2010/04/24

手のふるえとパーキンソン病

シニアの方や高齢者の方の手がふるえる原因で「本態性振戦」の次に多いのが、パーキンソン病の初期症状としての「手のふるえ」です。
パーキンソン病は、現代の日本では65歳以上の100人に1人という確率で見られる病気で、50歳代後半から60歳代が発症のピークと言われています。パーキンソン病の原因は全てが明らかにはなっていませんが、脳内の黒質神経細胞の数が減るためとされており、ここで作られる神経伝達物質のドーパミンが減少してしまい、色々な症状を引き起こすとされています。

パーキンソン病は、完治は難しい病気とされていますが、近年では新しい治療法や薬も開発されており、平均寿命より長生きする人もたくさんいます。
予後を良くし、天寿をまっとうするためには、パーキンソン病の初期症状を見逃さずに早期に治療を開始する事が大切です。

パーキンソン病の初期症状として、最も良く見られるのは「手のふるえ」です。「本態性振戦」と異なりパーキンソン病による手のふるえは、左右どちらかから始まります。親指が良く動き、ちょうど薬を包んだ紙を丸めるようなふるえ方をします。また、何か動作をする時にふるえるというよりも、何もしていない時にふるえるという特徴があります。2~3年後には、左右の手がふるえるようになり、腕や脚、顎などがふるえる事もあります。
その他、パーキンソン病の初期症状として、歩行困難や動作緩慢などが見られる事があります。
このような症状が見られたら、早めに神経内科などの専門医を受診しましょう。

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