2009/10/07

ストレスと過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、大腸や小腸などに異常が認められないにもかかわらず、腹痛や下痢、便秘などを繰り返すという症状が現れます。心理的な不安やストレスなどが原因となって引き起こされるもので、下痢型、便秘型、下痢と便秘の両方を繰り返す交替型の3つに分類されます。

過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome)は、略して「IBS」とも言いますが、島根大医学部第二内科の木下芳一教授の調べによると、国内の20-79歳の男性のうち、下痢系の過敏性腸症候群にかかっている人が1割近くいることが分かりました。しかし、この疾患についてまだ知らない人も多く、市販薬を飲んで我慢してしまうというケースが多いようです。
腹痛や下痢、急な便意や便秘、ガスがたまるなどの胃腸の症状が長期的に続くようなら、病院を受診してみましょう。
病院では問診の後、性格テストや心理テスト、自律神経の働きを調べる検査などを行い、過敏性腸症候群かどうかを調べます。便秘や下痢などの症状を緩和するために、「腸運動調整薬」や「抗うつ薬」、「精神安定剤」などが処方される事もあります。

しかし、何よりも心の不安を取り除き、ストレスを軽減する事が大切です。現代はストレス社会と言われていますが、そのストレスを心の中に溜め込んでしまうと、自律神経のバランスが崩れ、排便のメカニズムが狂ってしまうという悪循環に陥りがちです。
過敏性腸症候群と診断されてもあまり心配せず、おおらかに構え、規則正しい生活を送るようにしましょう。

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