2009/09/04

認知症やパーキンソン病にタンゴセラピー

アルツハイマー型認知症や、パーキンソン病などのさまざまな治療にタンゴを利用する「タンゴセラピー」が話題になっています。
タンゴは元々、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの港町から始まったものですが、ヨーロッパからの貧しい移民達が、異国での寂しさやうっせきするやりきれなさを吐き出すように踊り始めたのが始まりといわれています。最初は男性同士で踊っていましたが、現在は男女がペアを組んで踊るのが一般的です。

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が急激に減ってしまい、脳が萎縮して記憶障害や知能低下がおきて来ますが、タンゴセラピーを治療に取り入れ、進行を遅らせたり、改善させたりするという試みが各国で行われています。

また、パーキンソン病は、肉体的・精神的運動に困難をきたす症状を持つ神経病のひとつですが、タンゴがこの病に苦しむ人達の作業療法として、取り入れられている病院もあります。ブエノスアイレス市のオスピタル・クリニカ病院ではリハビリの補助と、患者の感情の支えとしてタンゴを実践するグループを創設したそうです。

タンゴは、足を複雑にからませながら踊るので、一見、難しいダンスと思われがちですが、運動や音楽が苦手な初心者でも簡単に踊れるという特徴があります。キリッと背筋を伸ばし、リズムにのってリラックスして踊るので、体幹部が鍛えられ、余分な脂肪が取れてくると同時に、精神的にも癒され、日頃のストレスや疲れが解消します。
健康なシニアの方も、タンゴに挑戦して生き生きライフを楽しむのもいいかも知れませんね。

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