2012/03/04

朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒とは?

若い頃は、目覚まし時計をかけておいても朝なかなか起きられなかったのに、最近はまだ暗い4時とか5時に目が覚めてしまうというシニアの方が多くいます。もう一度寝ようと思っても、今度はなかなか眠れず、どうもスッキリしないという日が何日も続いている場合、ひょっとしたら「早朝覚醒」という睡眠障害のひとつかも知れません。

昔から「高齢者は朝が早い」というイメージがありますが、人は誰でも加齢に従い、睡眠パターンが変化します。睡眠は、「メラトニン」という眠りを誘うホルモンが関係しています。メラトニンは、日が沈み、暗くなって来る頃に脳の松果体から分泌され始め、体温や脈拍、血圧を低下させ、自然に眠りを誘います。
しかし、加齢に伴い、このメラトニンの分泌が抑えられるようになるため、夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」や、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」という睡眠障害が起きやすくなるのです。このメラトニンの分泌量は、70歳を超えると昼間と同じくらいになってしまうとも言われ、それに従って睡眠パターンも変化して来ます。

これは誰にでもあることなので、たとえ、早朝覚性があっても、生活に支障がなく、眠ることによりある程度疲れが取れるようなら心配はありません。朝早く目が覚めてしまったら、思い切って起きてしまい、朝ごはんの用意をしたり、お茶を飲んだり、体操をしたりするのも良いでしょう。

しかし、悩みや心配事が頭から離れずなかなか眠れなかったり、中途覚醒や早朝覚醒が頻繁にあるほか疲れがまったく取れないという場合は、注意が必要です。本人がしらないうちにうつ状態に陥っている可能性があるからです。このような場合は体調にも影響して来ますので、早めに専門医を受診しましょう。

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