2010/11/03

「世界糖尿病デー」と「全国糖尿病予防週間」

糖尿病の患者数が世界的な規模で年々増加しています。現在、世界の成人人口の約5~6%が糖尿病をかかえており、このまま行けば、2025年には3億8, 000万人にも達すると言われています。
この糖尿病の脅威に対して、国連は11月14日を「世界糖尿病デー」として指定し、全世界をあげて糖尿病の撲滅キャンペーンを実施しています。この日は糖尿病治療に必要な「インスリン」を発見し、ノーベル生理学・医学賞を受賞したフレデリック・バンティング博士の誕生日に因んでいるそうです。

40歳以上の3人に1 人が糖尿病または糖尿病予備群である日本では、11月8日から11月14日を「全国糖尿病予防週間」に指定し、「世界糖尿病デー」と合わせて、糖尿病予防と重症化防止に向けた啓発運動を全国的に開始しています。

糖尿病は、初期には殆ど自覚症状がないため、見逃されやすい病気です。糖尿病が進行すると「のどが渇きやすくなる。疲れやすくなる。尿の量が多くなる。体重が減る。食欲が旺盛になる。だるい。手足の感覚がない。」などの症状があらわれます。
そしてこのような症状を抱えたまま放置しておくと、網膜症(視力低下、最悪の場合失明)、腎症(腎不全による透析導入)、神経障害(しびれ、感覚麻痺)などの重大な合併症が現れます。これを防ぐためには、定期的な健康診断を受け、早期発見、早期治療を開始することが何よりも大切です。

世界糖尿病デーの11月14日には、糖尿病啓発運動への団結を意味するブルーサークルに因んで、日本の東京タワーをはじめ、エンパイアステートビルやエッフェル塔、アテネのパルテノン神殿、カナダのバンティング・ミュージアムなど世界の200ヵ所以上でブルーのライトアップが行われます。

これを機に糖尿病への関心を高め、早期発見、早期治療につとめましょう。

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