2014/04/03

頭痛薬で頭痛が悪化することがある

はっきりした原因や脳の異常がないにもかかわらず、慢性的な頭痛に悩まされる場合、「頭痛持ち」という言葉を使ったりします。頭痛の約9割の人がこのタイプで、命に別状はないものの症状がつらいため、頭痛が起こるたびに頭痛薬を飲んでいるという人が少なくありません。

しかし、頭痛薬(鎮痛剤)の飲み過ぎで頭痛が悪化してしまうこともあるため、注意が必要です。頭痛薬は、痛みの元となる成分が作られるのを防いだり、痛みの感覚が脳に伝わるのを防ぐことにより、鎮痛剤の役目を果たしています。ところが、繰り返し繰り返し頭痛薬を飲むことにより、頭痛を起こす刺激のレベルが低下し、痛みに対して敏感になります。そこでまた頭痛薬を服用し、さらに頭痛が悪化するという悪循環になります。

このような状態が「薬物乱用頭痛」で、こうなると個人による改善は難しくなります。頭痛薬を飲むたびに頭痛がひどくなる、頭痛が月に15日以上ある、毎日のように頭痛薬を飲んでいるという方は、「薬物乱用頭痛」の可能性もあるので、頭痛外来などを受診し、専門医の指示に従うようにしましょう。
普段から頭痛に悩まされる方は、無理に痛みを我慢する必要はありませんが、「薬物乱用頭痛」の怖さも知っておきましょう。頭痛薬を服用する場合は、適切な用法・用量を守るようにすることが大切です。


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