2010/07/08

頭の水虫「トリコフィトン・トンズランス」

高温多湿の今の時期は、水虫の原因となる「白癬菌」の活動が最も活発になります。
カビの一種である「白癬菌」は、20種以上もありますが、足や爪に限らず人間の皮膚のどこにでも感染します。
その中でも頭部に感染する「トリコフィトン・トンズランス」という新型水虫菌がこの10年の間に広がっているそうです。「トリコフィトン・トンズランス」は、南北アメリカや欧州では一般的にみられる白癬菌ですが、日本では2001年に柔道部員などの格闘技選手の間で集団感染が報告されたことから、海外選手との試合で感染し、上陸したと見られています。

この「トリコフィトン・トンズランス」という新型水虫菌は、一般の水虫菌よりも短時間で感染し、髪の毛や体毛を好み、毛の中に入り込むという特徴があります。感染しても症状が出なかったり、顔や首にリング状の赤い発疹が出ても虫刺されのように見えることから、水虫とは気がつかず見過ごしてしまうケースも多いようです。しかし、頭部に感染するとフケやかさぶたができたり、重症化すると頭皮から膿が出て髪の毛が抜けてしまいます。

頭の水虫菌「トリコフィトン・トンズランス」の感染者は、今のところ格闘技選手とその家族など、ごく一部に限られているようですが、柔道の全国大会に出場した中学生や高校生の間で感染が確認された例もあり、注意が必要です。

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