2014/01/12

アルコールと肝臓の関係

年末、年始とお酒を飲む機会の多かったシニアの方は、ひょっとしたら肝臓が疲れているかもしれません。お酒を飲むと、体内に入ったアルコールは胃や小腸で吸収された後、肝臓に運ばれて分解されますが、あまりにも大量のお酒を一度に飲んだり、毎日のように飲んだりすると、肝臓での処理が間に合わなくなってしまうからです。

肝臓に運ばれたアルコールは、酵素によってアセトアルデヒドと水素に分解され、さらに酢酸に分解されて中性脂肪などに変えられ、不要な分は炭酸ガスと水になって体外に排出されます。
ビルー大瓶1本、または日本酒1合を肝臓で処理する時間は、個人差はありますが約3時間と言われます。しかし、酵素の働きが弱かったり、肝臓での分解処理が間に合わなかったりすると、アセトアルデヒドの影響で顔が赤くなったり、二日酔いの症状が現れたりします。

頭痛や吐き気などの不快な症状に悩まされる二日酔いですが、このような状態が何日も続けば、肝臓の負担は大変なものになります。飲み過ぎや食べ過ぎで肝臓の処理能力を超えてしまうと、肝臓に中性脂肪が溜まって「脂肪肝」になります。さらに大量にお酒を飲み続けると、「アルコール性肝炎」になったり、最終的には肝細胞が線維状になって硬くなってしまう「肝硬変」になることもあります。
「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓は、よほど悪化してからでなくては、自覚症状としてあらわれません。初期のアルコール性肝障害なら、食事に気をつけて禁酒するだけで治癒しますが、普段から飲み過ぎに気をつけて肝臓をいたわるようにしたいですね。


人気の投稿