2010/03/27

春先は皮膚炎の悪化に注意

春は、皮膚炎が悪化しやすい季節です。
その原因は、冬の間は寒さで汗をかくこともあまりありませんでしたが、春になって暖かい日が続くと汗をかくことが多くなり、汗腺の開閉がまだ不十分なため、発疹や湿疹が出やすくなるからです。
また、春先は季節の変わり目で、内分泌系や自律神経系のバランスがくずれがちである事も皮膚炎が多い一因として考えられています。
この時期は温度調節が一番難しい時期ですが、厚着をして汗をかいた場合はこまめに汗を拭き取らないと、雑菌の温床となり、かゆみが出てきます。

外に出ると色々な植物が芽を出していますが、注意しないと植物に触れただけで皮膚炎がおこる「接触性皮膚炎」というものもあります。接触性皮膚炎は、刺激による「一時刺激性接触性皮膚炎」と「アレルギー性接触性皮膚炎」とに分けられますが、「一時刺激性接触性皮膚炎」は誰もがかかる可能性のある皮膚炎です。
注意しなければならないのは、「アレルギー性接触性皮膚炎」で、ある特定の物に触れたときにアレルギー反応を起こし、皮膚炎が悪化するというものです。
この「アレルギー性接触性皮膚炎」は、最近シニア世代の方にも増えていますので、注意してください。皮膚が赤みをおび、急激にブツブツができたり、体のあちこちに広がった場合は早めに皮膚科を受診しましょう。病院では、ステロイド軟こうなどで治療をしますが、処置が早ければ回復も早くなります。

2010/03/24

漢方薬の副作用と瞑眩(めんげん)の違い

最近は、東洋医学が見直され、通常の病院でも「漢方薬」を処方される事も多くなってきました。
2000年以上もの歴史のある漢方薬は、特に慢性疾患や体質改善を必要とする疾患の改善に効果があります。
ところで、漢方薬は化学合成された「西洋薬」とは異なり、自然界のものから作られるため、効き目が穏やかで副作用はないと思われがちですが、使い方によっては、副作用の症状が現れることがあります。
漢方薬の副作用としては、むくみ、胃腸障害、血圧上昇、尿量の減少、間質性肺炎などが良く知られています。

また、漢方薬には瞑眩(めんげん)というものがありますが、これは漢方薬独特の症状で、副作用と間違えやすいので注意が必要です。
瞑眩(めんげん)とは、ひと言で言えば「好転反応」のようなものですが、漢方薬による治療中に症状が一時悪化し、その後回復するという経緯をたどります。瞑眩(めんげん)の多くは、漢方薬を飲んでから1~2日後に現れる事が多いようです。
副作用が出た場合は、そこで漢方薬の服用をストップする必要がありますが、瞑眩(めんげん)の症状が出た場合は、漢方薬の服用を続けるうちに症状が改善したり、軽減してきます。

しかし、漢方薬の副作用と瞑眩(めんげん)の違いは、一般人には判断が非常に難しいとされています。
そのため、漢方薬の使用に関しては専門医か、または漢方薬に詳しい薬剤師の指示のもとに服用する事が大切です。

2010/03/19

朝、すっきり目覚めるには?

気候も暖かくなり、過ごしやすくなって来ました。
朝、真冬の頃はひんやりとしていた部屋の中もぽかぽかとして、つい寝過ごしてしまうという方もいますが、「どうもすっきり起きられない」というシニアの方もいます。
そんな時は、眠ったはずなのに、何か体の疲れが取れず頭もどんよりとしている場合が多いようです。

できれば、朝はすっきり目覚めたいですね。
そのためには、眠る前にちょっとした工夫が必要です。
寝る前に体をちょっと動かして、軽いストレッチなどをしてみましょう。その後、ゆったりと入浴をして汗を流し、リラックスします。
寝る前の30分間は、刺激的なテレビドラマを見たり、推理小説などを読むとぐっすり眠れなくなる原因になりますので避けましょう。また、寝る直前のカフェインの摂取は、神経を興奮させますので、控えてください。コーヒーや紅茶を飲むよりは牛乳を温めたホットミルクがおすすめです。

また、朝、すっきりと目覚める事ができない原因のひとつがストレスです。ストレスがあると眠りが浅くなり、質の良い睡眠が取れません。
たとえ心配ごとがあっても「時間が経てばどうにかなる」と、おおらかに構え、考えないようにしましょう。ラジオの深夜放送などを聴いて、注意をそちらに向けるのもひとつの方法です。クラシックなどの好きな音楽をゆったりと聴くのもストレス解消には効果的です。

一年で一番過ごしやすいこの季節、すっきりと目覚めて有意義な1日を過ごしたいですね。

2010/03/15

白髪が増える原因は?

白髪は、多くの場合40代、50代くらいから現れ始め、60代を過ぎると徐々に増えて来ます。いつまでも若々しくいたいと願うシニアの方にとっては、何とか白髪になるのを防ぎたいところですね。

人間の髪の毛は、元来は生えた時は白い色をしています。頭皮にある毛母細胞にメラノサイト(色素形成細胞)というものがありますが、ここでメラニン色素が生成され、髪の毛に黒い色がつけられるのです。
しかし、年を経るに従ってこのメラノサイトはメラニン色素を作る力が弱くなったり、メラノサイト自体が減少してしまいます。
そのため、生えてきた髪の毛を着色する事ができなくなり、白いまま成長してしまいます。それが白髪となるわけですが、メラノサイトが減少するにつれ、白髪の数も徐々に増えて行くのです。
これが加齢に伴って白髪が増える主な原因ですが、他にも頭皮の血行不足や栄養の不足、ストレスによる代謝の低下、睡眠不足や喫煙なども関連してきます。
これ以上、白髪を増やさないためには、日常生活にも気を配りひとつひとつの原因を取り除いて行く事が大切です。

また、白髪が増えたからと言って必要以上に落胆する事もありません。
現在は、ヘアカラーやヘアマニキュア、カラーリンス、白髪染めシャンプーなど、白髪を上手にカバーするための製品がたくさん出回っています。自分の髪質に合ったものを選び、効果的に利用しましょう。

しかし、白髪を決して隠そうとせず、自分の個性として生かし、堂々としているシニアの方もたくさんいます。白髪は、生かし方によっては自分の魅力に変える事もできるのです。

参考リンク 老化現象と白髪の関係

2010/03/10

内臓脂肪型肥満を防ごう

寒い時期は外に出かけるのもおっくうになり、気がつくとお正月からずっと運動不足というシニアの方は、「内臓脂肪型肥満」に注意しましょう。

肥満には、2つのタイプがあって、下腹部や腰の周り、太もも、おしりの周りなどの皮下に脂肪が溜まるタイプを「皮下脂肪型肥満」と言い、内臓の周りに脂肪が溜まる肥満を「内臓脂肪型肥満」と言っています。
一般に腹囲が男性では85cm以上、女性では90cm以上であれば、内臓脂肪型肥満が疑われ、メタボリックシンドロームの危険があると言われます。

「ちょっとお腹周りに脂肪がついてきたな」と感じたら、内臓脂肪型肥満になる前に対策をとりましょう。シニア世代になると、若い頃に比べ基礎代謝量が落ちて来ます。基礎代謝量とは、何もせず横になっているだけで、心臓が動いたり、呼吸をしたりするためのエネルギー消費量ですが、その基礎代謝量が落ちているという事は、若い頃と同じ量の食事をとると、消費しきれなかったエネルギーが脂肪として身体に溜まるという事です。

しかし、脂肪がたまるのを防ぐ方法があります。
それが、有酸素運動と言われるもので、ウォーキングやジョギング、スイミングなどの身体に負担がかからず酸素を多く取り込む運動法です。
また、可能であれば時には腹筋や腕立て伏せなどの運動で、筋肉量を増やしておきましょう。
筋肉は、身体の中でも多めのエネルギーを消費するからです。

そろそろ寒さも緩み、暖かくなってきますね。
メタボリックシンドロームになる前に、外へ出て運動し、内臓脂肪を減らしましょう。

2010/03/07

多重花粉症が増えている

本格的な花粉症のシーズンになりました。
すでに、スギ花粉による花粉症の症状に悩まされているシニアの方も多いと思いますが、最近はスギ花粉以外の他の花粉にもアレルギー反応を起こす「多重花粉症」が増加しているそうです。
「鼻すっきりの健康学 花粉症に負けない知識と『粘膜1本注射療法』」(講談社)の著者である耳鼻咽喉科専門アレジオ銀座クリニックの呉孟達(ご・もうたつ)院長によると、同クリニックを受診した鼻炎症状を訴える患者の約60%に2種類以上の花粉アレルギーが見られたという事です。

スギ花粉は、2月下旬から4月中旬に飛散量のピークを迎えますが、他にもヒノキ(3月中旬から4月下旬)、カモガヤ(5月上旬から6月下旬)、ブタクサ(8月中旬から9月下旬)、ヨモギ(9月中旬から9月下旬)ハンノキ(3月中旬から4月中旬)などが花粉症を引き起こすものとして知られています。
また、花粉ばかりでなくハウスダストやダニ、カビ、動物の毛などを抗原とするアレルギーを合併している人も増えているそうです。

このように、花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状の原因となるものは私たちの身近にいくつも存在するわけですが、2種類の花粉に反応する場合を「2重花粉症」、3種類の場合は「3重花粉症」という事になります。
呉孟達(ご・もうたつ)院長によると、こうした多重花粉症の場合は、鼻の粘膜が炎症を起こしている期間が長く、抗原に対する粘膜の防衛機能が落ちているため、アレルギーの重症化や多重化につながるとして注意を促しています。

現在は、花粉症の新しい治療法も色々と確立されていますので、スギ花粉症と言えども放置しないようにする事が大切です。

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