2011/04/05

放射線被曝とβグルカン(ベータグルカン)

大震災による福島原発の事故は、収束までにまだまだ時間がかかりそうです。次から次へと発生するトラブルに懸命の復旧作業が続けられていますが、多くの国民が、放射性物質の拡散により水道水や毎日食べる野菜や果物は大丈夫なのだろうかといった不安を抱えています。

そんな中、放射線被曝を防ぐために「βグルカン(ベータグルカン)」というサプリメントを摂取すると良いという情報が出回っています。
βグルカン(ベータグルカン)は、主にアガリクスなどのキノコ類やパン酵母の細胞壁に含まれる成分で、以前から、免疫力を高め、がんやアレルギーを予防する機能性食品として知られていました。βグルカン(ベータグルカン)の中でもパン酵母(イースト菌)の細胞壁から抽出精製した高分子結合の多糖類であるβ1.3Dグルカンが注目されています。β1.3Dグルカンを放射線をあびる1週間から2週間前に服用しておくと、白血球の減少を緩和することができるという研究結果もあるそうです。

β1.3Dグルカンはすでにサプリメントとして製品化されていますが、1970年代にアメリカで多くの科学者が研究に取り組み、1990年以降はヨーロッパや日本でも多くの大学や研究機関で動物実験などが行われるようになりました。
しかし、まだ人体への効果や影響ははっきりと確認されていないというのが現状のようです。β1.3Dグルカンが本当に放射線被曝を予防できるのかどうかについては、研究結果を待つしかありませんが、情報に惑わされず、ひとりひとりが冷静な判断をするようにしましょう。

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