2012/02/22

シニアと頻脈

毎日、自宅で血圧を測定しているシニアの方が多いと思いますが、血圧計には最高血圧と最低血圧のほか、脈拍数も一緒に測れるものがあります。
脈拍数は、運動をした場合や緊張した場合、驚いた場合は誰でも多くなりますが、安静時に脈の数が多くなると心配になりますね。

通常、大人の安静時の脈拍数は毎分50~70回と言われますが、100回を越える状態を「頻脈(ひんみゃく)」と言っています。この頻脈は不整脈のひとつですが、多くの場合、脈拍数が毎分150回から200回前後になります。
頻脈の症状として、脈が速くなると同時にめまいや息苦しさを感じることもありますが、意識がはっきりしていて心筋梗塞などの心臓疾患がなければ、特に治療の必要はありません。

しかし、「1分間に120回以上の頻脈が、突然始まり、突然止まる」と言う場合や、毎分200回~400回もの脈を打ち血圧が下がって脈がとれにくくなったり、息苦しさや胸苦しさを感じるとともに、めまいや立ちくらみがあったり、冷や汗が出たり失神したりする場合は、何らかの病気が隠れている可能性があり、病院での検査が必要です。

また、シニアに多い頻脈の中には、脈拍がバラバラで速くなる「心房細動」というものがありますが、この場合は長期間放っておくと心臓に負担がかかったり、脳梗塞を起こしやすくなることもあります。
治療の必要のない頻脈は、心理的ストレスやアルコールまたはカフェイン入り飲料を大量に飲みすぎた場合にも起こりますが、高血圧症の方や高コレステロール症の方、また脈が速くなる原因がわからず心配な方は、医師の診断を受けてみましょう。

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