2014/08/24

金属床総義歯の負担軽減制度

60代、70代になっても、できる限り自分の歯で食事をしたいというのは多くのシニアの願いですが、やむを得ず義歯になることもあります。
現在は色々な素材による義歯が開発されていますが、一般に保険内でできるものはアクリル樹脂のレジンで作られます。レジンによる総義歯は、どうしても硬く床の部分も厚みが出てしまうため、慣れるまである程度の時間がかかります。

保険外の自由診療による総義歯には、床の部分にコバルトクロムやチタンなどの金属を用いた金属床義歯があります。金属床義歯は、床の部分が薄くなり、食物を口の中に入れたときに温度を感じやすいというメリットがあります。温かいものは温かく、冷たいものは冷たく感じるため、レジンに比べてより快適に使用することができます。また、強度があるため、誤って落としてしまったとしても殆ど割れることはありません。

この金属床の総義歯は、保険がきかないため15万から25万と高額になり全額自己負担が原則ですが、自由診療の一部を保険で給付する「特定療養費制度」というものがあります。この制度は、「時代に即応した上質の治療の提供と、患者さんの負担を軽減する」といった目的で平成6年6月より実施されたもので、歯科医院や治療日数により異なりますが、約45000円ほど軽減されます。
あまり周知されていないので、このような制度があることさえ知らない方が多いのが実情ですが、いずれ金属床義歯を作りたいという希望を持っているシニアの方は、ぜひ歯科医院で相談してみてください。


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