2010/10/12

オルニチンは肝臓の働きを活性化

最近、さまざまな食品に使われ、よく耳にするようになった「オルニチン」は、体内では遊離アミノ酸として存在しています。シジミに多く含まれていることで良く知られていますが、肝機能の改善効果が期待され、疲労回復や二日酔い対策にも役立つことが証明されています。
オルニチンは、タンパク質を分解する時に生じる有害なアンモニアを肝臓で代謝・解毒し尿素に変える働きがあり、この仕組みを「オルニチンサイクル」と言っています。そのため、オルニチンを摂取することは、このオルニチンサイクルが円滑に回るのを助けることになり、肝機能改善につながるのです。

また、オルニチンには、アンチエイジングに必要な成長ホルモンの分泌を促進する働きがあるといわれており、筋肉や骨を強化したり、免疫力を高めて基礎代謝をあげる働きもあります。他にも腎臓障害の改善やカリウム欠乏症による尿の濃縮力低下の症状改善、疲労感の軽減など、さまざまな健康効果がクローズアップされています。

このオルニチンのサプリメントは以前からありましたが、最近はビールや即席味噌汁、ゼリーやヨーグルト、おかゆなどの食品にもオルニチンが入っているものが発売されています。
お酒をたくさん飲む方は、シジミをたくさん食べると良いと昔から言われていましたが、そうでないシニアの方もオルニチンを積極的に摂るようにしましょう。

2010/10/05

受動喫煙が健康に及ぼす影響

タバコの値上げが実施され、これを機会に禁煙に踏み切る人も増えて来ましたが、「今まで通り吸い続ける」という方や、値上げ前に買いだめをした方もいるようです。
そんな中で、先日は「受動喫煙」が原因で死亡する人は、国内で少なくとも年間約6800人に上るとの推計を、厚生労働省の研究班が発表しました。このデータは、受動喫煙との因果関係がはっきりしている肺がんと虚血性心疾患の死者だけを対象にしているため、実際にはもっと多い可能性があるそうです。

「受動喫煙」とは、自分がタバコを吸わなくても、他人が吸ったタバコの煙を吸わされることを言い、「間接喫煙」とか「不随意喫煙」、「不本意喫煙」と言われることもあります。
タバコの煙の中には、約40種類の発がん物質を含む、数千種類の化学物質が含まれていますが、喫煙者が吸い込む主流煙よりも、火のついた先端から出る副流煙のほうにより多くの有害物質が含まれています。
この有害物質には血管を収縮させて血流を悪くするニコチンや、全身への酸素の運搬を妨げる一酸化炭素、発がん物質のベンツピレンやニトロソアミン、ダイオキシンまで含まれています。

そのため、受動喫煙が健康に及ぼす影響は計り知れないものがあります。短時間の受動喫煙でも、目のかゆみや痛み、のどの痛み、くしゃみ、息苦しさ、鼻汁、動悸、めまい、頭痛、寒気などの症状が現れます。また、頻脈、皮膚温低下、血圧上昇が起き、血が固まりやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。
さらに受動喫煙が慢性化すると、肺がんを初めとする各種のがんや心臓疾患、呼吸器系疾患のリスクが非常に高くなるのです。
赤ちゃんや子供に受動喫煙が与える影響も重大で、有害物質が気管支や肺に吸い込まれ、喘息や気管支炎などの呼吸器の病気にかかりやすくなります。
受動喫煙の恐ろしさを知り、家族のためにもこの機会に禁煙することをおすすめします。

2010/10/02

便秘予防がガン予防につながる理由

便秘を予防することは、ガンを予防することにつながります。
その理由は、便秘になると腸内の悪玉菌が急激に増えるからです。腸内には通常約100種類の細菌が棲み着いていますが、その数は何と100兆個にも及びます。便秘になると腸管内に長い間、便が留まっていることになりますが、その便をもとにウェルシュ菌やクロストリジウム菌などのいわゆる悪玉菌(腐敗菌)が、腸内の蛋白質やアミノ酸を腐敗させて発ガン物質を産生するのです。

腸管から吸収された発ガン物質やその他の有害物質は、肝臓に運ばれて解毒化されますが、便秘が続くとこの解毒化が間に合わなくなります。その結果、発ガン物質が体内をめぐり、ガンの発生に至ることになります。

ガン発生のリスクを減らすには、便秘を予防し宿便を作らないことが大切です。そのためにも、普段から食物繊維を多く含む食品を摂るようにしましょう。食物繊維は、消化されませんが、便の量を増やして便通を良くするほか、腸内の有害物質や発ガン物質を吸着して便と一緒に体内へ排出する働きがあります。
また、ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌や乳酸菌は、腸管内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして腸内の免疫機能を高め、ガンの発生を抑える働きがあることが認められています。

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