2010/10/05

受動喫煙が健康に及ぼす影響

タバコの値上げが実施され、これを機会に禁煙に踏み切る人も増えて来ましたが、「今まで通り吸い続ける」という方や、値上げ前に買いだめをした方もいるようです。
そんな中で、先日は「受動喫煙」が原因で死亡する人は、国内で少なくとも年間約6800人に上るとの推計を、厚生労働省の研究班が発表しました。このデータは、受動喫煙との因果関係がはっきりしている肺がんと虚血性心疾患の死者だけを対象にしているため、実際にはもっと多い可能性があるそうです。

「受動喫煙」とは、自分がタバコを吸わなくても、他人が吸ったタバコの煙を吸わされることを言い、「間接喫煙」とか「不随意喫煙」、「不本意喫煙」と言われることもあります。
タバコの煙の中には、約40種類の発がん物質を含む、数千種類の化学物質が含まれていますが、喫煙者が吸い込む主流煙よりも、火のついた先端から出る副流煙のほうにより多くの有害物質が含まれています。
この有害物質には血管を収縮させて血流を悪くするニコチンや、全身への酸素の運搬を妨げる一酸化炭素、発がん物質のベンツピレンやニトロソアミン、ダイオキシンまで含まれています。

そのため、受動喫煙が健康に及ぼす影響は計り知れないものがあります。短時間の受動喫煙でも、目のかゆみや痛み、のどの痛み、くしゃみ、息苦しさ、鼻汁、動悸、めまい、頭痛、寒気などの症状が現れます。また、頻脈、皮膚温低下、血圧上昇が起き、血が固まりやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。
さらに受動喫煙が慢性化すると、肺がんを初めとする各種のがんや心臓疾患、呼吸器系疾患のリスクが非常に高くなるのです。
赤ちゃんや子供に受動喫煙が与える影響も重大で、有害物質が気管支や肺に吸い込まれ、喘息や気管支炎などの呼吸器の病気にかかりやすくなります。
受動喫煙の恐ろしさを知り、家族のためにもこの機会に禁煙することをおすすめします。

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