2013/03/04

マダニによる感染症を防ぐには

野外に生息するマダニによる感染症で、日本国内では5人の死亡が確認されました。この感染症は「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」というもので、2009年に中国で集団発生し2011年にウィルスとして特定されたものです。
日本国内では、2013年1月末にこのウィルスが初めて確認されましたが、最近発表された長崎県の60代男性の場合は、2005年に死亡していたことがわかりました。

マダニは全国どこにでも生息しており、以前からマダニによる感染症は存在していました。「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のほかにも、「日本紅斑熱」や「ライム病」などもあり、いずれもマダニに刺されたことが原因となっています。

マダニは、吸血性のダニの中でも大型で肉眼で見ることができます。吸血前の体長は2ミリくらいですが、人間やその他の動物の血を十分に吸った後は何と2センチくらいになることもあります。マダニの口器はギザギザの鋏のような形をしており、一度皮膚にくい込むと手で引っ張ってもなかなかはずせません。吸血が終わると自然に離れますが、それまでに5日から10日もかかります。
無理にマダニを取り除こうとすると、皮膚の中にマダニの頭部が残ってしまいウィルス感染や皮膚が化膿するおそれもあります。マダニにかまれていることに気づいたら、早めに医療機関を受診しましょう。
また、野山に出かける時は、長袖の服・長ズボンを着用して皮膚を露出させないようにしましょう。犬や猫などのペットを飼っている方は、ペットにマダニがついていることがあるので、常に注意してあげてください。

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