2010/09/18

認知症と睡眠の関係

認知症と睡眠は互いに密接な関係があることが最近の研究でわかって来ました。
睡眠が浅くぐっすり眠れないとか、夜中に何度も目覚めてしまう、いつも寝不足状態というシニアの方は注意してください。睡眠の状態が悪いと認知症になる確率が高くなるからです。

高齢になると誰しも中途覚醒や早朝覚醒が多くなるのが普通ですが、アルツハイマー型認知症になると、生体リズムの中枢である体内時計が壊れ、睡眠と覚醒のリズムがおかしくなって来ます。初期には、昼間はウトウトして夜になると頭が冴えて眠れなくなるという症状が起きます。それがだんだん進行すると、昼と夜の区別ができなくなり、昼間は眠っていて夜になると騒ぎ出すという昼夜逆転現象が起きたり、昼でも夜でも寝たり起きたりを繰り返すようになります。さらに進行すると今日が何月何日かということもわからなくなります。
このような認知症による睡眠障害は本人ばかりではなく、介護者にとっても大きな負担となります。

夜、十分な睡眠がとれないと昼寝をするケースが多くなりますが、習慣的に1時間以上の昼寝をしていた人は、そうでない人に比べて認知症になる確率が2倍になり、毎日30分以内の昼寝をしていた人は、認知症になる確率を5分の1に減らすことができるという統計もあります。
生活習慣を見直して毎日の睡眠時間をきちんととり、昼寝は30分以内にするということに留意すれば、認知症になる確率を減らすことができます。

関連リンク 認知症とはどのような病気か

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