2011/03/04

精神状態と血圧の関係

高血圧は、自覚症状がないうちにさまざまな生活習慣病を引き起こします。そのため、常に血圧の変動には気をつける必要がありますが、精神状態も血圧の上昇に大きな影響を与えます。
心配事や悩み、不安などがあってそれが長期間続くと、自律神経に影響を与え、交感神経の緊張状態が続いて血圧を上昇させてしまうのです。
また、急激な怒りや驚きといった精神状態は、感情中枢を興奮させ、血圧の上昇を招きます。このような時は、脳内の血管も急激に広がるため、顔が赤くほてったり、頭痛が起きたりすることもあります。

病院の診察室などで普段よりも高い血圧が計測されてしまう白衣高血圧(はくいこうけつあつ)も、精神状態が血圧に影響を与えるひとつの例と言えます。家庭で測定するときには何ともありませんが、病院の診察室で医師や看護士を目の前にすると、精神的に緊張し、それが自律神経に影響を与え、血圧が上昇してしまうのです。
職場の健康診断の時にも、「血圧が高く出たらどうしよう」といった不安な精神状態から、血圧が上昇してしまうこともあります。このような時は、深呼吸をして気持ちを落ち着かせてからもう一度測定してもらうようにすると、正確に近い血圧を測定することができます。

人間である以上、常に平安な心の状態を保つのはなかなか難しいですが、精神状態が血圧に影響を与えるということを知っておくことは大切です。特に長期間の心配事や悩みを抱えてストレスが溜まりがちなシニアの方は、気分転換や休息などをとることにより、血圧の上昇を抑え、安定させることができます。

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