2011/02/08

年をとると体が縮む・・・その原因は?

「年をとると体が縮む」ということがよく言われます。実際に、90歳以上の高齢の方を見ると、身長・体重ともに減少しているのがわかります。
では、なぜ年をとると体が縮むのでしょう。その謎を解くカギは、体の水分量にあるようです。健康な成人の体の水分量は約60%ですが、加齢に従い、10%ほど減少して来ます。体内の水分量が減少するということは、体が乾きやすくなるということで、肌が乾燥しがちになり、しわやたるみを作ります。
それだけならよいのですが、水分が減ると体の各器官を構成している細胞も縮むのです。体を支えている骨量や筋肉量は20歳代から徐々に減少しますが、特に女性の場合は更年期のあたりから急激に減少します。脂肪組織だけは残るので、50代の頃は腰周りやお腹周りに脂肪がついている人が多いようです。これが俗に言う「中年太り」というものですが、さらに高齢になるとその脂肪も徐々に減少して来ます。
そのほか、肝臓や腎臓などの内臓を構成している細胞も縮み、身長・体重の減少に影響を与えます。また、内臓の萎縮は、それぞれの働きの低下を招き、病気にかかりやすくなります。同時に脳の萎縮や脳細胞の減少も起こっているわけですが、それが進行すると、認知症になる可能性もあり、これは何としても避けたいところですね。
このようなことが原因で、「年をとると体が縮む」わけですが、毎日、栄養バランスの良い食事を取り、適度な運動をして骨量や筋肉量を減らさないようにすれば、体の縮み方を最小限に抑えることができるかもしれませんね。

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