2010/04/21

手がふるえる本態性振戦とは?

手のふるえに悩むシニアや高齢者の方が多くなっています。全国では400万人もの方が原因不明の「手のふるえ」に悩んでいるそうです。
お茶を飲もうとして手がふるえたり、字を書こうとしてうまく書けなかったり・・・そんな時は、何かの病気の前ぶれではないかとちょっと不安になりますね。

手のふるえが急に起きて、めまいやしびれなどを伴う時は動脈硬化による脳梗塞の可能性もあるため、一刻も早く脳外科などの専門医を受診しなければなりません。手がふるえる原因は、その他にパーキンソン病によるもの、甲状腺機能亢進症によるもの、薬剤の影響によるもの、アルコールやタバコなどの中毒によるものなどがあります。しかし、ふるえ以外に他の神経学的な異常がないもので、本態性振戦(ほんたいせいしんせん)というものがあり、これが圧倒的に多くなっています。

本態性振戦は、ふるえ以外に悪いところはないので原因もはっきりしませんが、性質的なものと考えられています。本態性振戦の特徴は、何もせずじっとしている時はふるえませんが、字を書こうとするとペンを持つ手がふるえたり、湯のみやコップで何かを飲もうとすると手がふるえてうまく持てないなどの症状が出る事です。また、緊張したり、ストレスがあるとふるえがひどくなる傾向があり、人前で話す時に声がふるえたり、頭が細かくふるえる事もあります。

パーキンソン病による手のふるえは、何もしていない時に起こりやすく、何か動作をしようとするとふるえが軽くなる傾向があり、本態性振戦と区別する事ができます。
また、パーキンソン病の場合は進行性のため治療が必要ですが、本態性振戦による手のふるえは何年も進行する事はありません。しかし、ふるえがあまりにもひどく、日常生活にも支障をきたすような場合は、神経内科などできちんとした検査を行った上、治療を受けましょう。

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