2009/07/15

健康な汗をかこう

汗には、健康な汗と不健康な汗があります。
汗は、皮膚の下の小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)から出てきますが、小汗腺は手のひらや足の裏に多く分布し、全身に200~500万個もあります。また、大汗腺はわきの下や陰部など、特定の部位に分布し、匂いの強い汗を出します。
汗の分泌量は、健康な人で通常1日に700~900mℓ、夏季や運動時には10ℓくらい出ます。

現代人は汗をかくのが下手になったと良く言われますが、汗には体温を調節するという重要な役割があります。外気の暑さや運動などで、体に熱が溜まった時、汗をかくことにより体の外へ熱を放射して一定の体温を保つようになっているのです。体温調節のために出て来るのは、エクリン腺からの汗ですが、この汗は、99%以上が水で、匂いもあまりありません。
このような健康な汗は、サラッとしていてべとつきもなく、筋肉が疲労してできる乳酸や二酸化炭素を一緒に押し出す働きがあるので、疲労回復にも効果があります。また、汗をかく事により、カロリーを消費し、新陳代謝を促進しするので肥満解消や、素肌のアンチエイジング効果が期待できます。

一方、わきの下や外陰部にあるアポクリン腺は、体温調節ではなく匂いのある汗を出す役割があります。この匂いは、本来は異性を引きつけるものとして必要なものですが、体臭の原因にもなっており、現代人には、むしろ嫌われています。このような汗の臭いを防ぐには、体を清潔に保ち、肉類の食品を減らす、下着をまめに取り替える、制汗剤を利用するなどの方法が考えられます。

しかし、エクリン腺から出る健康な汗は、むしろどんどん出すようにしましょう。
冷暖房のきいた部屋で過ごす事により、汗をかかなくなると汗腺機能が低下してしまい、体温調節がうまくできなくなってしまいます。できれば、真夏でも冷房の設定温度は、あまり下げずにちょっと汗ばむくらいにしておきましょう。朝方のウォーキングなどで汗をかくのも気持ちのいいものです。
もちろん、汗をかいた時は、タオルなどですぐに拭き取り、下着を替えるなどして、さっぱりとしておく事も大切です。また、水分補給も忘れずに行ってください。

人気の投稿