2012/03/13

ビタミンEの摂りすぎに注意

ちょっと栄養不足かなと感じた時に、必要な栄養分を手軽に摂れるサプリメントを利用する人が増えています。また、何らかの症状悪化を抑えたり病気を予防するためにサプリメントを摂ることもあります。
数あるサプリメントの中でも、ビタミン類のサプリメントはコンビニやドラッグストア、スーパーなどにも置いてあるので、いつでも購入できます。
しかし、最近クローズアップされているのが、ビタミンEの過剰摂取による副作用です。ビタミンEは代表的な抗酸化ビタミンで、活性酸素が原因の脳疾患や心疾患、ガンなどの病気を防ぎ、若々しさを保つ働きがあることが良く知られています。また、全身の血行を良くして新陳代謝を促進、血圧の上昇を抑えたり悪玉コレステロールの酸化を抑制する働きもあります。
このような作用だけを見れば、中高年世代やシニア世代には、積極的に摂取したほうが良いビタミンと言えますが、ビタミンEを過剰に摂取した場合、「骨粗しょう症」になる危険もあることがわかりました。
慶応大や東京医科歯科大、大阪医科大などの研究チームが3月4日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表したところによると、ビタミンEには骨を壊す働きのある「破骨細胞」を巨大化させて骨量を減少させ、骨粗しょう症を引き起こす作用があることが実験によりわかったそうです。
ビタミンEは、脂に溶けやすい性質があることから脂溶性ビタミンと呼ばれていますが、過剰摂取すると体内に蓄えられ、副作用を起こしやすいのです。
厚生労働省の食事摂取基準では、成人の場合のビタミンEの摂取量は、1日7ミリグラム程度で、上限は800ミリグラムと定められていますが、必要以上に摂り過ぎると逆に健康に悪影響を与える可能性があることを覚えておきましょう。

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